夜が更け、星空の輝きがより一層増す。
二人は丘の上に座ったまま、隣同士で星を眺めている。
心地よい静寂の中、言葉にしなくても互いの存在を感じられる瞬間が続いていた。
日帝
……ねぇ、イスラエル。

イスラエル
どうしたのですか?

イスラエル
(彼女の声のトーンに少し驚きながら、優しく応じる。)

日帝
私は、どうしてあなたといるとこんなにも心が軽くなるのだろうか。

日帝
(星空に視線を向けたまま、ぽつりと漏らす。)

イスラエル
それは、日帝さんが僕を信じてくれているからじゃないかな。

イスラエル
(穏やかな声で答えながら、星空を見上げる。)

日帝
信じている…。

日帝
私は人を簡単には信じないのだが、

日帝
あなたのことは、不思議と疑う気にならないのだ。

口元に少し苦笑を浮かべるが、その瞳には迷いがない。
イスラエル
それなら、君が信じてくれる僕も、君を信じていてます。

イスラエル
これって、けっこう特別なことだと思わない?

イスラエル
(言葉を嬉しそうに受け止め、少し顔を近づけて笑う。)

日帝
……特別、。

その言葉を反芻するように呟き、イスラエルの方をそっと見る。
日帝
あなたはいつも、私にとっての特別。

日帝
(少しだけ頬を染め、真っ直ぐに見つめながら言葉を続ける。)

イスラエル
日帝さん……それ、すごく嬉しい。

イスラエル
(真剣な表情に目を奪われ、一瞬、言葉を失う。)

日帝
そ、そうだ!

日帝
あなたに感謝しないといけないの。

急に話を変え、照れ隠しのようにイスラエルの袖を引っ張る。
イスラエル
感謝?何のことですか?

日帝
私は昔から、誰かと肩を並べて星を眺めることなんてなかったのだ。

日帝
だから、こうしてお前と過ごしている今が、とても新鮮で、なんだか安心できて……

日帝
(言葉を詰まらせながら、徐々に声を小さくする。)

イスラエル
君がそう思ってくれるなら、僕もすごく幸せだよ。

イスラエル
(静かに彼女の手を取る。)

日帝
……!

驚いたように彼を見上げるが、彼の穏やかな瞳に安心する。
イスラエル
日帝、これからも君の隣にいていいかな?

イスラエル
ギュッ(手を包み込むように握りながら、真剣な声で尋ねる。)

日帝
……あなたがいてくれるなら、私はもう何も怖くない。

日帝
(少し震えた声で答え、彼の手を握り返す。)

その夜、星空の下で交わされた言葉と触れ合う手の温もりは、
二人の間に確かな絆と淡い恋心を芽生えさせた。
「幸福論」は、今まさに彼らの心の中で綴られ始めている。
続く…