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僕の彼女は我儘だ

まるでどこかの王国の女王様のように

琉菜

ねぇ、ちょっとあれとって

また始まった。 こんな物手を伸ばせば取れるはずなのに わざわざ俺に取らせる

はい…どーぞ。

俺は少し呆れ顔でリモコンを手渡す

琉菜

ありがと。

しかも、この素っ気ない顔。 付き合いたてはあんなに笑顔だったのに…

琉菜の笑顔が脳裏に過ぎる

っはぁ…

俺は小さく溜息をつき、 自分の部屋へ戻った

今日は琉菜とのデートの日

いつもよりおしゃれに決めた琉菜は 綺麗な顔立ちなので映えている

行こうか

俺は優しく手を差し伸べる

琉菜

うん…

琉菜は少し俯き、 照れくさそうに手を取る

いつもの琉菜と反面にこんな可愛らしい姿。

(ギャップやば…)

と、いつも俺はこのギャップにやられている

琉菜

……って、バカ

琉菜

その信号…!!

え…?

そんな琉菜の声と共に急ブレーキの甲高い音が鳴り響く

……っ

俺は琉菜を守るように 被さった。

俺の不注意で琉菜が死んでしまうのなら

俺のせめてもの償いだった

その数秒後 案の定俺の背中には激痛が走った

血しぶきらしきものが俺の目に映る

琉菜

…バカ…っ

琉菜

何や……ってんの…よ

遠く、琉菜の声が聞こえる

良かった助かったんだ

俺は安心感と共に 雫が流れ落ちた

微かに目が開き、 視界が淡い

俺は鉛のように重くなった腕をゆっくり持ち上げた

無事…で……

よか…っ…た

言葉にならないような程の掠れ声で そう言った

何やってんのよ…!

バカ…っ!

急な突然の出来事で私は混乱していた。 目からは涙が溢れている

冬真

無事…で……

冬真

よか…っ…た

少し冷たくなった手の温もりが私の頬に伝わる

最後の我儘だよ…

あの世でも…笑顔でね…っ

私は冬真の笑顔が…大好きなんだから…!

私の泣き声が小さな街に響いた

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