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記憶のカケラ おばみつ短編

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記憶のカケラ おばみつ短編

1 - 記憶のカケラ おばみつ短編

♥

50

2020年03月02日

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おばみつ短編

現パロ注意(生まれ変わり) 蜜璃ちゃん以外の隊士は記憶戻ってるけど蜜璃ちゃんだけ前世の記憶はなし

あの時の願いを一度でも忘れたことはない

愛おしいあの瞳に向けて「好き」と伝える日まで 絶対に見つけてみせる この世の中にいるはずなんだ

宇髄

オイオイ また考え事か?

しのぶ

最近、ボーッとしていることが多いですよね
まあ、この世界で初めて会った時からボーッとしてましたけど

伊黒

口を慎め 胡蝶
どこぞの塵と違って俺はボーッとしていない

しのぶ

本当にどうしたんですか 伊黒さん
目の焦点が合ってませんよ

宇髄

甘露寺がいれば正気に戻るんだろうけどよ…

甘露寺蜜璃

俺が前世─── 大正時代、に生きていた時の同僚だ 彼女には辛い思いをさせた

「失いたくない」と言っていたのに… 彼女を置いて俺は行ってしまった 他人事だ、自分でもそう思う そうでもしなくては耐えられなかった 彼女を置いて行った自分への絶望と悲しみ その償いのように 俺はずっと彼女を探している

しのぶ

そんなに簡単に甘露寺さんが現れるわけないでしょう
変な期待をさせる発言しないでください

伊黒

いないとは限らんだろう
見つかる前に諦めるのは屑のする事だ

宇髄

その派手な言葉の尖り、どうにかできねぇのか お前は

伊黒

どうもこうもないだろう
貴様もその派手好きをどうにかしろ

宇髄

それは無理だな

ガヤガヤ

伊黒

なんだ 騒々しいな

しのぶ

どこかの大学のサークルですかね

宇髄

楽しそうでいいじゃねぇか
俺らと違ってサークル仲間と仲がいいみたいでよ

しのぶ

宇髄さんは単に顔を出してないだけでしょう
煉獄さんも寂しがっていましたよ

宇髄

あいつに限ってそんな事ねぇだろ

しのぶ

不死川さんも、悲鳴嶼さんも、時透くんも

宇髄

冨岡はどこに行ったんだ?

しのぶ

あの人は炭治郎くんにつきっきりで講義にすら出てませんよ
炭治郎くんと錆兎くんが迷惑がってました

伊黒

冨岡はそんな奴だ
昔からそうだろう

しのぶ

そうですねぇ…
柱合会議に出席しなかったこともありましたしね

伊黒

冨岡めが
あんな奴がいるから人間は進歩しないのだ
そもそも昔の鬼殺隊と顔ぶれがほぼ同じというのはどういうことなんだ

しのぶ

単なる偶然ですよ
誰かが仕掛けたわけないじゃないですか
顧問がお館様なわけですし、集まるのも当然といえます

宇髄

お前だって「顧問は産屋敷輝哉」って聞いた瞬間に派手に部室に駆け込んでたじゃねぇか

伊黒

それとこれとは違う

伊黒

じゃあ鬼まで記憶が戻っているというのはどういう事だ
美術部の玉壺、保健医の珠世…それに校長が鬼舞辻無惨というのはどういう意味だ
説明しろ 宇髄

宇髄

運命の巡り合わせじゃねぇのか?
ロマンチックで派手にいいじゃねぇか

伊黒

宇髄貴様、いつまでそんな減らず口を聞いているのだ
今の俺たちは同い年で…

ドンッ

???

あっ…すいません!
怪我はないですか?

伊黒

前を向いて歩け
貴様の目はどこについているんだ
飾りなの…

伊黒

……甘露寺?

蜜璃

えっ?なんで私のこと知って…
もしかして知り合いでした!?すいません 覚えてなくて…
お名前、教えてもらってもいいですか?

伊黒

あぁ…伊黒小芭内だ

伊黒

それより甘露寺 覚えていないのか?

蜜璃

覚えていないって…何がですか?

ドキリと胸が大きくなった気がした 胸の鼓動と早すぎる血流の音が邪魔で甘露寺の声が聞こえない 覚えてない?本当にか? 他の柱や鬼殺隊員、鬼まで記憶があるのに…

蜜璃〜!どうした〜?

蜜璃

あっ…ちょっと待っててね!

蜜璃

すいません、もう行かないと…
連絡先だけ教えていただけないですか?

伊黒

あぁ…わかった…

蜜璃

ありがとうございます!
じゃあ、また今度!

タタタッ

しのぶ

……伊黒さん…

宇髄

……今のって…

伊黒

…絶対に甘露寺だ

しのぶ

じゃあさっきの男の方は彼氏…?

伊黒

そう…かもしれんな…

我ながらすごい自信のない声だ こんな声、初めて出た 甘露寺に彼氏がいるとなった瞬間にこんなことになるとは… 前の俺だったら間違いなくあの男を叩き斬っているだろう だが今の甘露寺に前世の記憶はない 今あの男を叩き斬っても甘露寺が悲しむだけだ

宇髄

胡蝶

胡蝶の発言を制するように宇髄が胡蝶の名を呼ぶ 胡蝶らしからぬ発言だった あいつもあいつで同様しているのだろう

タッタッ

なぁ ちょっといいか?

宇髄

何の用だ?

そこのオッドアイでマスク付けてる…
そう 君に話があるんだけど

伊黒

……なんだ

蜜璃と知り合いか?

伊黒

蜜璃…あぁ…甘露寺か…

もともと仲良いのかもしれねぇけど、蜜璃に近づかないでほしい
あいつ、俺の彼女なんだ

「彼女」の一言で頭の中は真っ黒になった 頭をぶん殴られたような、胸が張り裂けそうだった 男が話してくる言葉も、単語も、文字も宙に浮かんで読めなかった ただただ、つらつらと話し続ける男の声を聞き流しながら

そういうわけだから、蜜璃に連絡取ったりするのはやめてほしいんだ
あいつ、誰でも過剰に親しくするする癖があって…

「過剰に」親しくする癖

甘露寺は普通だ 髪の色も、大食いも、筋肉の密度も 甘露寺にとっての「普通」だ 俺たちの「普通」を押し付けるべきではない 俺たちの「普通」という尺でで甘露寺を図るな

思いが溢れ出てくる 無意識のうちに俺は男を素通りし、甘露寺の前に立っていた

蜜璃

…あれ?どうしたんだんですか?伊黒さん

伊黒

甘露寺…

伊黒

好きだ

伊黒

ずっとずっと昔から 好きだ

そして俺の記憶は途絶えた

宇髄

あの時の伊黒は派手だったなぁ〜!

しのぶ

男、って感じでしたよ
元気出してください

伊黒

甘露寺の前で我を忘れ、そして記憶まで途絶えるとは…不甲斐ない…

宇髄

お前まで派手に煉獄みてぇになってんじゃねぇか
「柱として不甲斐なし!穴があったら入りたい!!」つってよ
現世でも前世でも柱としての自覚がすげぇよなぁ、煉獄は

しのぶ

そういえば伊黒さん、あの後甘露寺さんと連絡は取ったんですか?

伊黒

いや もうとってない

宇髄

そりゃ なんでだ?

伊黒

俺が甘露寺の1番の味方でい続たい…いや、い続けるからだ

伊黒

甘露寺が幸せなら、俺はどうなったっていい

伊黒

甘露寺の記憶に残らなくとも、甘露寺の助けになるならそれでいい
俺が覚えている 甘露寺の事を忘れるわけがない
来世も、その次も、その次も 甘露寺の事は忘れない
彼女の笑顔が絶えないなら、俺はどんな立場でもいいんだ

伊黒

甘露寺がこの現世を生きるのに必要なのは俺じゃないのかもしれんからな
あの男に甘露寺を預けた方が…

そんなわけでないじゃないですか!!

蜜璃

勝手に決めつけないでください…伊黒さん

伊黒

甘露寺…

蜜璃

全部…知ってましたよ

蜜璃

初めて見たときに、声をかけようって思ったんです
でも周りには沢山の女学生がいて…
いつもしのぶちゃんが隣にいたから
あぁ、現世で伊黒さんの隣にいられるのはしのぶちゃんなんだなって
私の入る隙はないんだなって 思っちゃったんです

蜜璃

そう思ったらどんどん話かけられなくなっちゃって…
あんな覚えていないような口ぶりをしちゃったんです…

蜜璃

あの日 伊黒さんに話しかけられたの、凄く嬉しかったんです
でも今私には彼氏がいるから…
伊黒さんと出かけることもできない
前のように一緒に甘味処に行ったり、うどん屋に行ったりもできない

蜜璃

でも、伊黒さんが私の事を覚えていてくれるなら 私は伊黒さんの隣にいたい
ずっと忘れないように ずっと忘れられないように
ずっと…好きでいられるように

伊黒

甘露寺…

蜜璃

伊黒さん、私ね、伊黒さんをずっと…

蜜璃!やっと見つけた
ずっと探してたんだぞ?

さぁ、行こう

蜜璃

えっ…

はぁ…またあなたですか
いい加減にしてくれません?
人の彼女に手出してそんなに楽しいですか

蜜璃

違う…違うのよ…!この人はね…

何も違くないよ

行くよ 蜜璃

蜜璃

待って…!

伊黒

…おい その手を離せ
甘露寺が嫌がっているだろう

まだ諦めないんですか?
一時の感情に流されちゃダメなんですよ
そのうち忘れるんだから

蜜璃

嫌っ…!!

蜜璃

伊黒さんっ…!

伊黒

かんろ…じ…

伊黒

甘露寺っ!!

俺はまた 彼女を探す

「好き」としっかり伝えられるまで

この作品はいかがでしたか?

50

コメント

40

ユーザー

あのうざい男、今から殺○してくる!

ユーザー

主がおばみつの切ない話書きたかっただけなんすよ 前世で結ばれなかった俺たちは、その運命には逆らえない 的な? 前世で叶えられなかった願い 君をずっと想い続ける 的な的な? ……すいません 今やってるシリーズがシリアスすぎて集中力がすぐ切れただけなんじゃ それでアイデア思いついたから秒速で書き始めて20分で書き終えたんじゃ

ユーザー

最近コメできてなかった泣 やっと鬼滅がじわじわ分かりはじめたのですごく理解できてなんかすごい…すごいです…

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