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#7 塔の管理人

学校での出来事を全て話した

文貴 カオル

……お兄ちゃんが

文貴 カオル

そんなこと……

蓮波 アズキ

……

文貴 カオル

するわけないよ!

文貴 カオル

お兄ちゃんは優しいもん……!

蓮波 アズキ

したから言ってるんでしょ

蓮波 アズキ

そうじゃなかったから、咲良はこんな風になってない

竜田 咲良

……

竜田 咲良

……っ

竜田 咲良

……どうしよう

竜田 咲良

どうしよう

竜田 咲良

どうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう

竜田 咲良

妊娠してたらどうしよう……っ!!!

ぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃ

咲良は涙を流しながら

頭を掻きむしりはじめる

蓮波 アズキ

咲良……っ

蓮波 アズキ

落ち着いて……っ!

ぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃ

ぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃ

竜田 咲良

あああああああ……っ

竜田 咲良

あああ……ああああああああああ……

竜田 咲良

うああああああああああ!!!!!!

竜田 咲良

あああああああああああああああああ!!!!!!!!!!

蓮波 アズキ

咲良ぁ……!!

文貴 カオル

……っ

蓮波 アズキ

……っそういう事だから

蓮波 アズキ

前に進めたようで

蓮波 アズキ

謎はさらに深まった

アズキは咲良の背中を擦りながら カオルに言った

蓮波 アズキ

……それで?
カオルの言う
「すごい情報」っていうのは何?

文貴 カオル

……ああ、えっと

文貴 カオル

塔について調べていたらね

文貴 カオル

みつけたんだ

蓮波 アズキ

何を?

文貴 カオル

……

塔の管理人

文貴 カオル

蓮波 アズキ

……!

アズキは目を見開いて

耳を塞ぐ咲良に目を移した

蓮波 アズキ

……

蓮波 アズキ

咲良に余計な刺激を与えそうだし、
これ以上は外で話そう?

文貴 カオル

うん

文貴 カオル

塔の管理人「天野屋麗羅」

文貴 カオル

「040-444444-444444」って
連絡先も記載されてるよ!

蓮波 アズキ

何その最悪な電話番号……

文貴 カオル

でもこれで塔のこと全部知れるかも

文貴 カオル

アポ取り早速しちゃうね

蓮波 アズキ

いやダメ

蓮波 アズキ

それ罠だよ

蓮波 アズキ

「塔の管理人」って時点で
絶対組織と関連してるに決まってるし

蓮波 アズキ

そんな馬鹿みたいな電話番号
存在するわけないじゃん

文貴 カオル

……でも、

文貴 カオル

だってもうこれ以上、お兄ちゃんを助けれる方法はないじゃん!

蓮波 アズキ

……っ

助からないでしょ

あの人はもう……

文貴 カオル

……

蓮波 アズキ

……あ、ごめん

蓮波 アズキ

つい口が滑って

文貴 カオル

……っ

ばっ!

蓮波 アズキ

……!

蓮波 アズキ

あ……ちょっとカオル!!?

カオルはアズキに背を向いて

蓮波 アズキ

どこ行くの!言いすぎたよごめん……

そのままアズキから離れて歩いてゆく

蓮波 アズキ

咲良の家は今行かない方がいいよ!!?

カオルはアズキの声を無視して 走ってゆく

蓮波 アズキ

ちょっと!
どうせ寝泊まりする場所ないんだから私の家に……!

アズキの声が届かないほどに

カオルはどこかへ行ってしまった

蓮波 アズキ

……

蓮波 アズキ

……はぁ

蓮波 アズキ

も〜〜〜〜〜〜……

蓮波 アズキ

カラスを殺した懸賞金

蓮波 アズキ

一割だけあげようと思ったのに……

だぁん!!!!!

文貴 カオル

人の気持ちにもなれっていうの!!!

カオルは勢いよく 地面を踏んでそう叫んだ

文貴 カオル

ちょっとは同情してくれて良くない?

そしてベンチに座った

文貴 カオル

私はこの2日で……っ

文貴 カオル

記憶を消される塔に居て

文貴 カオル

そこから男の子が救ってくれたと思いきや彼は殺されて

文貴 カオル

そして今日は
お兄ちゃんが女の子に手を出した……!

文貴 カオル

アタマパンクしそうなの!

文貴 カオル

こっちの身にもなれ馬鹿アズキ!

文貴 カオル

……はぁ全くもうさ

文貴 カオル

簡単に諦めちゃダメなんだよ

文貴 カオル

今あるもの全部に縋っていかないとお兄ちゃんは助けられないっていうの!

ピピピピピ……

ピ!

文貴 カオル

っし

カオルは 「040-444444-444444」の 電話番号に着信する

文貴 カオル

……

文貴 カオル

……

プツッ……

文貴 カオル

……あれ

文貴 カオル

電話切れちゃった?

文貴 カオル

まず繋がってすらないのに……

だぁん!!!!!!

文貴 カオル

……!?

カオルの座っていたベンチは潰れた

文貴 カオル

……

文貴 カオル

……

文貴 カオル

……は?

???

やっと呼んでくれましたね

???

お兄さんと同じで本当に

???

騙されやすい子で助かりました

文貴 カオル

……っ

片足で ベンチを踏み潰した黒ずくめの男

顔はよく見えないが 口元は笑っていた

文貴 カオル

……

ぼふん!!!!!!

蓮波 アズキ

人の気持ちにもなれっていうの!!!!

アズキは勢いよく ベッドに飛びかかってそう叫んだ

蓮波 アズキ

ちょっとは同情してくれて良くない?

アズキはベッドでゴロゴロしはじめた

蓮波 アズキ

私はこの2日で……っ

蓮波 アズキ

カオルを助けてあげたし

蓮波 アズキ

カラスをようやく殺せたし!

蓮波 アズキ

カオルを救えたと思いきや
咲良が今度は

蓮波 アズキ

カオルの兄とやらに犯されて
おかしくなっちゃったし……!

蓮波 アズキ

アタマパンクしそうなの!

蓮波 アズキ

こっちの身にもなれ馬鹿カオル!

蓮波 アズキ

……はぁ全くもうさ

蓮波 アズキ

昨日私は、
カラスの遺体を山奥に埋めた

蓮波 アズキ

それをボスが確認したら任務成立

蓮波 アズキ

だから今日は懸賞金が届くはずなんだよ

懸賞金の額はなんと

300万円

蓮波 アズキ

あんな怪しい電話番号を頼りにするんじゃなくて

蓮波 アズキ

懸賞金という名の「金の力」で

蓮波 アズキ

色々調べられたらいいなって思ってたのに……っ

プルルルルルル……

ル!

蓮波 アズキ

あっ

アズキの携帯から電話がかかってくる

蓮波 アズキ

え……ボス!?

蓮波 アズキ

……もしもし?

蓮波 アズキ

私ですけど

ボス

何やってるんだお前は……!

ボス

カラスを殺したんじゃなかったのか?

蓮波 アズキ

……

蓮波 アズキ

は?殺して遺体も埋めてますけど?

ボス

遺体が無いから
言ってんだろうが!!!!!!

蓮波 アズキ

はぁ……!?!

蓮波 アズキ

ちゃんと確認しましたか?
目印もつけたんですけど!?

ボス

いやその場所にちゃんと行ったよ

ボス

でも無いんだよ!

蓮波 アズキ

え……っ、いや……、、

ボス

とにかく、早く殺せよ?

ボス

襖市の景観を荒らす未成年少年カラス

ボス

カラスは殺し屋のイメージを悪くしかねない

ボス

やると言ったからにはちゃんと殺せよ

蓮波 アズキ

……

蓮波 アズキ

蓮波 アズキ

……いや、ちゃんと殺したし……!

プツッ……

蓮波 アズキ

……

アズキは混乱するまま 電話を切った

蓮波 アズキ

……

蓮波 アズキ

嘘でしょ

蓮波 アズキ

まさかカラス死んでなかったの?

蓮波 アズキ

ちゃんと

蓮波 アズキ

ちゃんと山奥に埋めたのに……っ!

蓮波 アズキ

……

蓮波 アズキ

……

アズキの顔は青ざめる

蓮波 アズキ

意味わからない

蓮波 アズキ

それならつまり

土から 這い上がって

今もどこかで

のうのうと 生きてるの……?

文貴 カオル

……

???

……

文貴 カオル

……ねぇ

文貴 カオル

あなた

文貴 カオル

もしかして

文貴 カオル

カラスくん?

カオルは 黒ずくめの男のフードの下の

顔を覗こうとする

???

……!

次話 4月8日更新!

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コメント

10

ユーザー
ユーザー

奥寺市から、襖市に名前を変更しました

ユーザー

なんだろう…その番号…

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