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ねぇねぇ続き気になるんだけどどーしよ
私もやまとくんになにかしてあげたいんですけど‼ゆうたくんいいねええええ😤😤てかほんまに最高すぎてらぶ
さいっっっこお
キーンコーンカーンコーン…
優太
優(今日も始まった)
廊下に一列に並ぶ生徒達
これから何があるか
それは学園の"キング"の巡回
『今日は選ばれるかな?』
『さぁ…でも選ばれたいよね』
ひそひそと話す同級生達に紛れて
廊下の一番隅の方に並ぶ優太
優太
この学園に昔から続く掟
『キングの言うことは絶対』
キングに選ばれた者は奴隷となり
キングの望みを全て叶えなければならない
もし破った暁には
学園中からのいじめの標的になり 最終的には追放される
『この間1人追放されてたよね?』
『あ~…3年の先輩でしょ?』
『なんかキングに暴行をはたらいたとか?』
『暴行って…?』
『……襲ったらしいよ…』
『まじ!?!?』
優(くだらない) (こんなのただの暇人の遊びだろ)
窓から見える景色を眺めながら 優太は早く終わってくれと願った
ざわざわ…
廊下がざわついて奥の方から 数人が歩いてくる
先頭を歩く男
『鈴木大飛』
この学園の話題の中心人物
"キング"
大飛
退屈そうに足早に生徒達の間を歩いてくる
優太はいつもその男が通り過ぎていくのを 俯きながら待っていた
優(そういえば…) (キングの顔、ちゃんと見たことない)
俯いていた顔を上げて 向かってくる男を見た
優太
その容姿に衝撃が走った
はじめてだった
誰かを見て、手に入れたいと思ったのは
すらっとのびた手足
長めの前髪から覗く冷たい瞳
何もかもを諦めたような表情
その全てが魅力的に見えた
優太
大飛
取り巻きA『おい!お前!!』
取り巻きA『今の発言はどういう意味だ!』
優太
ちょうど通り過ぎるときに口から出た言葉は 想像以上に大きかったようで、キングや その取り巻きにも聞こえていた
優(やばい…おわった……)
取り巻きA『おいッ!!』
優太
大飛
優太の胸ぐらを掴んで威圧する 取り巻きを手で静止する男
優太
大飛
かなりの力で掴まれ思わずむせる優太の 背中を優しく撫でる冷たい手
優太
大飛
取り巻きA『あ…はい……』
大飛
取り巻きA『…え?』
大飛
取り巻きに冷たくそう言うと キングは優太の腕を掴んで歩き出す
優太
大飛
優太
『追放だー!!!』
2人が居なくなった廊下から 生徒達の叫び声が響いた
屋上に連れてこられた優太
優太
大飛
優太
優太
大飛
大飛
大飛
大飛
優太
大飛
優太
優太
大飛
大飛
興味無さそうにそう言い放つキングは 屋上にある一つの扉を開け入っていく
優太
大飛
大飛
優太
優太もその後に続いた
大飛
優太
中に入ると簡単なテーブルとキッチン そしてソファーがあり、 ソファーの反対側に大きなベッドが一つ
優太
大飛
優太
大飛
大飛
大飛
大飛
優太
大飛
優太
大飛に促されてソファーに腰掛けると キッチンでコーヒーを淹れて持ってきてくれた
優太
思わず立ち上がる優太を 手をひらひらと振って止める大飛
大飛
優太
大飛
優太
大飛
優太の名前を呟いて 一口コーヒーを流し込む大飛を 食い入る様に見つめる優太
大飛
優太
流し込んだコーヒーはほろ苦かった
優太
大飛
優太
優(え、これどうやって説明すればいい?) (キングとお茶してましたって) (誰が信じるんだよ…)
大飛
大飛
優太
優(心読まれた!?)
大飛
大飛
大飛
優太
大飛
優太
優太がキングと呼ぶとすかさず 向けられる鋭くて冷たい視線
ドクンドクンと鼓動が速くなり冷や汗をかく
優(なんだ……この威圧感…)
大飛
大飛
優太
大飛
優太
優太
様子を伺うように尋ねると 威圧感がスッと消えていく
優(あ、れ…?)
大飛
大飛
優太
優(さっきのは…なんだったんだ…?)
大飛
大きな欠伸をしてソファーに 沈みこむように横になる大飛
優太
大飛
優太
大飛
優太
大飛
ゆっくりと立ち上がる大飛は フラフラとベッドに歩いて行き ぽすっと倒れ込むように横になった
大飛
チョイチョイと手招きして優太を呼ぶ大飛に マグカップをテーブルに置いて向かう優太
大飛
ポンポンとベッドを叩く大飛に 言われるまま腰掛ける優太
大飛
優太
優太の太腿に頭を乗せて 目を瞑る大飛にあたふたしていると 人差し指を唇に当てて大飛は 虚ろな瞳で柔らかく微笑んだ
大飛
大飛
優太
そう言うとゆっくりと目を閉じて 夢の世界に旅立った
窓から入ってくる風が 少しだけ肌寒く感じた優太は
大飛の足元にある毛布を手を伸ばして 掴むと小さく上下する肩に優しく掛けた
不思議な感覚だった
初めて会った人物に
これ程までに何かをしてあげたいと思ったのは