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神様、どうか

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神様、どうか

3 - 神様、どうか 第3話

♥

105

2021年12月23日

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伊庭

…………

伊庭

腹立つ顔だな

伊庭

――で、なんでそんなニッコニコなの

伊庭

遥輝

瀬川

聞きたい?聞きたい?

瀬川

言ってくれちゃっていいよ原君!

昨日こいつ罰仕事で書架整理頼まれてたじゃん?

伊庭

うん

図書室行ったら雨城さんいたんだって

伊庭

え、まじで?

瀬川

雨城さん図書委員だったんだよ!

瀬川

休学してる図書委員がいて、人員足りてないとは聞いてたんだけど

瀬川

そいつと同クラなのが雨城さんだったんだよ!

すげーよな

伊庭

良かったじゃん

伊庭

ただの罰掃除が一転して天国だな

瀬川

もー

瀬川

雨城さん超可愛かった…

瀬川

あんな近くで、あんな長時間話したの初めて…

伊庭

惚気てんな

うぜぇ

瀬川

本好きだから図書委員になったんだって

瀬川

思わず俺も本好きって言っちゃったよ

なにナチュラルに嘘ついてんの?

伊庭

お前文章見たら眠くなるタイプじゃん

瀬川

雨城さんなんでもできる印象あるじゃん?

聞いちゃいねぇし

瀬川

でも実は運動苦手なんだって

瀬川

身体もそんな丈夫じゃないせいで、体育は見学らしいよ

瀬川

だから余計にスポーツできる俺のことカッコいいって…

脚色入ってないよな?

伊庭

若干感じるな

瀬川

俺が小1からバレー始めたっつったら

瀬川

夜さんはそのころバイオリン始めたらしくて――

え?

伊庭

あ?

“夜さん”?

瀬川

――あ

えっなにお前

伊庭

もう下の名前で呼ぶほど親しくなってんの?

昨日でどんだけ仲良くなってんだよ

瀬川

わーっ違う違う!

瀬川

今のはうつった!

瀬川

伊織がずっと夜さん夜さんって呼んでたから…

え、伊織もいたんだ?

瀬川

うん

瀬川

なんか相方がいない雨城さんの手伝い

瀬川

ずっとやってたのが伊織なんだって

伊庭

やっぱあの2人仲良いんだな

どっちもなんでもできる感じだもんな

優等生タイプっつーか

瀬川

…伊織にバレた

伊庭

なにが?

瀬川

俺が雨城さんのこと好きだってこと

え?!

伊庭

まじかよ

伊庭

あ、でも確かに遥輝顔に出やすいもんな

瀬川

最悪だよもー!

瀬川

ライバルにバレるとか…

向こうがお前のこと

ライバルとして認知してるかどうかは定かではないけどな

瀬川

なにされるかわかったもんじゃねぇ

伊庭

“なに”って?

瀬川

雨城さんと仲良いの利用して

瀬川

俺の悪口吹き込むかもしれないし

あー…

瀬川

これ見よがしに雨城さんとくっついたりするかもしれないし

瀬川

俺の靴に画鋲入れたり…

それはなんか違くね?

伊庭

お前伊織のことなんだと思ってんの?

瀬川

冷酷メガネ

瀬川

あ!つかお前ら…

瀬川

“伊織”が苗字だってこと黙ってただろ

伊庭

悪ぃ

なんか面白そうだったから

伊庭

それより、今後はどうするわけ?

伊庭

昨日は話せたとしても

伊庭

次がなかったらまた前の定期の時みたいになんにも繋がらないだろ

瀬川

フフフ

瀬川

もう俺は昨日までの俺ではないのだよ

昼休み

瀬川

お邪魔しまーす…

雨城

瀬川くん

瀬川

瀬川

よ…雨城さん!

雨城

ほんとに来てくれたんだ

瀬川

うん

瀬川

昼休みの仕事手伝うって約束したからね

雨城

ありがとうね

雨城

じゃぁえっと――

伊織

つっても

伊織

昼休みの仕事なんて大したことないけどな

瀬川

げぇ!

瀬川

またお前…!

伊織

それこっちのセリフなんだが!

雨城

昼休みはね~

雨城

主に貸し出しの仕事なんだ

瀬川

ほー

雨城

でもあんま人来ないし

雨城

大抵カウンターで座ってるだけだよね

伊織

伊織

だからお前帰っていいぞ

瀬川

なんで俺を追い出そうとすんだよ!

瀬川

つか、そんな暇なら伊織はなにを手伝ってんの?

伊織

それは――

3年生①

雨城さーん

雨城

あ…

3年生②

ほら、やっぱいた

雨城

どうも…

3年生①

「どうも」だって

3年生②

可愛い~

伊織

先輩

伊織

図書室では静かにしてください

3年生②

あ、はい

3年生①

伊織くん怖…

瀬川

…………

伊織

あぁいうの追い返すため

雨城

うち女子少ないもんね

雨城

珍しいから先輩たちがよく来るんだよ

瀬川

要するに伊織は用心棒か

伊織

そんなとこ

1年生

失礼しまーす…

1年生

伊織先輩

伊織

ん?

1年生

すみません

1年生

生徒会の書類なんですけど

1年生

書式確認してほしくて…

伊織

今?

雨城

あ、行ってきていいよ

雨城

今なら瀬川くんいるし

伊織

でも――

瀬川

そうだぞ行ってこい

伊織

……わかった

伊織

お前、夜さんに変なことするなよ

瀬川

しねぇよ馬鹿

瀬川

とっとと行ってこいや

伊織

じゃぁ、すぐ戻ってくるんで

雨城

うん

雨城

じゃぁね

瀬川

一生戻ってこなくていいぞ

伊織

戻ってくるわ

バタン

雨城

…………

瀬川

…………

瀬川

あの

雨城

ん?

瀬川

雨城さんって、伊織と仲良いんだね

雨城

そう?

雨城

あー、まぁ1年の頃から同じクラスだし

瀬川

そうなんだ

雨城

あと、伊織くん読書家なんだよね

雨城

私も本好きだし

雨城

それで話すようになって――

瀬川

あ…あー

瀬川

ま、まぁ本なら俺も好きだけどね

雨城

あ!そういえば昨日も言ってたよね

雨城

瀬川くんはどんなの読むの?

瀬川

え?!えー…まぁ色々だよ

雨城

へーすごいね!

雨城

私どうしても小説に偏っちゃうんだよね

雨城

ほんとはもっと

雨城

広いジャンル読んだ方がいいんだろうなとは思うんだけど

瀬川

ま、まぁ小説でもいいんじゃん?

雨城

本屋さん行くと

雨城

どうしても足が小説の方行っちゃうんだよねー

雨城

瀬川くん、小説も読む?

瀬川

よ、読むよ

雨城

誰が好きなの?

瀬川

えーっとえーっと…

瀬川

ほら、最近はやってる…

雨城

最近はやってる…

雨城

っていうと上野秀介とか?

瀬川

そ、そーそー!

瀬川

ウエノシュウスケ!

雨城

ほんと?!

雨城

それ、伊織くんも好きなんだよ!

瀬川

い、伊織か…

瀬川

伊織ともやっぱ本の話してんの?

雨城

うん

雨城

やっぱ共通の趣味があると話も盛り上がるよね~

瀬川

それだけ?

雨城

え?

瀬川

伊織と仲が良いのはさ

瀬川

単に趣味が一緒だからだよね?

雨城

…違うよ?

瀬川

えっ

雨城

他にも

雨城

伊織くんになら話せることがあるっていうか

雨城

まぁ、色々あって

瀬川

ふ、ふーん

瀬川

そうなんだ

雨城

あ!そうだ

雨城

恵ちゃん、怪我大丈夫かな?

瀬川

マネージャー?

雨城

私この前仕事頼んじゃって

雨城

悪化とかしてないかな?

雨城

瀬川くん、毎日部活で会ってるよね?

瀬川

あー

瀬川

会ってはいるけど…

雨城

どう?治ってきてる?

瀬川

やー…どうだろ

瀬川

1年達に手伝わせつつ…って感じかな

雨城

…そうなんだ

瀬川

うち部員多いから

瀬川

ちょっと大変そうではあるかな

雨城

そっか…

瀬川

あのさ

雨城

ん?

瀬川

雨城さん、うちのマネージャーやってみない?

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