ゲームについて知るために、ゲームに否定的な考えを持つ人を集めて作戦会議をするつもりの悠斗達
3人は食堂に来ていた
悠斗
探すっても人多いな
幽乃
ひとまずご飯食べましょうか
結実
そうだね、お腹も空いたし
そして悠斗達は行列を見つける
悠斗
ん?あれはなんだ?
幽乃
すごい行列ですね…
すると、背後から声をかけられる
蒼
並んでる先にある機械で食事が作られるんだよ
結実
きゃあ!!
突然背後から声がしたことに驚いた結実が悲鳴をあげる
悠斗
……!
悠斗
蒼!
蒼
驚かせてごめんね
蒼
悠斗がいたから話しかけに来たんだ
結実
わ、私は大丈夫…
幽乃
それより、並んだ先にある機械って?
蒼
見た方が早いんじゃないかな?
蒼がそう言うため、4人は並んで実際その機械を見ることにした
そして悠斗達の番がやってくる
そこには電子レンジのような機械が置いてあった
その上にはマイクのようなものが置いてあった
蒼
マイクに食べたいものを話すんだ
幽乃
僕がやってみましょうか
幽乃
“ハンバーグ”
少し待つと、チーンと音が鳴った
幽乃
…!
幽乃が機械の扉を開けると、そこにはハンバーグがあった
幽乃
え…!
悠斗
なるほどな、これも仮想空間要素…
結実
仮想空間ってすごいんだね
蒼
僕たちもなにか頼もうか
悠斗
そうだな
そしてそれぞれ食べたいものを注文して、テーブルに座った
幽乃
前のゲームでは食事なんてしなかったですし、お腹も減らなかったですよね
結実
言われてみれば確かに…
悠斗
まあ仮想空間ならお腹空かないものだと思うがな…
蒼
それじゃあどうしてここに来てからはお腹が空くんだろう…?
結実
うーん、やっぱり食べ物食べたい!お腹空かせよう!
結実
ってなったとか?
悠斗
そんなゲームに関係ないこと…
幽乃
前回のゲームのゲームマスターは奏太先輩とるいとさんでしたが、今回のゲームでは違うみたいじゃないですか
幽乃
だからきっとその関係でしょう
幽乃
特に意味は無いんじゃないかと思います
結実
確かに…お腹が空くから何って感じ…
話にキリが着くと、悠斗は蒼に向かって言った
悠斗
蒼
蒼
どうしたの?悠斗
悠斗
前のゲームでは、俺が不注意だったばっかりに庇ってもらって申し訳なかった
悠斗
そのせいでお前を死なせてしまった
蒼
いや、僕がもっと早くに気付いていれば…
蒼
役に立てなくてごめん
悠斗
そんな、蒼はよくやってくれたよ
蒼
でも無茶もしたし…
謙遜し合う2人を見て幽乃が口を開く
幽乃
今は2人とも生きてるんですし、いいじゃないですか
幽乃
これから協力していきましょうよ
悠斗
……!
蒼
……
蒼
それもそうだね
悠斗
…だな
幽乃
ということで蒼、ご相談があります
蒼
相談?
幽乃
このゲームについて、どうお考えですか?
蒼は少しの間考え、口を開いた
蒼
“無駄”…かな
蒼
前のゲームで1度死んだ人を生き返らせてもう一度ゲームを楽しむ
蒼
意図が分からない
結実
やっぱりそう思うよね…
悠斗
このゲームの裏側を知って、止められるなら止めたいと思わないか?
蒼
……!
蒼
そんなの、思うに決まってる
幽乃
それじゃあ、僕たちに協力してくれますか?
幽乃は手を差し出す
蒼
もちろん
蒼は差し出された手を握った
それから、悠斗達は日が暮れるまで愛やるいとを探していたが、2人が見つかることはなかった
悠斗
なんでだ…こんなに探しても見つからないとは…
幽乃
部屋にいる…とかなんでしょうか…?
そんな話をしていると、背後から声が聞こえる
あーる
愛とるいとはここにはいません
振り返ると、そこにはあーるがいた
悠斗
なんでそう言い切れるんだ
悠斗はあーるに詰め寄る
あーる
簡単ですよ
あーる
彼女らは既にこの世界からの脱出に成功しています
あーる
前回の脱出ゲームによって
幽乃
……!
悠斗
脱出…?どうやって…
あーる
……
あーる
1つこのゲームの攻略に役立つ情報を教えましょうか
蒼
何?
あーる
このゲーム、チームを組んでいた方が比較的動きやすいですよ
結実
チームって…
あーる
それでは、また明日、広場で会いましょう
悠斗
あ!待てって!
あーるはそのまま去ってしまった
幽乃
チーム…
蒼
…意図は分からないけど、確かにチームは組んでおいた方がいいのかも
悠斗
……
悠斗
同じ目的の奴がいたら取り込もう
悠斗達は自分たちの部屋に帰ることにした