橋本 涼太
(…あの人…結局なんだったんだろうなぁ…)
高田 春也
おーい
橋本 涼太
あ、朝会った人!
コロタ
…!?
コロタ
(隠れないと…!)
高田 春也
お前、俺のこと覚えてないんだってな
橋本 涼太
はい…
高田 春也
そっかぁ…俺は、お前のことすんんんごく覚えてるよ
高田 春也
一緒に学校で噂になってた狼男を探しに行ったりしたよな?笑
橋本 涼太
…!?もしかして……
橋本 涼太
春也!?
高田 春也
そう!
コロタ
(なにあの金髪…)
コロタ
(涼太は僕のものなのに…)
(嫌い…!)
(嫌い…!!)
(嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い!!)
コロタ
(一緒に帰ろうと思ってたのに…!)
コロタ
(……もう帰ろ……)
高田 春也
小3でアメリカ行っちゃったからさ、忘れられてても仕方ないかなって思ってたけど、この話しただけで思い出してもらえてありがたいよ
橋本 涼太
そりゃそうだよ!幼なじみで一緒にいて、一緒に遊んで、何してても楽しかったんだから!てかいつの間に戻ってきたの!?
高田 春也
あっはは…去年の3月から笑
橋本 涼太
そっかぁ!てかそうだ!いなくなるときなんでなんも言ってくんなかったの!?
高田 春也
…突然の引越しになってな、言う間もなかったし、言って悲しい顔するの見たくなかったんだ
高田 春也
ま、想像で頭に浮かぶ顔もなかなかだったけどな
橋本 涼太
そっかぁ
橋本 涼太
……
高田 春也
なぁ、そういやさ、朝見たときお前誰と一緒に学校来てたんだ?この学校の生徒じゃねえんだろ?
橋本 涼太
うーんまぁ、そうだね…新しい友達…だね
高田 春也
へぇ…
高田 春也
(友達…ねぇ)
高田 春也
じゃ、また明日学校で!
橋本 涼太
うん!じゃあね!
高田 春也
………
涼太の家の場所は、おそらく変わっていないだろう
俺のアジトは、運良く涼太の家の近くにある
……申し訳ないが、監視させてもらう
橋本 涼太
ただいまー
コロタ
……
橋本 涼太
コロター、ただーいま!
コロタ
………
橋本 涼太
…どうしたの?
コロタ
………
あの男誰?なんて言えない
言ったら、見ていたのがバレてしまうから
そしたら、もっと嫌われるかもしれない
橋本 涼太
ねぇ、どうしたのって
橋本 涼太
今日調子悪い?
コロタ
…なんでもない
僕はずっと涼太を見てきた
だから分かるんだ、涼太は浮気しない
必ず、どちらかを選ぶんだ
僕か…あいつの…どちらかを
ーーー次の日…
橋本 涼太
…ん〜…おはよ、コロタ
コロタ
…おはよう
橋本 涼太
…まだ拗ねてる?
橋本 涼太
ほんとなんで拗ねてるの?さっきから
コロタ
………
橋本 涼太
…今日も一緒に学校まで行きたいんだけど、いい?
コロタ
…………なんで?
橋本 涼太
コロタとできる限り一緒にいたいから
コロタ
…分かった
高田 春也
(いた…)
高田 春也
(やっぱり…同じ家に住んでるんだな…)
コロタ
(なんだ…誰かがいる気がする…)
コロタ
(……どこだ!?)
橋本 涼太
…どうしたの?コロタ
コロタ
あぁ、いやなんでもないよ
橋本 涼太
…そう?
高田 春也
(あいつ、ころたって言うのか…)
高田 春也
(…?どこかで聞いたことあるな…)
高田 春也
(確か…涼太の家で遊んだときに…)
高田 春也
(……分からない…)
橋本 涼太
じゃ、行ってくるね
コロタ
うん
橋本 涼太
………
橋本 涼太
(あんまり、喋れなかったな…)
コロタ
……帰ろ
高田 春也
……(やっぱりあいつだけ帰るのか)
コロタ
……誰?さっきから付いてきてるの
高田 春也
…バレてたか
高田 春也
まぁいい、俺はお前に用があるんだ
コロタ
…奇遇だね、僕もだよ
高田 春也
はは…多分おんなしことを考えてるぞ
コロタ
そうだね
コロタ
同時に言ってみる?
高田 春也
おもしろい
コロタ
……
高田 春也
……
そして、せーのも言わず声に出した
お前は誰だ!!
コロタ
…………
コロタ
(こいつ…僕と同じ…いや、分からない…)
高田 春也
さぁ、答えてくれよ
コロタ
僕はね…
手を猫の手にして爪を伸ばす
そして相手の顔を斬りつけようとする
コロタ
これだよ!
高田 春也
なんだ?
コロタ
うりゃあっ!!
しかし…
高田 春也?
甘い!その程度か!!
コロタ
!??!?!!?!
突如空が夜になった感じがした
目の前には…爪?
体は恐怖で動かなかった