/s/[storyId]/_components/heading/assets/back_arrow_icon.4081080bcaba67b8.svg){kind=icon}
/s/[storyId]/_containers/report-container/assets/more-icon.20cfac1b79e24f56.svg){kind=icon}
深山芹那
(はぁ、どうしよう…)
昨日
秋葉 潤
深山さん、今時間ある？
深山芹那
うん、どうしたの？
秋葉 潤
俺、深山さんのこと好き
秋葉 潤
付き合ってほしい
深山芹那
深山芹那
えっ…と
秋葉 潤
返事は今すぐじゃなくて良いから
深山芹那
(…って事があって)
深山芹那
(別に秋葉くんは悪い人じゃなさそうだしなぁ…)
先生
…じゃあこの問題を深山！
深山芹那
…え？
先生
だから、問４の(5)の問題
深山芹那
えっと…
深山芹那
(…やばい、全く話聞いてなかった！)
先生
分かんないのか？
井上想太
井上想太
答え、これ
深山芹那
え？
井上想太
良いからこれ言え
深山芹那
えっと、8xー2yです
先生
あぁ、正解だ
先生
やれば出来るじゃないか
深山芹那
…あ、ありがとう
井上想太
………
深山芹那
(隣の席の井上くん)
深山芹那
(どんな人なんだろう)
昼休み
佐伯真由
芹那〜お昼食べよ！
深山芹那
うん…
佐伯真由
なに、どうしたの？
深山芹那
いや、井上くんお昼食べないのかなって
佐伯真由
あいつ、いっつも寝てるし大丈夫でしょ
深山芹那
…やっぱり、ちょっと心配だから話しかけてくる！
深山芹那
深山芹那
井上…くん？
井上想太
………
深山芹那
(横顔、綺麗だなぁ…)
深山芹那
(って何考えてんの！)
井上想太
……なに
深山芹那
ひぇ！？
井上想太
どっから声出してんの
深山芹那
……っ！
深山芹那
(井上くんって、優しい笑顔だなぁ)
深山芹那
(何か私…)
井上くんで頭いっぱいだ。
深山芹那
お昼食べないの？
井上想太
…お腹空いてない
深山芹那
パンならあるよ！
井上想太
だから、人の話聞いてた？
深山芹那
お腹空いてなくても、食べないと倒れちゃうよ
深山芹那
口に合うか分からないけど、パンあげるから食べてよね
深山芹那
…それに、今日の数学のお礼
井上想太
…何だよそれ
井上想太
仕方ないから貰っとく
井上想太
ありがとな
深山芹那
………
最近の私、変だ。
井上くんのこと知るたびに胸の音がうるさい。
深山芹那
(…これが恋？)
佐伯真由
芹那〜、早く食べよーよー
深山芹那
あ、うん！
ブッブー
深山芹那
(メッセージ…？誰からだろう)
秋葉 潤
やっぱり今返事欲しい
秋葉 潤
屋上で待ってる。
深山芹那
…げっ
佐伯真由
なに、どうしたの？
深山芹那
ごめん、ちょっと用事入っちゃって…
佐伯真由
もう〜、芹那らしいから良いけどさ！
深山芹那
本当にごめん！
井上想太
井上想太
………
深山芹那
深山芹那
あ、秋葉くん…
秋葉 潤
ごめんね、急に
深山芹那
全然！私が返事しなかったのが問題だし…
秋葉 潤
…俺じゃダメ？
深山芹那
…秋葉くんは優しくて
深山芹那
恋した事ない私にはもったいないくらい良い人で
深山芹那
きっと付き合ったら毎日幸せだろうな〜って思う
秋葉 潤
じゃあ…っ！
深山芹那
深山芹那
でも、ごめんなさい
深山芹那
…私、好きな人がいるの
秋葉 潤
…え？
深山芹那
いつも寝てて、不思議で
深山芹那
決して優しいとは言えない人で
深山芹那
…でも、たまに見せる笑顔とか
深山芹那
不意に好きだなぁ〜って思う
秋葉 潤
…あっそ
秋葉 潤
じゃあ、もういっか
深山芹那
えっ？
秋葉 潤
正直、誰でも良かったし？
秋葉 潤
俺を振るとか良い度胸じゃん
深山芹那
え、あの…
深山芹那
(何これ…怖い)
秋葉 潤
噂知らないわけ？
深山芹那
うわ…さ？
秋葉 潤
そう、俺にまつわる噂
深山芹那
(いつもの秋葉くんと違う…)
秋葉 潤
その様子じゃ知らないみたいだし
秋葉 潤
今から噂を本当にしてあげるよ
深山芹那
や、やめて…っ！
深山芹那
(助けて、井上くん…っ！)
井上想太
井上想太
おい、やめろっ！
深山芹那
井上くんっ！
秋葉 潤
…ちっ
秋葉 潤
何だお前、見る目ねぇな
秋葉 潤
こんな女助けるとか
井上想太
…別に
井上想太
好きになるのは俺の勝手だから
秋葉 潤
安心しろ、そんなに必死にならなくても奪わねぇから
秋葉 潤
精々、恋愛ごっこ楽しんでよ
井上想太
…あいつ
井上想太
ごめん、もっと早く助けに来てたらこんな怖い思いさせないで済んだのに。
井上想太
つか、あいつの噂まじで知らないわけ
深山芹那
その噂ってそんなに有名なの？
井上想太
…本当に無防備すぎ
井上想太
あいつ顔も良いしスポーツも出来るし成績優秀だし
井上想太
勝手に女子が寄って来るらしくて
井上想太
告白詐欺してるっていう
深山芹那
じゃあ私も…
井上想太
だから必死になってたんだけどね
深山芹那
えっ？
井上想太
秋葉に取られたくないっていうのもあるけど
井上想太
好きな人が嫌な思いすんの俺も嫌だから
深山芹那
…井上くん
井上想太
あ、ごめん。今のはその、気にしなくて良いから！
深山芹那
あはは、そんなに焦ってる井上くん初めて見た
井上想太
…別に
深山芹那
私、最初は興味本位で
深山芹那
井上くんってどんな人なんだろうって思ってたの
深山芹那
でも、井上くんのこと知っていくうちに
深山芹那
どんどん胸が苦しくなって
深山芹那
ドキドキして
深山芹那
これが恋なんだ…って気づいたの
井上想太
…深山
井上想太
これからはその…
井上想太
…ちゃんと守るから
深山芹那
なに？照れてるの〜？
井上想太
べ、別に！勘違いすんなし！
私に恋を教えてくれたのは
隣の席の井上くんでした。
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
