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主
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こちらの作品はirxs様のnmmn作品です BL要素が含まれますので苦手な方はご注意下さい また、コメント欄では 検索避け(例:🍣くん、桃くん)の方 よろしくお願いします ※ご本人様には一切関係ありません
主
女子たち
桃
女子たち
赤
今日も今日とて 黄色い悲鳴が鳴り響く
その耳障りな声に 思わず耳を塞ぎたくなる
そんな感情をグッと抑え、 足早に靴箱へと向かう
赤
ガラガラガラ
教室の扉を開けると クラスの半分くらいが もう来ていた
いつも通りの時間に つけたことに安堵しながら 荷解きを始めた
白
赤
水
するとほとけっちと 初兎ちゃんがやってきた
今日も朝から元気そうだ
赤
水
水
赤
白
白
赤
赤
水
白
赤
水
白
あの歓声は今日だけの ことではない
毎日のことだ
あんだけ叫んでも 枯れない喉に尊敬する
赤
水
水
赤
赤
白
赤
そう、実はりうらは ないこ先輩…
いや、ないくんに 恋をしている
ないくんとは幼馴染で 小さい頃からずっと 片想いしている
でもきっとこの恋は 叶いっこない
そんなことは昔から 痛いほどわかっている
赤
水
水
赤
今のりうらの姿は、 目が隠れるほど長い前髪に
いまどき珍しい 太めの黒縁眼鏡、
制服も全くもって 着崩していない
こんな見た目じゃ 意識してもらえないよね
本当はオシャレしたいけど 地味にしている方が落ち着く
でも、もしイメチェンして ないくんに少しでも 意識してもらえるなら…
赤
白
水
赤
白
赤
二人はそう言うが お世辞にしか思えない
首を傾げるりうらに 二人は呆れた顔をしている
赤
そう言って自分に喝を入れた
鏡の前に立ち、 髪を櫛で整える
これはいつものことだが 今日は一味違う
前髪をねじり、ピンで止める
いつも休みの日しかつけない ピアスもつける
うちの学校は校則が緩めで ピアスや着崩しが容認されている
だからこれぐらいでは怒られない
赤
今のところ順調だ
あとは仕上げに眼鏡を外す
視界がぼやけ、 思わず眉を顰める
そしてコンタクトを 取り出し、装着する
視界がクリアになり安心した
赤
頬を叩き気合を入れた
あとはないくんに 話しかけるだけだ
この際周りの目なんて 気にしてられない
赤
え、誰あの人!?
めっちゃイケメンじゃん!
赤
りうらが歩くたびに 周りがざわつく
なんだか気恥ずかしい
でも、これがいつもの ないくんの気持ちなのかな
水
赤
白
赤
水
赤
赤
キャー!!!!✨
りうらが笑っただけで 歓声が起きた…
え、なにこれめちゃくちゃ 恥ずいんですけど⁉︎
赤
唸りながら 顔を手で覆い隠す
いつもは感じない視線を 四方八方から感じる
まさに注目の的だ
赤
聞き覚えのある声に 顔を勢いよくあげる
この声は…
赤
赤
桃
桃
赤
学年の違うないくんが ここにいるなんて 本来おかしいもんね
そっか、りうらの周りに 集まってる人を見て やって来たのか
さっきまで迷惑とか 思ってたけど、
ないくんが声かけてくれる きっかけになったんだし 感謝しないとかも
桃
赤
桃
桃
キャー!!✨
ないくんの笑顔に歓声が起きる
ないくんの言葉と、笑顔が りうらの胸を高鳴らせる
恋心がどんどん膨らみ、 溢れそうになる
あぁ、この想いが 伝えられたなら どれほど楽だろうか
でもきっとそれは 自分がもっと辛くなるだけだ
だから想いに蓋をして ただの幼馴染を演じるんだ
赤
赤
桃
桃
桃
赤
桃
赤
桃
そう言ってないくんは 走っていってしまった
ないくんの言葉が脳内で反復する
りうらが、イケメン…?
褒められて嬉しい気持ちと 恥ずかしい気持ちが駆け巡る
というか、去り際のないくん 耳が少し赤かったような…?
りうらはしばらく 呆然と立ち尽くしていた
ガラガラガラ
水
赤
白
赤
言葉を紡ぐことすら 困難になるほどの 衝撃が脳裏を駆け巡る
視界も揺らぎ、 夢と現実の境目にいるようだ
好きな人と話せる、 それだけで嬉しくて
可笑しくなりそうなほどの 「好き」と言う気持ちが 燃え上がっていく
赤
白
水
赤
今すぐ卒倒しそうなほど 情報量が限界を達している
恋という一つの感情に ここまで人は支配される ものなのだろうか
キーンコーンカーンコーン
チャイムの音が鳴り響く
急いで自分の席に座る
その後の授業はほとんど 頭に入らなかった
あれから時が経ち、 すっかり放課後となった
クラスメイトから 質問攻めにあったり、
他学年の女子から 追いかけ回されたりと 散々だった
赤
体を伸ばすとボキボキと 音がなる
今日はどっと疲れた
白
赤
水
赤
わ、忘れてた…
赤
白
赤
図星を突かれ、何も言えなくなる
白
赤
水
赤
水
…そうだ
ないくんに振り向いてもらうために 勇気を出すって、頑張るって…
決めたんだ
いつまでもただの幼馴染じゃ嫌だ
ないくんの…恋人になりたい
赤
赤
水
白
水
赤
赤
俺はいい友達を持ったようだ
ガラガラガラ
赤
勇気を出してやってきた ないくんの教室
まだ帰ってないといいんだけど…
桃
赤
桃
赤
赤
桃
赤
心臓がバクバクと音を立てる
緊張でどうにかなりそうだ
桃
桃
赤
赤
桃
桃
赤
桃
きっとないくんは深い意味があって 言ったんじゃないと思う
それでも、りうらにとっては 特別で仕方ないんだ
昔からずっと 変わらぬ態度で接してくれる
それが嬉しくて嬉しくて 変に期待してしまう
無駄な期待なんだってわかってる
でも今だけは浸っていたい
こんな我儘な俺を許して欲しい
…なんて、本人に 言えるわけないのにね
桃
赤
赤
桃
赤
桃
赤
昔はよく二人で帰ってたな…
でも段々一緒に帰らなくなった
仲が悪くなったとかじゃない
ただ…
怖かったんだ
桃
桃
赤
桃
成長していくうちに、 ないくんへの感情が 普通じゃないってことに 気づいたんだ
自分自身のことも、 打ち明けて軽蔑されるかも しれないことも怖くなった
そうしたら普段どうやって ないくんと喋っていたか わからなくなった
だからないくんから 距離をとった
まぁ結局この恋心が 消えることはなかったんだけど
桃
赤
何て答えればいいんだろう…
誤魔化す?事実を言う?
ここは振り向いてもらうために 本当のことを話そう
赤
桃
桃
赤
目の前にいる、なんて言ったら ないくんはどんな 反応するんだろう?
…なんて言えるわけないのに 考えても意味ないよね
あーあ、馬鹿らし、、、
桃
赤
赤
赤
赤
桃
桃
赤
本人の前で言うなんて 恥ずかしいな…
これで気づいてくれれば いいのに、、、
でも確信的な事は言ってないし わからないかもな
桃
赤
あぁ、心が痛いな
好きな人に応援されるなんて 複雑な気持ちだ
桃
桃
赤
赤
桃
赤
ないくんと一緒にいられるの、 あと1年なんだ…
来年になったら勉強で忙しくなって きっとりうらと話す時間なんて なくなっちゃうよね
嫌だな、そんなの
赤
桃
赤
桃
そっか、そうだよね
ないくんは頭がいいんだから 選択肢はたくさんあるに 決まってる
地元以外の大学だって そりゃあ考えるよね
物心つく前からずっと一緒で 幼稚園、小学校、中学校、高校
今まで全部同じだった
でも、それもいつかは終わる
いつまでも一緒にいられるわけない
だってお互いの人生があるから
人生の岐路に立った時、 優先するには自分の将来に 決まっている
それぐらいわかっていた はずなのに、 どこかでまだ先だと思っていた
ずっと先延ばしにしてきた
何かを決断することも 選択することも
想いを伝えることも ずっと先延ばしにし続けた
…でもそんな自分を変えたい
10年以上の片想いをちゃんと 言葉にして伝えたい
真剣に物事に向き合いたい
赤
桃
ちゃんと伝えるんだ
自分の言葉で…
赤
桃
赤
桃
赤
赤
桃
桃
赤
ないくんの顔が見れない
なんて言われるんだろう…
きっと振られるに決まってるよね
ちゃんと覚悟決めなきゃ
桃
赤
赤
桃
桃
桃
その真剣な表情と顔から 嘘じゃない、ってことが 伝わってきた
じゃあ両想い、ってこと…?
赤
赤
赤
桃
赤
嬉しくて胸が張り裂けそうだ
ずっと思っていた
ないくんと付き合えたら、って
それが今、叶ったんだ
本当に夢みたいだ…
桃
赤
桃
桃
赤
ないくんは気持ちを 顔に出さないから気づかなかった
でも確かに言われてみれば 様子がおかしかったかも…
赤
赤
赤
桃
桃
赤
ないくんが本当に自分の ことが好きなんだって ことが伝わってきて嬉しくなる
これからは幼馴染と してじゃなくて、
恋人としてないくんの 隣に居れるんだ…
赤
桃
桃
赤
桃
そう言って控えめに 腕を回してくれるないくん
かわいいなぁ
ずっと一緒に居られるといいな…
そう思いながらないくんを 強く抱きしめた──