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長い長い階段をやっとの思いで登りきり、一番近くのゲートをくぐれば、そこは上段と呼ばれるスタンド席だった。
颯斗
広い会場内を見渡せば、 所々でスタッフさんの声が聞こえて、 一生懸命動いてくれている。
永玖
永玖
一瞬気を取られていた俺に、 呼びかける声。
その声の方に目を向けると、 少し高い位置に永玖は居て 天井を眺めたり、 遠くにあるステージを見つめていたり、
見惚れてしまうくらい様になっていて 髪型も、ラフな服装も。 全てが俺の好み。
ライブが始まったら、 永玖はみんなの永玖。
……いつもいつも、常に、 俺だけの永玖、になってほしい。
颯斗
永玖
颯斗
声が届く距離まで近付き、 永玖の横に並ぶ。
颯斗
永玖
颯斗
永玖
永玖
永玖
そう言って、 永玖は俺を見て優しく微笑んだ。
その永玖の笑顔が眩しくて、 その横顔からも目が離せなくて、
思わず、永玖が避ける隙も与えず、 頬にキスをする。
永玖
永玖
颯斗
颯斗
永玖
颯斗
永玖
またその顔で見てくる。
颯斗
永玖
永玖ファンは この顔にやられてんだろうな。
颯斗
颯斗
声のトーンで本気さを現して。 今更永玖の顔は見れなくて。
でも永玖がこっちに視線を向けているのは視野に感じる。
颯斗
颯斗
颯斗
颯斗
颯斗
永玖
颯斗
続けて俺が言ったことも全部、 黙って聞いてるから、 急に恥ずかしくなってきて。
俺は永玖の背後に回り、 顔を見られないよう背中に抱き着いた。
すると、 永玖がそのまま静かに俺の右手を取り、自分の胸のところに持っていく。
そして俺の手の上に 自分の手のひらを重ねた。
颯斗
永玖
永玖
永玖
颯斗
永玖
颯斗
どうしようもなく永玖が愛しくて 抱き締める腕をキツくする。
永玖
永玖
腕を剥がそうとしてくる永玖に、 今度は後ろから頬にキスをした。
颯斗
見られないところに行きたい。