向日葵のような君に

美里side 6月下旬の放課後 グランドに体育館 音楽室からは 部活生が練習している 音がする。 そんな中私は 台本通りに とある物語を繰り広げていた。

現在高校2年生の中村美里。 私が入学してきた時に できたばかりだった 演劇同好会は 男子部員3人。女子部員1人。 計4人。 今年度の新入部員は０人。 さすがに女子1人じゃ なんか不安。

野球部の練習で 騒ぐ幼なじみの百崎蒼生。 幼稚園から高校まで一緒の腐れ縁。 小学校に上がると少年野球チームに 入り高校は別の学校に入学したが 事情があってこっちに戻ってきた。 今までずっと野球漬けの毎日を送りつつ たまにうちの演劇同好会の練習を しているタフなやつ。

蒼生から 人形を受け取り カバンの中に入っている 裁縫箱の中の 針と糸を取り出し 補強をする。

バタバタと グランドに向かって 走り出していく 後ろ姿を見送り 私達も帰る準備をしていく。

翌日 いつも通りの時間に 教室に入ると 朝練をしていた野球部の部員と 話している蒼生の姿を見つけた。

2人も水筒のお茶を飲んでいて 吹き出しそうになった。

いつの間にか クラスのみんなが 続々と登校してきて いつもの賑わいが出てきた。 蒼生は同じ野球部の 部員の所へ言ってしまった。

廊下に目を向けると 野球部の部員と 楽しそうに話し込んでいた。

いつもの日常が始まっていくのを 感じながら担任の連絡を待つのだった けどあんな出来事があるとは 今は思いもよらなかった。