センセイ
こらー、何回言ったら分かるの?
るな
だってべんきょうつまらないんだもん!
はるくん
るなちゃんとおんなじとこだったらやる
センセイ
遊馬くんは4年生でしょ!
はるくん
あはは
はるくん
だってるなちゃんバカだから
はるくん
おれが教えてあげないと、ね?
るな
るなバカじゃないし!!
センセイ
こら、遊馬くんそんなこと言わないの
センセイ
それに先生たちが教えてあげるから大丈夫よ
センセイ
それより授業中に教室にいないことが問題なの
はるくん
だってヒマなんだもん
はるくん
センセもうちょっとオモシロいコトしてよ
るな
あ、ねえはるくんさっき外でスズメさんがね───
センセイ
ほんとにもう…
あの…燐咲さんっ好きです!
俺と付き合って───
月
ムリです
っはぁ!?む、ムリって…
月
…わたしのどこが好きなの?
っえ、だってかわいーし…
月
……そっか
月
陽くん待たせてるから、またね
あいつと付き合ってんの?
月
…べつに
月
ていうか…きみ、誰?
────え?
月
失礼かなとは思ったんだけど
月
知らないままのがヒドいかなって
…っ!お前…バカにすんのも大概にしろよ!!
月
あ、待って、名前…
月
月
…ま、いっか
陽センパイ
───月ちゃーん?
月
げ、絶対聞いてたでしょ
陽センパイ
うん♡あはは、また付き合ってるなんて誤解されちゃったね
月
…うん、めんどくさい
月
男の子なんてみーんなわたしの顔目当てじゃん
月
ちょっと冷たくすればすぐ逃げる
陽センパイ
あれー?俺は?
月
───陽くんは
月
…友達、だもん
陽センパイ
そっか♡
陽センパイ
じゃ、早く帰ろ
月
うん
ガラッ
戸の音で我に返ると、あのときのように彼は微笑んだ
陽センパイ
月ちゃん、帰ろー
月
────…
陽センパイ
月ちゃん?
月
…どうして、また……
陽センパイ
?
月
わたしたち高校生ですよ?そろそろ別々に帰れば───
陽センパイ
百合ちゃんセンセ、もう連れてっていい?
百合ちゃんセンセー
ん?いいわよ
月
っ!?
陽センパイ
じゃ、行こっ?月ちゃん
月
…っはい
月
…センパイ、家どこなんですか?
陽センパイ
んー?ふふ
月
…
月
(幼なじみだったはずなのに)
月
(離れた2年の間に、随分変わった)
月
(今のキョリ、気持ち悪い)
月
やっぱわたし先帰りますね
月
家の方向も違うだろうし
陽センパイ
送るよ?
月
いいです!
陽センパイ
…そっか
重そうだったので半分持っていた生徒会のものであろう荷物
センパイはそれに目を向けると、言った
陽センパイ
じゃあその荷物ちょーだい、持っててくれてありがと
月
あ、えっと…
月
(これ持って帰るって相当重いよね)
月
(陽くん倒れないかな…)
手渡すとセンパイは一瞬よろける
月
…っ
月
やっぱ、一緒に持っていきます…
月
だーーっ!!もう邪魔しないでよ!!
陽センパイ
月ちゃん激弱じゃん、なにがあったの笑
月
うっさい、だってアイテム運悪いんだもん!
陽センパイ
はい、俺の勝ちねー♡
月
もう〜〜!次絶対勝つし!
月
(…って何やってんだわたし)
気づくと中学のころのように2人でゲームに白熱していた
月
(うーん、やっぱ人を丸めこむのがうまいっていうか…)
月
わたし、ほんとにもう帰ります!
陽センパイ
ん、送るー
月
だ、大丈夫だよ電車乗るから
陽センパイ
だって月ちゃん家変わってないんでしょ?
陽センパイ
だったら俺────
月
…まさか
月
センパイの友達のお家がわたしの家のお隣だったなんて……
陽センパイ
あはは、ね、俺も始め笑った
月
今も笑ってますよ
月
(…知ったとき、なんでわたしの家には来てくれなかったのかな)
月
(やっぱりあの1年間のこの人の行動、よく分かんない)
陽センパイ
…それで、月ちゃんそろそろ素で話してくれるよね?
月
だからこれが素ですってば
陽センパイ
ウソだ、月ちゃんそんなに性格良くないし可愛くない
月
は?
陽センパイ
そうそう、そんな調子!
思わず口を突いた言葉に咳払いする
陽センパイ
ん、じゃあ俺そっちだから
月
はい、ばいばいです
月
(…はぁ、やっぱ気が抜ける、陽くんといると)
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コメント
5件
月さんと陽センパイって昔はめちゃくちゃ仲良かったんだ……!!月さんの中で何があったかまだ分からないけど、また前みたいに陽センパイと仲良くして欲しいな……🙄💭 陽センパイは月さんの素の方が好き、なのかな……?確かに素で話してる方が月さんに合ってる気もするけど……んんん、難しいよね……💦
陽くん、はじめ生徒会少ないって言ったときみたいに荷物重いっていうのも月ちゃんといっしょに帰るための演技だったり… とか考えちゃいました(´・∀・`)🖤 月ちゃんは腹黒い感じなんですね…!!いい!!