私には大切なお友達がいた
いつも私の作った花かんむりを着けてくれて、お話にも付き合ってくれてた
ずっとこんな日々が続くと思ってた
でもね
カンナ
カンナ
カンナ
私が作った花かんむり、潰されちゃったの
███
███
カンナ
███
███
カンナ
███
███
███
███
私知らなかった
みんな優しいんだって
心から喜んでくれてるって、信じて疑わなかった
『うざい』
『ぶりっこ』『男たらし』『ぶす』『きしょい』『猫かぶり』『下手くそ』『空気読めない』『嫌い』『嫌い』『嫌い』
そんな言葉が聞こえた
自分がどれほど世間知らずで、周りのことが見えてないか思い知らされた
ほかのみんなを信じれなくなって、1人泣いてたの
この髪型をやめて、ズボンを変えればぶりっ子って言われないかな
口調を変えれば、みんなに好かれるのかな
でも、そんなの自分じゃない
自分は自分らしくありたいって、ずっとそんなこと思ってた
そんな時に、ある音楽が聞こえたの
初めて聞くのにすごく心が落ち着いて、乱れた思考を整えてくれた
一体どこから聞こえるのだろうって、音だけを頼りに歩いたの
そうしたらね、元いた場所よりずっと離れた洞窟の中から聞こえたの
あそこまで聞こえるはずないのに
少し探すとすぐに見つかった
日に照らされて、一際輝いて見えた
美しい音色に夢中になってると、弾いている黒子さんがこっちに気づいたみたいで、演奏が止まっちゃった
カンナ
カンナ
カンナ
色んな感情が込み上げてきて涙が溢れそうになったから慌てて立ち去ろうとしたら、引き止められたの
???
優しい男性の声
心配するような声をしてたから、泣いてるのバレちゃったかな
お誘いを断るのも申し訳ないし、私が聞きたいから涙を拭って近くに座った
そうしたら彼、とっても綺麗な音楽を奏でてくれたの
どこか懐かしいような、泣きたくなるような
『大丈夫だよ』って言ってくれてるような気がしたの
これが私とカマルくんとの出会いだった
演奏してくれたお礼に花かんむり作ったの
また悪口言われるんじゃないかって怖くて手が震えちゃって、いつもより出来が悪くなっちゃったけど勇気をだしてあげたの
そうしたらすごく喜んでくれて、本当に嬉しかった
本当に私、カマルくんに出会って救われたの
そしてこんな私にも、お弟子ちゃんができた
私を頼ってくれて、好いてくれる
鈴ちゃんっていうとても優しくて助けてくれるお友達もできた
本当に、心の底から恵まれてるって感じれる
最近はお弟子ちゃんに付きっきりでカマルくんと遊べてないから、いつか時間があったら会いに行こうかな
こんな呑気なことを考えられてるのもみんなのおかげ
幸せ者だな
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