ある日の朝……
ピピピピピピ…
聖和
んー……
聖和
うるさいなぁ……
朝から元気に鳴り響く目覚ましをスワイプして止める
母(加奈子)
聖ちゃーん?起きてるのー?
聖和
今起きたー…
母(加奈子)
もう8時になるわよー?遅刻しても
朝ごはんは食べていきなさいね
朝ごはんは食べていきなさいね
聖和
分かったー……
聖和
……ん?8時?
スマホの画面をつけ、時間を確認するとそこには7:57分と表示されていた
聖和
……
聖和
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!
父(正義)
聖和!五月蝿いぞ!
聖和
ちょっ、ちょっと待って。この時計壊れてる!?じゃなかったら非常にまずい!
母(加奈子)
だからさっきから起こしてるじゃない
生半可な返事ばかりして起きない聖ちゃんが悪いのよ
生半可な返事ばかりして起きない聖ちゃんが悪いのよ
聖和
寝てる人に何言っても
覚えてないんだよ!
覚えてないんだよ!
慌てふためきながら髪を整え、ワイシャツとスカートを身にまといテーブルの上にあったトーストを掴む
父(正義)
なんだ、また食パン少女するのか
聖和
したくてしてる訳じゃないねぇよ!
聖和
いつもいつも新聞読みながら嘲笑いやがって…
そんな父を睨みながら玄関へ向かい、ドアノブを回そうとした時
母(加奈子)
あっ、聖ちゃんちょっと待って
聖和
…なに?
母(加奈子)
今日お母さんとお父さん、夜にボウリングの練習行くから21時くらいまで帰らないのよ。
母(加奈子)
鍵もって行ってちょうだい。
お夕飯はシチュー作ってあるから
お夕飯はシチュー作ってあるから
そう言いながら鍵を手渡す
聖和
分かった。楽しんできてね
聖和
行ってきまーす!
家を出てしばらく走ると、神社が見えてきた
聖和
おっとと…忘れるところだった
パンパンッ!
聖和
今日こそは、上手く行きますように___
聖和
……よしっ!
そして再び、誰もいない住宅街を駆け抜けていく
着いた頃には、もう1限目の体育が始まっており教室には誰もいなかった
聖和
あちゃー
これはあとで雷が落ちるなぁ……
これはあとで雷が落ちるなぁ……
聖和
でも、サボりはしたくないからさっさと着替えて行かなきゃ
シャリンッ
聖和
……?
聖和
なんだこれ…こんなの持ってたっけ?
スクールバックから落ちたのは、大きめの鈴だった
聖和
お母さんかお父さんの間違って持ってきちゃったのか…
まぁいいや、帰ったから返そ
まぁいいや、帰ったから返そ
聖和
あのー…遅れてすみません……
太陽先生
ん?ああ、野本か。
俺の授業を遅刻するとはいい度胸だな
俺の授業を遅刻するとはいい度胸だな
聖和
あはは…恐縮です……
太陽先生
俺は鬼じゃねぇからな。
特別に許してやる
特別に許してやる
太陽先生
ほら、さっさと外周行ってこい
聖和
ありがとうございます!
太陽先生っ!
太陽先生っ!
心の中で土下座しながら外周を走る他の生徒たちに合流した
空
ん〜?あれぇ、聖ちゃんだぁ
空
お寝坊さんが来たねぇ
聖和
仕方ないでしょ
昨日遅かったんだから
昨日遅かったんだから
空
どうせ意味の無いお勉強かなぁ?
聖和
う、うるさいなぁ
聖和
あたしだって努力してんだよ
そう、あたしこと野本聖和は自分で言うのもあれだがスポーツ万能。
スポーツ万能だがそれ以外が何も出来ない。普通”以下”なのだ
空
でも、私はスポーツが出来ればそれでいいと思うけどなぁ?
聖和
それだけじゃ、将来やってけないじゃんか。だからあたしは頑張ってんの
聖和
……頑張ってるんだけどなあ(泣)
空
まぁまぁ、元気だして聖ちゃん。
私の方ができないこと多いもん
私の方ができないこと多いもん
聖和
どこがだよ!
聖和
空は料理も、お菓子作りもできて
頭もいいじゃんか!
頭もいいじゃんか!
聖和
なんだ!?
あたしに喧嘩売ってんのか!?
あたしに喧嘩売ってんのか!?
空
あはは〜、そんなことないよぉ
太陽先生
お前らー!さっさと戻ってこーい!
太陽先生の呼び掛けで、この話は打ち切りになった






