向日葵のような君に

視聴覚室 演劇同好会は部室を設けてないから 放課後に使わない教室を 転々として活動している。

グランドを見ると 走塁練習なのか 野球部の部員が 泥んこで走り回っていた。

職員室の岡村先生の 机から引っ張り出したお父さん人形を 片手に台本の通り 練習を始めるのだった。

蒼生side 休憩中に水筒に入っていた 水が無くなってしまい グランドの近くにある 冷水機に水を入れに行った。

同じクラスの春樹に促される。 彼も水筒に入っていた水が 無くなったらしい。

視聴覚室がある階を 見上げると ちょうど美里が廊下にでてきた

春樹の水筒に水を 入れ終わるのを待ちながら 視聴覚室の方を眺めていた。

美里と仲がいい咲って人が 俺の事狙ってる…？ ぶっちゃけ俺興味無い。 それよりもプロに行きたい。

実質幼馴染の美里の方が 話しやすい。 同い年なのに 大人びていて 俺とは真反対の性格だった。

次の日の朝

朝学校に来て早々 机にマジックで嫌がらせされていた。

松本くんが担任を 呼びに行ってくれる。 蒼生が徐に教壇に上がって 少しトーンを落として みんなに向けて話し始めた。

蒼生が教壇で 話してる間 言われた通りロッカーを見る。

バタバタと みんな椅子に座り始めた。 けど咲のあの不敵な笑みを 私は逃さなかった。

放課後 駅前

あれから先生が 事情提供呼びかけたけど 収穫はなかった。 多分咲が企んでいると思う。 元々蒼生が転入した時に 一目惚れしていて 仲がいい私がいじめのターゲットに なったと思う。

どこかで咲が 見ているかもしれないと思い 蒼生と別れて 足早に家に向かった。