シロ
シロ
艶々のクリームがたっぷりかかったスポンジケーキを口に運ぶ
少しととは部屋を移動して残っている仕事をやる様で今は待っている
最近シロは実験をすることも減り 一日の大半をととの居る所で過ごしている
カモミールも飲みケーキの二口目を食べようかなと思っていると
二冊の手帳が目に入った
シロ
片方の手帳には大量のメモが挟まっていて明らかに仕事用の手帳
しかし、もう片方は厚みはあるもののとても綺麗な状態
開けちゃダメ、見ちゃダメ そう思っててもつい手が伸びてしまった
シロ
書いてある内容は単調で
目を見張る内容は何も無い
ページを閉じようかと思った矢先 あるページだけ色が暗い事に気が付く
シロ
ページが全て黒いインクで書かれた文字で埋め尽くされ
何も読む事ができない
どうにか読み取れた言葉は 『ごめんね』 のみ
前後の言葉は全く読み取れない
シロ
少し離れた所で足音が聞こえる
咄嗟に服の中に手帳を隠してしまい あわあわしていると足音の主が部屋に入って来た
イービア
シロ
シロ
イービア
イービア
シロ
シロ
クロはまだ帰っていない時間
今朝の手帳の内容を解読する為にベッドに潜り込む
誰かにバレたらタダでは済まない
少し恐怖を感じながら先程のページを開く
全く読めない文章、かもあも怪しい変な形が並ぶ
ふと、ある言葉に目がいった
シロ
あの子の父親と母親には感謝してもしきれない
その同時にその感謝を打ち消す程の大きな憎しみがある
実験動物扱いをして構わないだと? 巫山戯るな
金の為だけに子を捨てるクソ野郎共はさっさと死ね
シロ
シロ
シロ
シロ
その瞬間耳鳴りが響き 頭の中が黒く塗りつぶされる様な感覚がした
そうだ
思い出した
これは、捨てられた子は… いや、子達は
クロとシロだ
それに気が付いた時には 胃から酸っぱい物が込み上げて来て
何かを吐いた これを計5回繰り返す頃には身体はボロボロ
シロ
少し歩けばどうにかなる
そう思って部屋の外に出ると丁度 実験から帰って来たクロとキクラくんが居た
シロ
キクラ
クロ
クロ
シロ
シロ
キクラ
クロ
シロ
シロ
シロ
クロ
シロ
クロ
クロ
クロ
キクラ
クロ
シロ
シロ
シロ
クロ
クロ
嗚呼 きもちわるい
シロ
シロ
シロ
気がついたら 手帳を持って部屋の前に居た
息が切れて頭が痛い
ドアに爪を立て今までに無い程の大きい声を出す
嘔吐をした時の喉の痛みと相まって劈く
するとドアは思ったよりも簡単に開き 少し拍子抜けしてしまった
シロ
イービア
本棚の整理をしていたのだろうか
数冊の本を持って驚いた表情で此方を見ている
シロ
イービア
イービア
シロ
イービア
イービア
イービア
と、さも当然の口調で告げる
シロ
イービア
イービア
シロ
イービア
イービア
イービア
肩に掛かった長い髪を弄り、 シロの近くに寄ってきてそう笑顔で言うと
近くに置いてあった陶器製の人形を手に取る
すると次の瞬間 人形の割れる音が響いた
手、足、胴、その他の破片が散らばり 原型が留めている顔はどうにも不気味で 本当にきもちわるい
イービア
イービア
イービア
イービア
イービア
シロ
イービア
イービア
シロ
にこりと笑って持っていた本を机の上に置くと
「着いて来て」 と言って部屋の外に行く
正直悪い予感がしたけど 行った方が良い気がなんとなくしてしまったので 大人しく着いていく事にした
イービア
シロ
イービア
ツヤツヤの髪が歩く度に跳ねる後ろ姿はそう言う
シロ
そんな事を考えてしまった自分が怖い
シロ
イービア
今しか言うことができない事を喉に突っかかっている しこりの様なものを絞り出す
嗚呼、怖い
シロ
シロ
イービア
そう言った瞬間
振り返り驚いたととの表情は どうしようも無い程美しく嫌気がさした
イービア
イービア
シロ
シロ
シロ
シロ
コメント
18件
なんか,‥‥ どろどろしてる(?)
シロちゃとクロちゃを金のために捨てたバカ親は僕が56す((( シロには愛娘として愛し双子のクロには実験動物としか見ていない…髪引っ張ったらどうなるんだろって思うのは仕方ない!!!