朝はいつも憂鬱で、 毎日消えたいと願う。
幼夢
私の居場所が本当に此処なら、神様はいつ私に幸せをくれるんだろう。
幼夢
この世に生を受けて16年が経つ。
幸せだと思えてたのは幾つまでだったか。
そんな事すら忘れてしまうほどに、今は酷く生きづらい。
女子A
女子A
幼夢
にこにこと話しかけてくる女。毎日飽きずに私に付き纏い、ストレスの捌け口にしてくるクズなやつ。
こいつだけじゃない。毎日私を刺す視線は、外野だけではなく実の両親からも当てられる。
剣道で名が知られる程の名家に、私は才能を忘れ生まれてきた。
才能がない分血が滲むほど努力して得た優勝も、両親の前では意味がなかった。
何かが気に食わない両親は、私を酷く忌み嫌った。
お前はこの家の恥だ、一刻も早く自立し出ていけ、何故お前のような出来損ないが生まれてしまうのだ。と、何百回何千回と聞いてきた言葉たち。
幼い頃は認められたい一心で、何もかもを完璧にこなせるよう努力していたが、今ではその努力など何一つしていない。
家では険悪でも、学校でなら平穏に…なんてことはない。
実際、私のクラスで虐められていた子を庇った時から、標的が私に移り代わったからだ。
女子A
苛立ちを隠せずにいるこの女はいわば主犯格となる。クラスに誰1人この女に意見するやつはいない。
女子A
幼夢
女子A
私は気にせず教室へ向かう。
女子A
女子A
後ろで騒ぎ立てる女を無視して歩き続ける。
教室についてすぐする事は、掃除だ。
幼夢
毎朝目にする机と椅子には、汚物、死に損ない、死ね、カス…ととにかく悪口が書かれている。
酷い時にはセロテープで画鋲が貼られていたり、虫の死骸なんかをぐちゃぐちゃにされて置かれていたり。
今日は悪口が書かれているだけで怪我をするほどのことはなさそうだ。
幼夢
女子B
女子C
当たり前になったこの状況で、私は1度も涙を流さなかった。
怯えることも怒りを出すこともない私を、クラスメイト達は気味悪がった。
幼夢
なんてことを考えてしまう。でもそんなことできない、それは私がただの臆病者だからだ。
死ねたらいいのに、なんて思っても死に方なんて知らないし。そもそもそんな勇気なんてない。
私でも思ってしまう。私は本当に臆病で気味の悪い出来損ないだ、と。
幼夢
授業が始まるまでに片付けないとと思い、私は机を拭き始めた。
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幼夢
幼夢
女子A
幼夢
4限目が終わりお昼休憩になった時、主犯格であるAがベランダへ来いと言ってきた。
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