. . . .

ーゆあんsideー

一度2人を部屋に行かせた後、メンバーはリビングに集まり話し合いを始める

でも皆はまだ信じられないのか、それともどうしたらいいのか分からないのか 一向に誰も話し出す気配がしない

かくいう俺だって、沈黙を破って話すなんてそんな勇気はない

しばらく沈黙が続いたあと、その空気に耐えかねたのか 一人の男が声を出した

じゃぱぱだった

じゃぱぱはそう言うとぐるっとメンバーを見渡した

「奇病」だなんて架空の話だと思ってた

もし本当にあったとしても、「俺達には関係ない」 そう思っていた

でも、2人はそうだったんだ

「奇病」

あの2人はいつから奇病と闘っていたんだろう

「奇病」は得体の知れないものだ

いつかかるか分からない、治療法も分かりきってないものだってある

2人はどれだけ不安だっただろうか

どれだけ涙を流してきただろうか

そう思うと気づいてやれなかった自分に心底腹が立つ

ヒロくんが辛そうな顔をしてそう、言った

そうなのか？

俺たち、頼りなかったか？

自分たちが頼りなかったから相談もしてこなかった？

俺たちがもっと頼りになってたら全部、話してくれた？

そう思えば思うほど俺の考えは深くなっていく

皆も同じことを考えているからか、顔がものすごく青白くて強ばっている

それな皆の考えを遮断したのはやっぱり"リーダー"だった

...なんで？

もふくんは冷静な目で俺の事を見て、そう言った

もふくんの言葉がじわりと心に染みてくる

のあさんに言われるとじゃぱぱは俯いていた顔をバッと上げた

その目には薄い膜が張ってある

「みんなの笑った顔、めっちゃ好き！！」

言い終えたじゃぱぱはポロポロと涙を溢れさせた

綺麗な緑色の目が閉ざされていく

...そうだよな

じゃぱぱだって悲しくないわけないもんな

最初に声を出した時だってじゃぱぱも言い出しにくいはずだった

でもやっぱり"リーダーだから"って頑張って声を出したんだよな

メンバー思いの彼が、辛くないわけないのに...

俺、何思ってたんだろう...ｯ

その一言で俺達は中断してしまった会議を再開した...

________________.

ー to be continue ー