※作者実話です。

当時私たちは16歳の高校1年生。 今から始まるお話は 投稿者の実話を基にした 奇妙な物語である。

その日の放課後。

それから半年後

私はあの奇妙な出来事を、 少し忘れかけていた。

ゆう、まおは ゆめと同じで小学校からの友達。 小学校、中学校、高校 全て同じところに通った。 いわゆる幼馴染みの 仲良しグループだ。

この日 ゆうが同じ親子を見たと言った。

それから何気ない会話が続き その日は終わった。

次の日の学校。

ゆうは あの親子を探しに行こうと言った

もし私があの日の教室に戻れるなら

ゆうとまおを なにがなんでも引き留めてあげたい。 心からそう思ってる。

ゆうは

その日の放課後 まおとミツギ交差点にある ドラッグストアに あの親子を探しに行った。

親子を見つけることはできずに 帰ることになった まおとの別れ際

まおの目の前で 車に跳ねられて亡くなった。

ただ

去り際にゆうはまおに

「わかったことは、 ここにはもう来たらダメってこと」

寂しく笑いながら

そう言ったらしい。

その言葉の意味は分からない。

私は高校卒業と同時に 地元から離れた。 ゆめやまおとは連絡をとっていたけど 自然に会う時間は減っていた。

あの出来事があってから ５年の月日が経ち 私たちは21歳の社会人になった。

久々に地元に帰った日のこと。

安心した。 2人の顔が見れたこと 2人が変わっていないこと

もし、4人で会えたなら…

胸がギュッと締め付けられるような そんな感覚が走った。

ゆうの事故と 20年前の親子の事故。

何か関連があるとしても なぜあの日にゆうが亡くなったのか

親子を見たという事実は 私も同じはずなのに

どうしてゆうが 亡くならなくてはならなかったのか

私たちはもう これ以上 話すことはしなかった。

しばらくして、 店を出た。