作者から

短編やで〜

君を覚えている世界で

「魂が約束を覚えているのなら、もう一度君を見つけたい」
――夢と現実の狭間で、真白は金色の髪の青年に何度も呼ばれる。
形のない記憶が疼き、忘れたはずの約束が胸を焦がす。
現代に現れた転生者アレクシスとの出会いは、過去から伸びる光の糸。
二つの世界が重なり、時を越えて再び出会う魂たち。
失われた約束を紡ぐために、彼らはもう一度、夢の庭へと還る――。

遥の相談室２

誰もが抱える悩みや孤独、言葉にできない感情が静かに集まる「遥の相談室」。訪れる相談者たちの思いに耳を傾け、淡々と答える遥だが、その裏側では家庭や学校で続く日常の地獄を生き抜く自分自身と向き合っている。救えない苦しみ、吐き出せない痛みが交錯する中で、言葉にならない感情が少しずつにじみ出す。見えない闇と静かな対話が織り成す、切実で重層的な相談室第２幕。