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5 - 大切なものは、失って気づく。ー桃青ー

♥

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2021年10月17日

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『大切なものは、失って気づく。』

ー桃青ー

𝑠𝑡𝑎𝑟𝑡

__青side

僕と桃くんが付き合ってから約1年半が経とうとしている。

1年半が経とうとしているのに、未だにデートをした事がない。

そんな日々に僕は寂しさを覚えていた__

も、桃くん…

何?

明日って、何か用事ある、?

なんで?

い、いや、

2人で遊びたいなーって…

明日は機材とかの確認とかしなきゃいけないから無理

そ、それって他の日じゃだめ……かな、?

無理。

今日同じ機材で動画撮って投稿したら、コメント欄に「声聞こえにくい」ってコメント結構あったから

少しでも視聴者のみんなに声が届くようにした方が動画も見てくれると思うし

早めに不満を解消しなきゃいけないから

そっ…か

そう…だよね、

…それだけ?

…ぇ、あ、

…えっと

また断られた。

折角付き合っていると言うのに、2人きりで遊びにすら言ってくれない。

…そりゃ、大事な視聴者さんの為なのもわかってるし

早く動画を見てもらいたい気持ちもわかる……

……けど

せめてグループ活動とか休みの日は

時々でいいから僕にも構って欲しいよ……

なぁ、もう用事ないから寝ていい?

明日も機材確認で早めに起きるつもりだから

…っ、

…桃くんはさ

凄く視聴者さんを大切にしてるよね

当たり前だろ?

…でも、

たまには僕の事も構ってよ…

…ハァ

ッ…?

そう言ったってしょうがないだろ。

俺にとっても

グループ活動にとっても

視聴者さんはすっごく大切なんだ

見る人がいなくなったら頑張る理由も無くなるし

だから視聴者さんを優先すんのは当たり前だろ

ちょっとは我慢しろよ、

……!!

『ちょっとは我慢しろよ、』

この一言で

僕の中で何かが

___プツンと切れた。

…ちょっとは我慢しろよ、ッ…?

桃くんは僕がどれだけ我慢してるか知らないからそう言えるんじゃん!

僕の気持ちも知らないくせに!

もう桃くんなんて知らないッ…!

ッおい!

青!

…くそッ、

__桃side

青と喧嘩をしてから数週間が経った。

あれから、青とは一言も話していない。

なんであの時、青が怒ってしまったのか分からない…

視聴者さんを大切にするのは当たり前じゃないのか…?

…ッあーもう!

むしゃくしゃする…!

もうどうしたらいいのかわかんねーよッ、!

青に話を聞こうとしても避けられるし…

…ッハァ、

…また、青と話してーよ…

そう呟いても、きっと彼には届かない。

とりあえず、明日はグループ活動もあって朝早いので、寝る事にした。

…腑に落ちねぇ…

次の日。

__桃side

今日は、体育館で実写を撮るために集まっている。

そして、みんなで撮影しようかとなっていた時__

…あれ?

どうしたんですか?紫ーくん。

いや…青くん居ないなって

確かに。青、おらへんなぁ

なんかあったのかな?

誰か連絡貰ってる人、居ないんですか?

あ、桃くんは?

2人付き合ってて同棲してるじゃん。

そやな!何か伝言とか預かってへんの?

…いや、俺は何も…

おかしいですね……

何の連絡も無しに集合しないなんて

中々無いよな、こんな事

だね…

撮影どうする?

とりあえず、もう少しだけ待ってみてみません?

そーしよか

……

……あッ、…!

どうかしました?桃くん

俺はバカだ

青がなんの前触れもなくいなくなるのは

『辛いから』

『1人になりたいから』

………

『助けて欲しいから。』

ずっと青と一緒にいたはずなのに

こんな直前まで気が付かないなんて…!

…ッ、くそ!

嫌な予感がする……

青を探しに行かないと!

…ごめんッ、!

ちょっと用事!!

えッ!?

桃くん!?

これから撮影やで__ッ!?

どこだ!?

青!!

青!!!

見つからない

見つからない

見つからない

どこを探しても見つからない。

こんな土砂降りの中、もし外にでも居たら凍えてる……!

急いで見つけねぇと…!

道なりにそって走っていると、奥の方に青い髪の男の子が見えた。

…!

もしかして……!

その人物に向かって、一目散に走った。

………青ッ!!!!

…!

青は、俺を見つけるなり逃げるように走った。

待て…ッ!

俺は必死に青を追いかけた。

※すんごい背景晴れてますが、雨降ってると思ってください。 (桃side)

あのまま青を追っていると、信号機のある道路に出た。

青ッ!

…ッ、来ないで!

そう言って、青は

赤信号だと気付かずに道路に飛び出てしまった____

!!!

青___ッ!!!!!!!

_えッ…?

キキーッ!!

ドンッ!!!

…ッは?

目の前で、青が轢かれた。

俺の大切な人が___

青!?

青!!??

なぁ、返事してくれよ!!

青!!!

ぅ…あ…

桃…く…

青!?大丈夫か!?

…ごめ…ん…ね…

大好きだよ…

…青…?

青!!!!

青はそのまま救急車に運ばれて行った。

その救急車にもちろん俺も同行し 青が死なない事を願った。

ー病院ー (桃side)

あの後、緊急手術が行われ、青は一命を取り留めた。

……

…青

ごめん…ッ

俺はこの1年半、何をしていた?

青を構ってやれていた?

青にどのくらい我慢をさせていた?

…どのくらい…ッ

青を放ったらかしていた…?

俺が辛い時、いつも隣にいてくれていたのは?

励ましてくれたのは?

俺が風邪を引いた時、一目散に来てくれたのは?

…全部全部

青なんだ…ッ

今思えば、全然青との2人での思い出がない。

取り返しのつかない事が起こってから…

ようやく気づいた。

青の大切さが。

『大切なものは、失って気づく。』

これは、本当だった。

…なぁ、青。

今度一緒に、遊びに行こうな。

青の行きたい所、全部いこう。

それか、2人だけでゲームもしよう。

一緒に料理するのもいいなぁ…。

これからたくさん構うから…ッ

一緒に居るから…ッ

お願いだから…

起きてくれよ…ッ、青…ッ!

そう言った時、青の手がピクッと動いた気がした。

…あ、お…?

ゔ…

青!?

俺は急いでお医者様を呼んだ。

お医者様によると

一命を取り留めたものの、このまま目が覚めない可能性が高かったらしい。

だから、目が覚めた事は本当に奇跡だ、と言っていた。

それを聞いて俺は、本当に目が覚めてよかったと思うと同時に

大切な人を失わなくて良かったと心のそこから思った。

桃くん…

ごめんね…、

〜〜〜〜〜っ泣

俺の方こそ…ッ

本当にごめん…っ

ずっと青の事構ってなかった…

青が俺の隣からいなくなって、ようやく気づけた

本当にごめん…ッ泣

俺、青の彼氏失格だ……ッ泣

…大丈夫だよ。

今こうやって目が覚めて、すぐ隣に桃くんがいるだけで幸せだから…

〜〜ッ泣、

これからもずっと隣に居るから…ッ!

ほんと…?

えへへ、嬉しいなぁ

そうだ青

…?

退院出来たらどっかに遊びに行こう

…えッ、いいの…?

おう。

『2人で』な

……!!

うんっ!!

桃くん、ずっとずっと大好きだよ!

…俺も

青の事、ずーっとずっと

゛愛してる____゛

𝑒𝑛𝑑

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