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12誌

11 - ウサギ

♥

6

2022年12月14日

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大和

お札遊びをするライーザ隊の面々。
主人公は手裏剣を投げる練習をしてる。
そこに現れたのは謎の女性であった。
彼女は自らを「カグヤ」と名乗り、自分の宇宙船に乗せてくれと言う。
最初は断る主人公たちだが、しつこく付きまとう彼女に根負けした形で宇宙船に乗せることになる。
カグヤは主人公を気に入ったらしく、彼に好意を抱くようになるのだが、 一方で彼女の正体を知ったリミは嫉妬心から敵意を抱いてしまう。
そんな二人の関係を見て不安になるレイナはリミをなだめようと必死になるがうまくいかない。
そんな折、突然現れた巨大な物体が主人公たちの前に現れる。
どうやらそれがカグヤの乗ってきた宇宙船らしいのだが、突如として暴走を始める。
暴走を止めるためにリミたちは奮闘するが失敗に終わる。
そこでリミは自らのESPの力を使い、なんとか船を止めようとする。
しかし、リミの力は強すぎて船は止まらないばかりか爆発してしまう。
その時、主人公がリミを助けようとしたことで、二人はキスを交わすことになる。
一方、船の爆発に巻き込まれたかに見えたカグヤだが無事であり、彼女は自らの正体を告げる。
実は彼女こそが地球の未来から来た人間だというのだ。
そして、地球は今まさに滅亡の危機にあることを告げたうえで、自分はそのために来たのだという。
主人公との別れを決意したカグヤは最後に「私があなたを愛していたということを忘れないで」と告げる。ブラックホールから脱出に成功したライーザ隊の目の前に現れたのは かつて木星で戦ったエヴァンジェリンであった。
エヴァンジェリンは木星での借りを返すために襲い掛かってくる。
なんとかこれを撃退するも、すでに基地は壊滅状態となっていた。
ライーザ達はこの星の生き残りと共に新たな星を探すことにする。
そして、ライーザ達は再び旅立った。
今度は新天地を求めて・・・ 【ゲーム概要】
プレイヤーは全5話からなるシナリオをプレイしながら物語を進めていく。
各シナリオにはそれぞれ制限時間が設けられており、制限時間内にクリアすることで次のシナリオに進むことができる。
1つのシナリオをクリアすると次話のスタート地点にワープすることができる。
なお、ゲームオーバーになると前回のセーブポイントに戻ることになる。
【登場人物紹介】
******

大和

ヤンチャな弟(6歳)
弟のことを思う兄(16歳)が弟に「お前は将来何になりたいんだ?」と聞いたところ、「俺は世界一強い男になる!」と答えたらしい。
その時の兄の反応がこちらです→「そっか……頑張れよ……」
その後兄は、弟に勝つために筋トレを始めたそうです。
ヤンチャな弟(6歳)
先日、公園にて。
友達1『あー!あの雲なんかパンケーキみたいだね!』
俺・友人2『え?』
俺ら『……ん?……うん!?』
友達1の発言に一瞬理解が遅れました。
そんなことあるのかと思ったけど確かに言われてみればパンケーキみたいな形してる気がしないでもないような……。
でも普通気づくかぁ〜?って感じだったわ。
さすが子供。
発想力が豊かですね。
【注意】
今回の話はグロテスクかつ不快な内容となっております。苦手な方は閲覧を控えてください。
また、この話に出てくる行為はあくまでフィクションであり、現実の犯罪とは関係ありません。
ある日のこと、僕は仕事を終えて家に帰る途中だった。時刻は既に22時を過ぎており、辺りはかなり暗くなっていた。そんな中、人気のない道を歩いていると前方から誰かが来る気配を感じた。
(こんな時間に誰だろう?)と思いながら近づいてくる人物を見ると、それは全身血まみれの男だった。顔にも返り血を浴びたようで真っ赤に染まっている。(これはヤバイ!)と思った瞬間男はこちらに向かって走って来た。反射的に僕は逃げた。しかし相手の方が速かったのか僕の背中に飛びついてきた。振り払おうとしたらナイフを持っていることに気がつき諦めておとなしくすることにした。
男の顔をよく見ると、僕と同じくらいの年に見える若い人だった。目はうつろで焦点があっていないようだった。そのまま彼は僕の顔をじっと見つめている。正直かなり怖くて仕方がなかった。すると男が口を開いた。
「あなたの名前は?」

大和


に返ったとき、彼は自分がどんなに醜く太っていたかを思い知るだろう。
【解説】
これは「自分への愛ゆえに肥満になった」「他人のために肥えた体を捨てようとした」二つの意味が込められています。
前者は「自己犠牲の精神」であり、後者は「愛の形の一つ」です。
どちらも美しいことですね!(^-^)/
「幸せのサチコさん」を終えた直後に発生した謎の大地震に巻き込まれて廃校となったはずの天神小学校に迷い込んでしまった哲史たちは、偶然にもそこで行方不明になっていたクラスメイト・麻生まなみの捜索を行っていた風花たちと遭遇する。
彼女達に案内されて向かった先は、体育館だった。そこには、かつて天神小学校で命を落とした生徒達の霊が彷徨っている。
一方その頃、由香を捜しに出た直美の前に、再びあの黒い影が現れる。
先ほどとは違い、今度はすぐに逃げなかったせいか、あっさり捕まってしまった直美は、影に引きずられ、暗い場所へと連れていかれる。
そこにあったものは……?
『サチコさんお願いします』を唱えて紙を引き裂くと、突然大きな揺れが起き、9人は廃校となった天神小学校の校舎の中へとワープしてしまう。
直美が目を覚ますと、そこには世以子と由香の姿はなく、代わりに世以子によく似た少女が横になっていた。
彼女の名は安土世津子(あづち・せつこ)と言い、どうやら彼女は、由香の母親らしい。
また、彼女の隣にいるのは妹の由香であり、由香もまた、世津子の娘であることが分かった。
世津子は、由香が行方不明になった後、しばらく不登校になってしまった。
そんなある日、彼女の母親が由香の親友だったという女性を連れてきた。彼女は世津子と同年代の女の子で、名前は志保といった。
志保の話によると、最近まで由香と一緒に「幸せのサチコさん」をやっていたらしい。
「あの時の地震の後、私だけここに飛ばされて来ちゃったんです。それで、私は由香ちゃんとはぐれたまま……」
そう語る志保の顔色は青白く、とても健康的には見えない。

大和


輩は猫である。名前はまだ無い。
そんな有名な冒頭で始まる小説があるらしい。
僕は今、それを思い出している。
僕の目の前にいるこの少女もまた、僕の名前を呼んでくれないのだ。
「…………」
「あの……えっと……?」
彼女は黙ったままだ。何か喋ってくれないとどうしようもないのだが……。
「…………」
「あー……えぇっとぉ~……」
「…………」
「なぁ!頼むよ!」
耐えきれなかったのか少年はついに叫んだ。「もういい!俺は食べることを止める!」
するとどうだろう。今まで食欲に任せて食べまくった彼は、今度は一口たりとも食べられなくなってしまったのだ。
「もうこれでいいんだ……。俺には食べる資格なんてなかったんだよ……」
そう言い残して彼は倒れた。
私は急いで彼を病院に連れていったが手遅れだったようだ。
彼が最後に残した言葉……それは「美味しかったです」であった。
【解説】
『食事制限』について調べているうちにできた作品。食事を止めるということは命に関わることなのでくれぐれも注意して欲しい。また、この作品は実際にあった出来事を元にしている。
「この世に要るのは良い人間だけか?」
これは太宰治の名台詞である。
この言葉を聞いたら大体の人間はこう答えるであろう。
「そうだよ」と。
しかしこの名言の真の意味は……
『太っていることは罪である』ということではないだろうか。
つまり、ダイエットとは一種の犯罪なのではないかと思うのだ。
私は今年に入って2kgほど体重を落としたのだが、これが本当に大変なことだった。
毎日毎日カロリー計算をし、朝昼晩の食事を細かく記録して一日三回運動をして寝る前にはストレッチをする。
これを1ヶ月半続けた結果だ。
正直言ってこれは過酷だった。
こんな生活を続けていけるのはよっぽどのマゾか変態しかいない

大和

素っ裸の男 全裸で歩く男のこと。その男はいつも周りを見回しながら歩いていることからそう呼ばれている。
大食い症 食事を何倍にも美味しく感じさせる病気。食べても太らない体質だと思われがちだが、実は体重の増加を抑え込んでいるだけに過ぎない。そのため食事量を増やしていくうちにいずれ限界が訪れる。

大和

記憶の意味などないからこそ、過去は美しいのだ 今となっては何の意味もない、ただのゴミだ。
過去の栄光にすがっている奴らよ、さあ思い出せ! お前たちのやってきたことは、全て無駄だったということをな!!
「ああ……俺は一体何をしてたんだろう」
俺の名前は高橋勇也。
今は高校三年生である。
まぁ、いわゆる受験生ってわけなんだが・・・
「はぁ~・・・なんにもやる気が起きねぇ・・・」
そんな言葉を口にしながら、俺はベッドの上で横になっている。
そういえば自己紹介が遅れたな。
俺は高一の時に両親が事故で死んでしまったんだ。
それからは親戚の家に世話になりながら生活していたんだけど、二年経った今では一人暮らしをしている。
まぁ、別に寂しいとか思ったことはないけどね。
それに、バイトなんかもしちゃったりしているから、お金もないのだ。だから、生活に必要なものを買うために、私は日々アルバイトに明け暮れている。
こんなんじゃいけないとは思っていても……なかなか止められなかったりするんだよね。
だけど、最近私の体重が落ちなくなったような気がする。前は少し動いただけで汗が出るくらいだったのに、今は全然だ。
どうしたんだろうか……。でも、まぁいいか。このままの生活を続けていればそのうちきっとまた落ちるはずだもんね! そんなことよりも今大事なのは、私の部屋にあるこの大量のお菓子を食べることだな。うん。
やっぱり人間って楽して

大和

夢想の絵画。
絵空事の世界。
ありえるはずのなかった物語。
それでも彼は思うのだ。
たとえ幻のような世界であっても、そこに確かにいた人たちがいたのならば。
その出会いは決して無駄ではなかったはずだと。
―――そう信じているからこそ、俺はここにいる。
これが現実であれ幻想であれ、 俺の前に広がっているのは、間違いなく現実なんだ。
―――これは夢想の絵画。
いつか誰かが語ったような、 誰も知らない世界の真実の物語。
「やあ」
―――ああ、そうだ!私は、まだ死んじゃいない!!
―――これは夢想の絵画。
誰も彼もが無様に失敗し、絶望しながら死んでいった地獄のような世界の中、たったひとつだけ、希望を捨てずに抗い続けた者の物語。
たとえそれがどんなに醜くても構わない。
どれほど惨めでも構わない。
最後の瞬間まで戦い抜いてみせた者こそが勝者であるように。
そうだろう?なあ、ダ・ヴィンチちゃん。
―――これは夢想の絵画。
聖杯の力を借りてすら届かなかった奇跡に、今度こそ手を伸ばすために。……そうだよね。そうこなくっちゃ! さあ行こうぜ相棒!! 俺達はここから始まるんだから!!!
―――これは夢想の絵画。
たとえどれほど困難な道であっても、共に歩んでくれる友がいる限り、恐れるものは何一つとして存在しない。
どんな困難も乗り越えていける。
―――これは夢想の絵画。
いかなる強敵が立ち塞がろうと、己の意志を貫き通した、決してありえぬ世界の光景。……うん、ありがとう。本当にありがとう。
じゃあ最後にもう一つだけ、お願いがあるんだけど。
あの子に、会わせてもらえないかしら?
―――これは夢想の絵画。
星の海を渡る舟に、一人の女が乗っている。
彼女は、まだ見ぬ世界を楽しみにしている。
そして何より、新しい旅路を共に歩く仲間を待ち望んでいる。
―――これは夢想の絵画。
あらゆる難事を乗り越えてきた英霊たちは、今度もまた困難に打ち克つだろう。
それがたとえ何であれ、彼らならばきっと乗り越えてくれる。
―――これは夢想の絵画。
いつか来る別れを知りながら、それでも共に歩むことを望んだ二人の旅路の記録。
君は決して忘れないだろう。
たとえどんなに遠く離れようとも、道程が困難だろうとも、必ずまた巡り会う日が来るということを。
―――これは夢想の絵画。
遠い約束を果たしに来た男と、それを待ち続けた女がいた。
二人は出会い、恋をして、夫婦となった。
男は妻を愛していたから、妻は夫を信じることができたのだ。
そうして結ばれた二人の間には子供が生まれた。
幸せだった。
ただそれだけの物語だ。
―――これは夢想の絵画。
とある男の一生を、一冊の日記帳として綴ったもの。
そこに綴られている出来事の数々には、 彼が歩んできた道程の記憶が詰まっている。
さあ、君も行こう! そして世界を救おうじゃないか! そう言って手を差し伸べるのは、いつも決まってあの人でした。
私の手を握り返してくれる人はいませんでしたけれど、 私はそれがとても嬉しかったのです。
だって、それは、私が求めていたものでしたから。
―――これは夢想の絵画。

大和

人理焼却を乗り越え、七つの特異点を修復した先にあったかもしれない世界の光景。
それでも君は思うだろう。
たとえ仮初めであっても、そこにあったであろう確かな幸せを。
―――これは夢想の絵画。
英霊となった彼女が歩むべき可能性の一つ。
しかし、それは決してあり得ぬものではない。
ならば、それはいつか来るのだろうか? もし来たとしたら、その時彼女は何を望むのか。
―――これは夢想の絵画。
聖杯戦争とはすなわち魔術師同士の殺し合いである。
故にその戦いにおいてマスターとなったものはサーヴァントと呼ばれる使い魔を従えることになるのだが、これは英霊の魂を降ろされた特殊な依代であり、同時に魔術回路を備えた半霊体でもある。
要するにこれそのものが強力な魔力炉として機能するわけだが、当然これにも限界はある。
例えば『令呪』や『宝具』といった超常の力を行使するにはそれ相応のエネルギーが必要だし、『固有結界』のような大規模な空間投影を行うには膨大な魔力が必要になるのだ。
そしてこれらのエネルギー源として最も効率が良いのは、他の何を差し置いても人間から得られる生命力ということになるだろう。
よって聖杯戦争の参加者たちは自らの命を守るためにも、常に全力を振り絞って戦うことになる。
「つまりさぁ、俺たちがこうして必死こいてやってんのはそういうことだよね? 分かる?」
深夜三時の新宿駅構内。
人の気配が全く感じられない薄暗い通路で、少年と少女は向かい合っていた。
どちらもまだ十代の半ばに差し掛かったばかりに見えるが、少年の方は既に学生服ではなく黒いスーツに身を包んでいる。一方の少女の方は対照的に、白を基調としたセーラー服姿のままだ。
一見すると不釣り合いにも思える組み合わせだが、不思議とその違和感はない。二人とも容姿が整っていることもあるが、それ以上に纏う空気のようなものが似ているせいかもしれない。
「……どうした?」
「いや、何でもない」
怪しげな視線を感じ取ったのか、こちらを振り向く彼女から目を逸らす。何だか妙に照れ臭かったのだ。そういえば、こうして二人で出掛けるのも久しぶりのような気がする。ここ最近は色々と忙しかったから仕方がないのだが、改めて考えると少し勿体なかったような気分になる。
「ところで、どこに向かっているんだ? そろそろ目的地くらい言ってもいいだろう」
「そうだな。まあ、すぐに分かるさ」
「……相変わらず、お前は秘密主義だよな」
別に隠しているわけじゃない、と言い訳をする彼。確かに彼女の言う通り、今から向かう場所については話せない事情がある。しかしそれも当然のことなので、責めるような真似はできない。
「ふーん」
彼女は興味なさそうに相槌を打つと、手の中のスマートフォンに視線を落とした。画面にはSNSアプリが表示されていて、「#今日の一問」なるハッシュタグが付いている。彼が指先でタップすると、ポップアップ表示された質問の一覧が現れた。
『Q.どうして行き先を教えてくれなかったんですか?』
「そりゃあ秘密にしておきたいからだろ。何言ってんだよ?」
「だって、そうだろう? ここで君たちを死なせたら、それこそ人類史の終わりじゃないか!」
―――これは夢想の絵画。
今や誰も知る由はない、遥かなる過去からの贈り物。
もはや届くことはない、泡沫の物語。

大和

それでも君は思い描く。
いつか来る未来の世界で、自分ではない誰かと出会う自分の姿。
「……あぁ、分かった! そういうことなんだな!? だったら話は早い! アンタを倒して、オレも一緒に行くぜ!!」
―――これは夢想の絵画。
ただひとりの少女のためだけに、戦い続けた男がいた。
やがて訪れた黄昏を前に、彼は何を思ったのか。
―――これもまた、ただそれだけの話さ。
そう言って微笑みながら、男はゆっくりと目を閉じた。
「ああ、そうだな……僕たちは結局、そういう風にできている」
―――これは夢想の絵画。
たった一度きりの旅路を共にした男が抱いた夢。
それに共感を覚えたからこそ、自分はここまで来れたのだ。
あの男には、感謝してもしきれない。
「いやあ……まさか僕も、自分があんな台詞を言う日が来るとは思わなかったよ」
そう言って、少年のような男は笑みを浮かべていた。
彼の隣では、自分と同じ顔をした女性が同じように微笑んでいる。
彼らの背後には、巨大な聖杯が存在していた。
だが、それだけではない。
二人の背後にあるものは、あまりにも巨大過ぎた。
山と見紛うほどの巨躯を誇るそれは、サーヴァント・バーサーカーであった。
「あれこそが君の物語さ。君の歩んできた道そのものだよ、アルターエゴ」
キャスターの言葉に、自分の役割を理解した。
この特異点における最後の仕事であり、おそらくはこれっきりの仕事だ。
ならば全力を以て臨まねばならないだろう。
「行くぜ!
『天地乖離す開門の星』!!」
宝具を解放すると同時に、視界を埋め尽くす極光が炸裂していた。
同時に、膨大な魔力消費による脱力感に見舞われるが、ここで膝をつくわけにもいかない。
「よしっ!」
狙い通り、バーサーカーの身体を半分近く覆っていた泥が急速に萎んでいく。
「あぁああアァッ!!?」
苦痛の悲鳴を上げながら、狂戦士は膝から崩れ落ちる。……どうやら成功したようだ。
「……っ!」
俺も慌てて駆け寄る。
バーサーカーの腕に触れてみると、皮膚には火傷のような爛れた跡がある。おそらくこれが呪いの正体だろう。触れているだけでこちらまで侵食されてしまいそうだ。
「セイバー! これでいけるか!?」

大和

夢想の美術

には、一点だけ致命的な欠陥がある。
それは決して現実にはならぬということ。
たとえどれだけ強く願おうとも、それは所詮、夢の中の出来事に過ぎないのだ。
そうでしょう? だってここは、夢想の世界なんだから。
それでも君は思い描いた。
夢想の絵画の中、確かに存在した彼の人の姿を。
俺はここにいるぞ! だから、お前もこっちへ来い!!……………………。……………………。………………。…………。…………。
「さあ、行こう!」
手を伸ばせ。
掴め。
そして前へ進むのだ。
君がいるべき場所へと帰るために。
―――私は貴方と一緒に行くことはできないけれど、貴方に私の想いを託します。
これは夢想の絵画。そして現実に紡がれるべき物語である。
「ああ、なんたることだ! 私はまたもや君たちに迷惑をかけてしまうのか!」
「いーんですよ。オレらは好きでやってんですから」
「そうですわ。それに今回はワタクシたちも悪いのですから」
「そうですよぉ~、先輩は何も悪くありませんっ」
「……マスター、私たちには?」
「もちろんだ。ありがとう、みんな。これからもよろしく頼むよ」
「はい。こちらこそ」「了解しました」「うん、任せて」「えへへ、がんばりますぅ~」そう言ってくれる人たちがいるから、私は前に進めるのです。
―――これは夢想の庭園。
理想郷の庭師が守り続けた小さな箱庭。
その中で生きることはきっと幸せなことだけれど、 外に出たいと思ったこともまた真実だった。
そして、今ならば言えるのだ。
私はここにいたいと。
私の物語はここで紡がれていくのだと。
―――これは夢想の庭園。
理想郷の庭師の望み通り、幸福に満ちた楽園として完結した夢の景色。
だけど、君たちは知っているだろう? それでは終わらないことを。
それが終わるときは、 必ず誰かが泣くことになるということを。
―――これは夢想の物語。
いつか来る終わりの日を待ちながら、 それでもなお幸せでありたいと願う人々の物語を紡ぎましょう。
それがたとえ泡沫の夢であっても構わないのです。

大和

貴方がたにとって、こここそが現実なのでしょうから。
どうか存分にお楽しみください。
ここは泡沫の夢の中。
貴方がたが生きる現世では起こりえない奇跡の世界です。
さあ、どうぞ自由に生きてみてください。
きっとそこには素晴らしい出会いがあるでしょう。
―――これは夢想の泉。
あらゆる夢を映し出す水鏡の、ほんの一部分に過ぎない小さな風景。それでも、君にとっては、それが全てなんだから。
―――ありがとうございます。貴方のおかげで、私はまた歩き出せます。さあ行きましょうマスター!皆さんも待っています!! これが私の最後の戦いです!!! ああ……そうですね。
マシュ・キリエライトには分かりませんが、きっとそういうことでしょう。
大丈夫ですよ先輩。
たとえ何があっても、私たちは一緒に居ます。
―――これは夢想の風景。
遥か遠い未来において、星の内海より来たる英霊の座。
そこに刻まれた無数の記録の一欠片にすぎない、ささやかな夢のひととき。
それでも彼女は思い描き続けるだろう。
いつかどこかの世界線で、彼女と彼女が出逢えた奇跡のことを。
そして今度こそ、その手で掴み取れ。
おまえが守りたいと思った世界を。
おまえが幸せになれるように。
―――これは夢想の世界。
誰かにとって都合の良い、理想郷。
誰もが望んで止まなかった場所。
それでも彼は思うのだ。
それは決して間違いではないけれど、正解でもないと。
―――これは夢想の夢。
たった一人の男の物語の終わりから続く、始まりの物語。
たとえ何を犠牲にしても、 どんな犠牲を払っても、 私はあの子を守り抜くと決めたのです。
―――これは夢想の絵画。
男は血まみれになりながら剣を振るい続ける。
少年は泣きじゃくりながらも弓を引き絞る。
それでもなお、二人は前に進むことをやめず、 最後の瞬間まで戦い抜いた。
―――これは夢想の絵画。
二人の勇者が紡いだ、絆の記憶。……さあ、目を覚ませ。
お前はまだ生きているだろう?……目覚めろ! その命を使い尽くしてでも、 己が成したいことがあるはずだろう!?
―――これは夢想の絵画。
男が最後に手にした一輪の花。
しかしそれは男の望む形ではなかった。
それでも彼は笑っていた。
ようやく自分が正しいと信じたものを見つけたから。
―――これは夢想の絵画。
ある男が辿りついた、 誰も傷つけない道。

大和

還りたくない
? まだ生きたいでしょう? そうよね、だってそれが当然だもん! なら、どうして!? なぜ、あなたの身体はまだここにあるの!?
――――私は、ここにいるべきじゃないからです。
たとえここで私が消えたとしても、 誰も救われません。
きっと誰かが代わりに犠牲になるだけでしょう。
ならば、私の命ひとつくらいくれてやる。
だけど、もし許されるのであれば――――
あなたたちにお願いしたいのです。
どうか、カルデアにいる人たちを助けてください。
――――あの子たちを救えるのは、私だけじゃなかったはずだから。
そう、誰もが己の正義を信じて戦ったのだ。
そして、その戦いが生み出したものは、きっと…………。
あの、さあ。
ちょっと聞いてくれる? わたしの話。
どうしようもなく恥ずかしい話なんだけれど、誰かに話すことで楽になれるかもしれないから。…………ありがとう。
うん。本当にしょうもない話で申し訳ないんだけどね。
わたしには恋人がいたの。
彼はとても優しくて素敵な人で、何よりわたしのことを一番大切にしてくれた。彼のためなら何でもできると思っていたけれど、いざこうなるとちょっと不安になるなぁ。だって、ほら、わたしって結構わがままだし? あーあ、彼氏には困らない人生を送りたかったんだけどなぁ。ま、これも運命ってやつかしらね。
―――うん、そうかも。
私の人生の幕引きは、私が決めるべきよね。
さっきから聞こえていたのは、きっと私の声なんだ。
今度こそちゃんと答えたいと思った。
私はあなたのことをよく知らないけれど、あなたはとてもすごい人だったんでしょう。
あなたがいなければ人類史を取り戻すことはできなかっただろうし、こうしていられなかったはずだもの。
ありがとう。
本当に、ありがとうございます。
皆さんのおかげで、私はここまでやってこられたんです。
私の旅路には、いつだって皆さんがいてくれたから。
私を支えてくれるたくさんの人たちがいたから。
そうですよね? ドクターもダ・ヴィンチちゃんもホームズさんもマシュも、みんないつもそばにいてくれました。
そして、マスターであるあなた。……ふふっ、おかしいですね。
私なんかより、もっとずっとすごい魔術師なのに。
あなただけは、私と同じ目線に立ってくれていたような気がします。
もちろん、頼りきりじゃありませんよ? 私の方が先輩ですから! でも……もしもまた会えたなら。その時こそは、あなたの隣にいたいなぁって思うのです。
さあ、行きましょう。私達の旅はまだ終わってません。
今度は私が、あなたを守ります。
たとえどんな相手だろうと、あなたを傷つけさせやしない。
私達はどこまでも一緒ですよ、立香君。
―――そうして彼は歩み出す。
己の役目を果たすために。
―――そうだな、共に行こう。
我もまた彼の行く末を見届けたいのだ。
我が身はもはや永くはない。だが汝らが歩む道の先ならば、見守ることもできるだろう。

大和

偽が真になることはない。
真が贋物に変わることもない。
虚実入り乱れた歴史において、唯一絶対の真実があるとすれば――――――
それは、今ここにいるお前達こそが本物であるということだけだ!!!! たとえどれほど醜悪であっても構わない。
ただ前を向いて駆け抜けろ。
たとえどれだけ傷ついても立ち止まらない。
どんな絶望的な状況だろうと逃げ出さない。
そうやって戦い抜いた先にこそ、必ずや希望はあるのだ!! それはまさしく、聖杯戦争のマスターとして召喚された英霊の在り方そのもの。
ならば問おう、人類最後のマスター・藤丸立香。
おまえは今から、おれの子になるんだよ。
そう言って男は私の髪を撫ぜました。
私はその時はじめて、自分が真っ白な髪をしていることに気づきました。
その日から私は男の家で暮らすことになりました。
男は私より五つほど歳上でした。
男には妻と子がおりました。
妻は私を見るととても嬉しそうな顔をしました。
子供も私によく懐きました。
しかし私は決して笑わず、また泣かず、感情というものを一切表に出さぬように振る舞いました。
何故なら私が笑顔を浮かべたり泣き声を上げたりすると、決まって皆怯えてしまうから。
私にはそれがとても寂しく感じられたけれど、 同時に仕方がないことだと思っていた。
だって私は化け物なんだもの。
どんなに望んでも、人の輪に入ることはできないのだもの。
ならばいっそこのままでいようと思った。
誰にも迷惑をかけずひっそり生きていこうと決めた。
でも、そうじゃなかった。
私の望みは、それだけではなかった。
それはとても小さなものだったかもしれないけど、 きっと誰もが願うことだったはずだから。
だから今度こそ間違えないようにしよう。
何があっても折れずにいようと心に誓った。
例えそれがどれほど辛い道であっても、必ず前を向いて進んでみせる。
私はそのためにここにいる。

大和

非対称の双剣を携え、戦場を駆け抜け、 常に最前線に立ち続けた英霊にして剣士。
彼の者の名は、佐々木小次郎。
そういえばさあ。あんたが前に言ってたことあったよね? あの子、もしかしたら本当に、私なんかより、ずっとすごい奴になれるんじゃないかなって思うんだけど。
なんでだろう。そういう話を聞くたびに、なんだかすごく懐かしいような気持ちになるの。
―――そうだな。きっと彼女は、どんな困難にも挫けず立ち向かうことができるはずだ。
だから僕は、彼女に賭けることにしたんだよ。
そしてもしも彼女が僕に勝ったなら―――その時こそ、僕は君の友達になろう! それは少年の言葉であり、 それは聖杯戦争の始まりを告げる言葉であった。
だがしかし、彼女はそれを聞いても顔色ひとつ変えず、 無表情のまま、
「うん、わかった。じゃあ、今からきみの『トモダチ』になるね」
ただそれだけを口にした。
そしてふたりの物語が始まった。
そうして彼は彼女と旅をした。
あらゆる困難を乗り越えながら。
あらゆる強敵を打倒しながら。
彼の戦いはまだ終わっていないのだ。
たとえどのような手段を用いてでも、 必ず成し遂げたいことがあるから。
そうやって生きることを選んだ人たちがいるなら、 私はそれを誇ります。
きっとみんなも、同じことを言うでしょう。
あの子のように、 誰かに恥じることなく、誇らしく言えるように。
――――さあ、行こう! そしていつかまた、君たちと出会える日を信じている。
ここにいるのは、ただ一人の女の子だけじゃない。
たくさんの笑顔と声が溢れる場所なんだ。
どうか一緒に、楽しい時間を過ごさせてください。

大和

勝利者達の
凱歌が、黄昏の世界に響き渡る。
ああ、本当に、よかった。
これでやっと私は眠れます。
貴方達の戦いのおかげで、あの子も救われましたから。
さあ、どうか私のことは気にせず、旅を続けてください。
そして願わくば、この先にある最後の戦いにも打ち勝ってください。
私にはできなかったことですが、貴方達にならきっとできるでしょう?
―――そうですね、もしも私がもう一度誰かを愛したら、その時こそは、きっと。
ああ……とても綺麗。まるで本当に海の上みたい! いつかみんなと一緒に航海できる日が来るのかしら? その時はきっと楽しいだろうなって思うのだけど、どうなのかしら? もしそうなら、私ももっと頑張らないと! どんな嵐が来たとしても、きっと乗り切ってみせるから! ―—―うん、ありがとう! それじゃあ約束通り、次は私の番よね!? さあさあ、何でも聞いてちょうだい! 今更遠慮することなんかないわよ! だって私たちは友達なんだから!……あの子には幸せになってほしいんです。
あんなに強いのにいつもどこか寂しげだった彼女が、今は楽しそうだから。
彼女だけじゃない。ここに来た人たちは皆、戦いが終わったあとの方がいきいきしているように思えるのです。
私たちサーヴァントは現世に執着を持てません。マスターである貴方たちと別れればすぐに霊体に戻ってしまうでしょう。
だからこそ、私は彼女たちが羨ましい。
仮初の生であれど、生きている限り輝き続ける彼女たちが眩しいのです。…………それに、今のカルデアでは男性スタッフの方が多いですからね。
私がいくら頑張っても肩身が狭いんですよ? はいはい、分かってますってば。
だからこうしてちょくちょく顔を出しているんでしょう。
まぁ……それもこれも全部、藤丸さんのおかげですけれど。…………。
ふぅん、へぇー? キミみたいなのも、いるんだぁ。
なんかさ、そういうのって。
ちょっとだけ、いいんじゃない? そう思っちゃうよね。……あーあ! ボクも、そろそろ本気で行かないとダメみたいだなァ。
じゃあさっそく行くから、待っててくれよネ。
キミたちを殺せるように頑張るからサ!!……そう言って、少年の形をしたものは、またどこかへと消えた。
そして再び現れたときには、彼はもう別人になっていた。……やあ。初めまして、って言うべきなのかな。
それとも久しぶリ? まあいいか。
どうしたの、顔色が悪いけれど。……ああ、そうか。
君たちは知らないのか。僕が何者なのか。
僕はね、"人類最後のマスター"を殺すために生まれたんだよ。

大和

――――なのにさぁ! どうして僕以外のみんなはそんな風に笑えるわけ!? 何度やり直しても、結局最後にはこうなるのか!! お前もそうだろ? だってそうだろうが! "あの女"から逃げ切ることは誰にもできないんだ! どんなに逃げようと隠れようとしても必ず殺される! それが運命なんだ! あ~あーあーあー! ほんっとムカつく! クソみたいな話だよなァ! なぁ、おい、どうしてくれんのこれぇ? ここまで来て台無しにしやがって。マジふざけんじゃねぇよクソが! ああ畜生。どいつもこいつも同じだ。
『誰か』がなんとかしてくれると思ってる。
『誰か』ならどうにかできると思っている。
『誰か』が救ってくれると信じている。
ああ、くっそウゼェ。なんでそこまで他人任せになれるんだよ。テメーの人生だろーが。
自分の人生くらい自分で決めろよ。
勝手に期待されて、勝手に失望されてんのとかホント勘弁してほしいんだけどぉ? はいはい分かったよ分かりました。ちゃんとやってやるよ。
僕は僕のやりたいように生きるだけだ。
でもまぁ、今回ばかりはしょうがないよね。うん、しょうがない。
しょうがなかった。
仕方なかった。
そういうことにしよう。
―――じゃあ、死んでくれ。
「先輩」
声をかけられた。
顔を上げるとそこには、いつの間にか後輩がいた。
「―――……ッ!」
彼女は俺の顔を見るなり表情を一変させ、弾かれたような勢いでこちらに向かって駆けてきた。そしてそのまま力いっぱい抱きしめられた。
「せんぱい……センパイ……!!」
身体を震わせ

大和

夢想
に耽る君を抱き上げ、優しく頬ずりする老人がいた。
そう、私は君のおじいちゃんだよ。
私のことは、パパと呼んでくれても構わないからね? はあ!? 何を言ってやがるんですかい! ここは俺に任せてくれれば大丈夫ですよ、旦那様!! ああ、うん、そうだよね……ありがとう、ふたりとも。……………………本当に、ごめんなさい。
ここにいるのは、貴方の知らない人達ばかりだけど。
貴方もきっと、わたしのことを好きでいて、くれたんだよ、ね。
だから今度こそ。本当のさよならを言うために、会いに行くよ。
―――たとえ何一つ覚えていなくても、必ず。
そこにいたのは、かつての自分自身だった。
己自身すら騙し通した欺瞞の末路。
ああ、そうだ。お前が俺なんだ。
なら、どうして、こんなことに。……なんだろうな。
あの時は、あんなにも簡単にできたのに。
―――本当は、分かってたんじゃないのか? 違う。そんなんじゃない。俺はただ、間違えたくなかっただけだ。
そうやって、間違ってしまった人たちのことを思うたびに、どうしようもなく胸の奥底が痛んでしまうから。
誰かを助けたいと思っても、助けられなかった人の顔ばかりを思い出してしまうから。
――だったら、それでいいじゃねぇか。……お前には分からないさ。分かるわけがない。
だってお前は、何ひとつ守れなかったじゃないか。
――あぁ、そうだな。確かにオレは何もできなかった。
だけど、それならお前は何ができたっていうんだよ。
――……まぁ、それは、アレだろ。ほら、なんだっけ、
「―――そうだ、『仲間』だよ」
「君には『仲間』がいる! サーヴァントだけじゃない。カルデアのスタッフも、生き残った人たちもいる!」
「みんなが君の帰りを待ってるんだ! だからどうか目を覚まして、マシュ・キリエライト!!」
「先輩っ!!!!」
――――――――――――

大和


奴らはみな、朕にとっての誇りである。
故にこそ、朕も応えよう。
汝らが行く手を阻む者あらば、必ずや退けてくれよう。
ここにいるのは、あらゆる絶望を打ち砕く希望の担い手たちだ。
誰もが信じているのだ。
己の勝利を信じて戦い抜いた、彼らこそが勝利すると。
ゆえに、朕もまた信じよう。
汝らの進む道行きを照らす灯火となりましょうぞ。
たとえそれがいかなる形であったとしても。
そうして、ようやく辿り着いたのだ。
星の海を渡るための船は今ここにある。
さあ行こう! この先に待っているのは、新たな旅路だ!! そしてついに、彼らは辿り着く。
星の海を往く船の中へ。
星の彼方へと至る旅路の始まりの地へ。
そこは、あまりにも広かった。
無限に広がる宇宙の一角を占める一室に過ぎないにも関わらず、あまりにも広すぎた。
「ここは……」
「何だこれ!?」
いきなり視界が開けたと思ったら、そこは空の上だった。
いや、正確には空の上にいるわけではないのだが、それにしても目の前に広がる光景はあまりに非現実的すぎて、そう表現せざるを得ない。
雲ひとつない青空の下、どこまでも続く地平線の彼方まで広がる草原。そしてそこに佇む俺たち四人の男。
これが漫画なら吹き出しに『ここはどこ?』とか書き込まれていてもおかしくはない状況だが、幸いなことに現実なのでちゃんと説明しよう。
「ここ、どこ?」
とりあえず現状確認として一番妥当であろう質問を投げかける。すると、隣にいた金髪碧眼の男から返答が来た。
「さあ? 僕にもわからないなぁ。ま、異世界転生ってことでいいんじゃねーの?」
「そういう問題じゃないだろ!」

大和

軽い口調で言うこいつは高校からの付き合いである友人の中村俊哉だ。中性的な顔立ちをしているから女子にはモテるが男子からは嫌われている。本人は自覚していないらしいが。
「お前さぁ~。彼女作らないのか?」
「あ?何だよいきなり」
いつものように放課後二人で帰っている時に突然言われた言葉。
「いやだって、お前イケメンだし背も高いじゃん。性格も良いしさー」
確かに言われればそうだ。自分でもそう思う。だが俺は彼女が欲しくなかった。何故なら・・・
「俺なんかよりお前の方がカッコイイし身長高いだろうが!」
こいつの方が俺よりも断然モテていたからだ!しかも告白される回数も多いときたら、そりゃあ嫉妬の一つや二つもしたくなるだろう!?
『お前さぁ・・・なんであんな奴といつも一緒にいるわけ?』
『別に好きでつるんでんじゃねぇーんだよ!』
『何それ?じゃあ好きじゃないなら別れれば良いじゃん』
『だってあいつと居る方が楽しいから仕方がないだろ!!』
『ふ~ん。まあいいや。それより早く教室行こうぜ』
そうして君は歩き出す。
たった一人のマスターとして。
今度こそ本当の意味で、自分の物語を始めるために。
そして彼女は駆け出した。
自分以外の誰かの物語を終わらせるため、たった一人で戦い続けた彼の背を追いかけるために。
君たちは僕にとって特別な存在なんだ。
僕はこれまでたくさんのサーヴァントと契約してきたけれど、彼らとの絆の深さなら誰にも負けない自信がある。
たとえ彼らがどんな英霊であっても、きっと同じ言葉を返す

大和

隔離施設
から解放された彼女は、ようやく家族の元に帰り着いた。
しかしそこで待っていたのは、血を分けた兄との再会ではなく、 二度と顔も見たくないと思っていた父からの、衝撃的な告白であった。……何?……今、なんて言ったの? あの日と同じ問いを繰り返す。
今度はもう、引き返せない。
そう思っていたのに、また同じ言葉を吐くのか。……ああ、そうだ。
お前が望まなくても、私は言うだろうさ。
お前には失望した。
あんなにも愚かしい振る舞いをする娘とは思わなかった。
お前のせいで、我が家は取り返しのつかない醜態を演じたのだ。
どうしてこうなった。
一体誰が悪い。
全部お前が悪い。
私のせいじゃない。
私は悪くない。
全てお前のせいだ。
ああ―――ならば。
責任を取る必要があるのではないか。
責任を取らなければならないのではないか。
ああ―――だが安心して欲しい。
心配せずとも、私が面倒を見よう。
大丈夫だ。
お前と違って、あいつらはしっかりしている。
親がいなくとも、ちゃんと生きていける。
ああ―――そうだな。
私のような者がいた方が、かえって邪魔になるかもしれないな。
では、後のことは任せたまえ。……いや、違うな。
そもそも最初から、お前にできることは何もなかった。
こうして家に戻ってきたところで、何も変わらない。
これからどうするか、それを自分で考えろ。
それができないなら、家でじっとしていろ。……出て行け! ここにいるな!! ああ―――うん、分かった。
じゃあね、お父さん。
さよなら。…………ああ、ああ、ああああああああああ! 君たちは私の想像した通りだった!! 本当に、素晴らしい人たちだ! そうだろう? これが私の望んだ物語なんだから!!!…………いや、違うな。
私はきっと、こうなることを望んでいたんだよ。
だってほら、これなら。
『誰も傷つかない』じゃないか。
そしてまた、新しい朝が来る。
希望に満ちた新たな一日が始まるのだ。
―――ならばこそ、今ここで全てを終わらせよう。
―――さあ、行こうか我が友。
―――ああ、行くぜ相棒。
「―――応ッ!」
「―――おうっ!!」
二つの声が重なる。
一騎当千の英雄たる英霊と、 一人の平凡な少年の呼びかけが重なり合う。
「『――――――――』!!」
そうして、 君たちは、目を覚ます。
さあ、ここから始めよう。
長い旅路の終わりを告げる鐘が鳴る。
今度こそ本当に、本当の幕引きが始まるのだ。
【CLIMAX FIGHT】
------
藤丸立香:HP100/200(現在値)
→ 100/100(最大値)
マシュ・キリエライト:HP90/150(現在値)
→ 1050/1050(最大値)
オベロン:HP0/3000(現在値)→ 0/3000(最大値)
ティターニア:HP0/3001→ 0/5000(最大値)
アルトリア・ペンドラゴン:HP1000/2500(現在値)
→ 1250/2400

大和

カルテ・メサの霊墓アルビオンには、今やサーヴァントの気配はない。
もはや誰もいない。
あの怪物どもでさえ、最早この墓所から退去したのか。
それとも、とうの昔に食い尽くされた後なのか。
ともかく、今のアルビオンは静まり返っていた。
「…………」
オフェリアは静かに目を閉じている。
彼女だけがここにいる理由は単純だ。
ただ、ひとりになりたかったからだ。
(……父さん)
父と兄と姉の最期を思い返す。
父は死んだ。母は殺された。そして、姉もまた……
涙が流れそうになる。だが、堪える。泣く資格があるとは思えなかった。
だって私は……父の死に様さえ知らなかったのだ。
母の悲鳴すら聞いていなかった。
父がどんな顔をしていたかも知らない。
兄が、どうなったかも分からない。
兄の亡骸を見たのかどうかさえも覚えていない。
家族が死んだ時の記憶は曖昧だ。
そもそも自分がどういう状況に置かれているのかも理解できず、 ただ漠然とした不安を抱えながら、ひたすらに泣きじゃくっていたあの日。
そして私は出逢ってしまったのです。
優しく手を差し伸べる、ひとりの騎士様に。
私の物語は、そこから始まったんです。
そういえば、まだちゃんとお礼を言ってなかったっけ? ありがとう、マシュマロさん。あなたのお陰で、今の私があります。
それにしても、どうしてあんなに沢山のサーヴァントと契約できたんでしょうか。先輩には不思議な力があるとか? ふぇ!? いや、まあ確かにマシュマロさんの言う通りかもしれないけれど! ほら、召喚の時の詠唱だって「来たれ!」みたいな感じだったからさ! えーっと、とにかくそういうことだから!……ところで、これからどうしよう? 何より先に解決しないといけない問題なのは分かるんだけど、ちょっと困っちゃうよね。
うん、そうだね。とりあえず、カルデアの中を見て回ってみようか。
きっと色々な設備があって、驚くようなものもあるんじゃないかな。……ええと、すみません、先輩。実はですね、ひとつだけ確認したいことがありまして。
この施設のことです。
はい、そうです。ここが『冬木』であるということは分かっています。
けれど、この場所に関する記憶がないんですよ。
覚えているのは、燃え盛る街の風景だけです。……先輩、何か知っていることはありませんか? 私よりも長くここにいるわけですから。…………そうですか。すみません、変なことを聞いてしまいました。
私は……いえ、なんでもありません。気にしないでください。
ただ、あの日のことを思う度に、胸の奥がきゅっと締め付けられるんです。
―――それはきっと、私の罪なんでしょう。
ここは、そういう場所ですから。……大丈夫ですよ。心配してくれてありがとうございます。
あのときの選択は間違っていなかったと信じています。
だって、私たちはこうして生きているのですから。
「……ああ」
思わず声が出ていた。
それはとても懐かしい光景で、 二度と戻らないと覚悟した景色だったからだ。
『……やめろ』
それが何なのか、理解している。
理解した上で、否定の言葉を口にしていた。
『どうして、まだここにある?』
今なら分かる。
この場所には、既に存在しないはずのモノが存在している。

大和

それは、 人のかたちをしていた。
けれど、明らかにヒトではなかった。
人に似ていて、人ではないモノ。
あるいは、人に似せて作られたモノ。
それを見た瞬間、恐怖を覚えた。
本能的な畏怖。そして、それ以上の嫌悪感。
それを直視してしまったことに激しい後悔を覚える。
『やめてくれ』
それはあまりにも冒涜的で、 醜悪に過ぎるものだった。
『……ぁ』
言葉にならない悲鳴が喉を震わせる。
しかし、それは声にはならない。
『……っ!!』
視界を覆う炎の壁も、空から降り注ぐ矢弾の雨にも怯まない。
たとえ誰が倒れようと、誰もが膝をつくまで立ち上がり続けるだろう。
ああ―――そうさ。俺たちゃいつだってそうだろ? あの日、あそこで別れたままじゃいられない。
それが仲間ってもんじゃねぇのか? ああ……本当に。
私はきっと、何度同じ選択を迫られても、同じ道を選ぶでしょう。
あなたたちと出会えたことは、私にとって救いです。
そしてまたいつか、必ず再会できると信じています。
その時こそ私は、本当の意味であなたの隣に立つことができるはずなのですから。
そして、再び巡り会うことができたなら、今度こそ私があなたを支えます。
どんな困難からも守れるように強くなりましょう。
二度と離したりしないくらいに強く抱きしめようと思います。
だからどうかそれまで、私のことを覚えていてください。
ああ―――ああ! お前の言う通りだよ! オレたちはそういう関係だぜ!! この世でもっとも信頼してる相棒だ。
お前は間違いなく最高の騎士だぜ。
オレには分かる。
お前がこれから先、どれだけ強くなってくかってことがな! だから安心して行ってこい。
次に会った時はもっと強ぇ奴になってやっかんな! そして……お前はもう十分に強いんだよ。
よくやったな。
誇らしいぜ、相棒。
なぁ、知ってるか? あんたがいなくなった後、みんな泣いていたぜ。
俺も泣いちまった。柄じゃないのにさ。
あんたはいつもそうだ。
大事なところでカッコつけて勝手にいなくなって、 残された俺たちはどうすりゃいいんだよ!…………だけど、ありがとう。
本当に、ありがとう。
たとえこの先何度繰り返すとしても、 俺は必ずここに戻ってくるから。
その時はまた、よろしく頼むぜ。
―――――ああ。きっと君なら大丈夫だ。
だってほら、今もこうして会いに来てくれたじゃないか。
僕たちはこれから先、どんな困難にも立ち向かっていかなければならない

大和

赤い月から行方不明
になって以来、私はずっとひとりぼっちだった。
寂しくて泣いていると誰かが言ったけれど、それならきっと私のせいじゃない。だって私が泣くとみんな苦しそうにするから、そんな時に泣いた覚えはないもん。
誰もいない月の裏側には、私以外の生き物がいない。
私と同じように泣き虫だったはずの、たくさんの友達も。
なのに時々、ふっと声だけが聞こえることがある。
『……まだ、そこにいてくれたのか』
どうしてだろう? 不思議だよね。
いつも悲しそうにしてるから、私はいつも心配していたんだよ。
ねえ。あなたはまだ、そこでひとりきりなのかしら。
『ありがとう』
ううん、違うよ。私は何もできなかったの。
ごめんなさい。あなたの力になりたいと思っていたのに、結局何もできないままここまで来てしまった。
だからお願い、謝らないで。
あなたのおかげで、私は救われたんだから。
たとえそれが一時の幻想であっても、確かにあの時の私たちはひとつになっていた。
だから大丈夫、ありがとう。
あなたのことも必ず救い出してみせるから。
君たちはみんな頑張ってきたんだよ。
辛い思いをたくさんしてきたんだろうけれど、それは決して無駄じゃなかった。
だって今こうして、僕たちと出会えたじゃないか!……うん、そうだよね。
きっと僕は、君たちにもう一度会いたかったんだ。
こんな風に笑い合える日が来るのを待っていたんだ。
だってほら、見てよ! こんなにも綺麗な夕焼け空なんだ!! だからお願い、泣かないで。
悲しい時は笑えばいいって教えたのはきみでしょう? ぼくもがんばるからさ、いっしょにいこうよ。たとえどんな困難があっても、 ぼくたちはきっと乗り越えていける。
だってぼくらは、 いつだって笑顔でいたい人たちなんだ。
それが君にとっての救いであり、 僕の望みでもあるのだから。
―――うん、ありがとう。
わたし、今度こそちゃんと覚えておくね。

大和

一緒に行こう! みんな一緒なら怖いもんなしだよっ!!
―――あーはいはい分かったよ分かりました。じゃあお前さんも付き合ってくれや。どうせ暇なんだろ? あの日、お前さんの誘いに乗った時から、こうなることは分かっていたさ。
そう言って彼は手を差し伸べる。
それは、とてもとても大きな手だった。
そして今度こそ、本当に終わったのだ。
戦いの終わりを告げる鐘の音が鳴るまで、あと数分。
最後の瞬間を迎えるために、誰もが駆け抜ける。
たとえそれが、どんな結末であったとしても。
―――それでは皆さん、お手を拝借!
「はい!」
誰かの手を取る。
その温もりを感じながら、一歩ずつ進んでいく。
これが最後の戦いである以上、ここで終わらせなくてはならないから。
―――ああ、そうだ。
君たちはよくやった。誇って良い。
これは人類史における最大の偉業であり、 同時に最悪の罪業でもある。
だが私は確信している。
君たちは必ず成し遂げるだろう。
そしていつかまた出逢える日が来る。
あの輝かしい日々を共に過ごした、仲間として。
ああ、そうだ。
俺たちには、それがある。
たとえ記憶が失われても、再び築ける絆がある。
例え世界が滅ぼうとも、もう一度やり直せるチャンスが残されている。
だから、きっと大丈夫だ。
俺達は、今度こそ間違えたりしない。
そう信じているから、前に進める。
たとえ何があっても、挫けずに進んでいける。……ありがとう。
うん、決めた! 私も戦うよ。みんなと一緒に戦わせてほしい。
だって、私はマスターだもん。みんなの力になってあげたい。
それにほら、ひとりよりふたりの方が絶対楽しいじゃん? これからよろしくねっ!!
―――ああ。こちらこそ、頼むぜ、相棒。……おい、いつまで寝ぼけてやがる。さっさと起きろ。
俺達の戦いはまだ終わってねぇぞ。
俺達の旅はこれからだ―――ッ!!! いやまあ、ホントに終わりだけどな。
俺の旅もこれで終わるけどな。
それでも、お前の旅は終わらない。……いい加減に目ぇ覚ませ。
俺達にはまだ、果たすべき使命が残っているはずだ。
そうだ。
俺達がここにいる理由を思い出してくれ。
まだ戦いは始まってすらいない。
俺達の道程は、ここから始まるのだ―――ッ!!!……って、なんか恥ずかしいなこれ。
まあいいか。じゃあ行くぞ

大和


焼けの空の下、 俺たちは今から死地に赴く。
戦いに向かうわけではない。
ただ、生きるために戦うのだ。
そうさ、お前さんも行くだろう? 俺と一緒に行こうぜ!
―――えっ!? あー、やっぱ駄目だよなぁ、 あの子には悪いけど、今回は諦めてくれねぇか? こればっかりは仕方ねぇよ。
俺だって死ぬかもしんないしな! はっはっは!…………まぁ、あんまり心配されても困るから言わなかったんだけどさ。
お前らが思ってるほど、俺はまだ強くねぇんだよ。
だから頼むぜ? 守ってくれ。
お前らの力を貸してくれ。
そうすりゃきっと、俺はもっと先へ行けるはずだから。
俺の背中には、託されたもんがある。
だから前だけ見て突っ走れ。
後ろを振り返るんじゃあない。
振り返るのは、全部終わった後だ。
それでいいだろう?俺もそう思うぜ。
俺の人生なんて所詮そんなものだ。
お前の人生だって同じはずだろ? それなら、お互い様さ。
だから気に病まなくても大丈夫だ。
そうだろ? ああ、もちろんだよ。
君たちは間違っていない。
そして僕たちもまた間違いではない。
僕たちはきっと正しい選択をしたのだと信じている。
それがどんな結果を生むとしても。
たとえその結果、人類史が滅ぶことになったとしても。
それでも僕は信じたいんだ。
――――本当にありがとうございます! 先輩たちにお願いがあって来ました! マシュ・キリエライトです! あの、これから一緒に頑張りましょう、センパイっ!……ふふ、なんだか変ですね。
今までずっとこうしてきたような気がします。
不思議な感覚ですが、嬉しい気持ちの方が強くあります。
ああ、はい、大丈夫ですよ。
ちゃんとお話は聞いていますから。……いえ、心配されるほどじゃないんです。だって、ここはすごく居心地が良いですから。…………ありがとうございます。そう言ってもらえると嬉しいです。
あー! また難しいこと言ってごまかすつもりですね!? そういうところ、先輩の悪い癖ですよ?…………はい。
私もマシュ・キリエライト、あなたのサーヴァントとして共に戦います。
どうかよろしくお願いします、マスターさん。………………。
はい。私は大丈夫です。マシュ・キリエライト、戦闘続行可能。
それでは行きましょう、センパイ。
―――――――ああ。行こう、マシュ。
それは、ありえたかもしれない可能性の物語。―――ありがとうございます! それじゃあまたいつかどこかで!
―――うん、ばいばーい! そして君たちは手を振り合う。
二度と会うことはないだろうけれど、きっと大丈夫だって信じているから。
―――さようなら。本当にありがとうございました。どうか、貴方の旅路にも幸多からんことを。
―――さよならです、先輩。今までお世話になりました。
―――では、失礼いたします。
―――ふんっ。
―――またな。
―――さらばだ、人の子よ。
―――ふむ、では達者でな。
―――さようなら、皆さん。
―――どうも。
―――…………。
―――えへへ、元気でね!
―――はい、そちらこそ。
―――うむ、ではのう!また会おうぞ、我が友よ!! いつか、どこかの世界で必ず再会しようぞ!! それは遠い昔にあったかもしれない光景。

大和

そして今ここにある光景でもあるのだ。
「……まあ、そう言うと思ったぜ」
肩をすくめて苦笑すると、ロビンフッドはマスターから手を離した。
「オレもあの野郎には思うところがないわけじゃないんでね。ここは一つ、いっちょ付き合ってやるとするかね!」
ロビンフッドが弓を構えると同時に、他のサーヴァントたちも武器を構えた。
「私はね、自分が幸せになることより大事なことがあると思っている」
そう言って彼女は笑った。
「そして私の望みとは、君が幸せになることだ。……私が言うことでもないだろうが、まあ、よろしく頼むよ」
俺の幸せを願うなら、お前は俺の隣にいるべきだろう? だがきっと、それこそが間違いなんだ。
俺はもう、ひとりじゃないから。
みんながいる。仲間がいる。家族もいる。
だから大丈夫だ。
たとえどんな困難があっても、乗り越えていける。
だって俺は知っているのだ。
ひとりじゃできないことでも、誰かと一緒ならできるということを。
俺の仲間たちは、最高に頼りがいのある連中ばかりだぜ!
―――ならば、願わくば汝らが往く道行きに幸多かれと祈ろう。

大和

冬木
市・新都の一角にある雑居ビルの地下には、『間桐』という名のバーがある。
看板も掲げず、客層も一見さんばかりで固定されていない、知る人ぞ知る隠れた名店である。
カウンター席しかない小さな店内だが、店主の腕前はかなりのものだし、酒の種類や質もいい。何より、静謐な雰囲気が落ち着くと常連が多いのだ。
そんな店の一番奥まったテーブルで、二人の男が静かに酒を飲んでいた。
ひとりはこの店の主人であり、無精髭を生やした30代の半ばほどの男。名は遠坂時臣といい、この街では名の通った資産家でもある。
そしてもう一人は、彼と同じぐらいの年齢の男だった。
「久しいですな。こうして直接顔を合わせるのは何年ぶりでしょう」
「さあ? 十年以上前のことはいちいち覚えていないものでね」
「そうですか。私はつい昨日のことですが」
男はワイングラスを傾けながら微笑み、さらりと流すような口調で言う。
それに苛立ちを覚えたのか、時臣の隣に座っている女が小さく舌打ちをした。
艶やかな黒髪に切れ長の目をした美女だ。

大和

炎上汚染都市冬木でレイシフトしてきたはずのサーヴァントたちが何故か、冬木の外に飛ばされている件について。
これは、あの場にいたサーヴァントが全員まとめて何らかの力により強制的に転移させられたということであり、そしてそれは間違いなく"誰かの意思によるもの"であったのだと考えられる。
第五次聖杯戦争の結末にて発生した謎の時空震動が今回の事件にも関係していると思われる。
しかし、それならば、一体誰がなんの為にそんなことをしたというのか……?
「―――以上です。先輩」
マシュの説明を聞き終えると、俺はふうっと息をつく。そして頭の中で今まで得た情報を整理する。
「つまり、この世界における聖杯戦争のルールが、本来とは異なっている……?」
俺の言葉を聞いたマシュはこくりと首を縦に振った。
「はい。私達の世界では、サーヴァント7騎対マスター1人で戦うバトルロイヤル形式でしたが、こちらの世界の聖杯戦争はその真逆、マスターを含めた全8騎同士で戦い合う形式になっています。そしてその勝者こそが願いを叶えられる権利を得るのです」
「でも、それじゃあ聖杯を手に入れるのは難しくないか?だって、他の参加者全員が敵なんだろ?」
俺の質問に対してマシュは目を伏せながら答える。
「いえ、そんな事はありません。聖杯戦争に参加するマスターの数は最大3名までとなっています。これは聖杯を巡る争いに於いて、より多くの戦力

大和

を投入しても意味がない事を暗示しています」
それは、この世界には既に、第三の聖杯が存在する事を意味する―――!
『人理継続保障機関フィニス・カルデア』
人類の未来を語る資料館にして地球環境モデル・カルデアスを管理する組織であり、魔術協会に属さない独立機関である。
西暦2004年に起きた爆発事故により消失したと思われていたが、2016年に国連決議の下、各国共同で運営される事となり、2018年には正式に再始動した。
しかし、突如現れた正体不明の勢力『アニム王』に襲撃され、所長であったオルガマリーの死と共に施設は壊滅する。
その後、生き残ったスタッフは決死の脱出作戦を実行し、辛うじて全員生存する事に成功する。
そして彼らは『グランドオーダー』と呼ばれる任務を遂行する為に、各時代に存在する特異点を修復しながら人理焼却を目論む『黒幕』の正体を探る旅に出た……のだが!?
「いやぁ~、一時はどうなるかと思ったけど何とかなって良かったね!」
「ホントだよねぇ~、私なんて死んじゃうんじゃないかって思ったもん」

大和

「うんうん、いい感じだね!」
ダヴィンチちゃんが嬉しそうな声を上げる。
「これでもまだ未完成なんだよね?」
「ああ。まだまだ改良の余地はあるけど、ひとまずはこんなところさ」
「ふーん……」
俺の隣に立つロマニは、興味深げにシミュレーター内の空間を見回しながら言った。
ここは、先ほどまでいた工房とは違う場所──"空想樹"切除のために向かった第四特異点を模したシミュレーション内だ。
そこでは今まさに、新しいレイシフトシステムの最終調整が行われていた。
「これが完成すれば、いよいよ僕たちは第五次聖杯戦争の真っ只中に飛び込むことになるんだね」
感慨深く呟く彼の言葉を聞いていると、どうにも胸の奥底がきゅっと締め付けられるような気持ちになるのだ。それはきっと、自分が知らない時代の彼を見ているせいだ。自分の知っている彼と、目の前にいる彼は違う。頭では理解していても、心がそれに追いつかない。
「……ねえ、ロマニ」
「ん?」
「ロマンってさ、どのくらい生きてるんだっけ」
唐突すぎる質問だと自分でも思ったけれど、今の私にはこれしか思い浮かばなかった。もっと気の利いたことを聞ければ良かったのだが、生憎そんな経験がない。だから、ありのままを口にするしかなかった。
「えーっと、だいたい三千年くらいかなぁ」
少しだけ考えて、彼が答える。
「三千歳!?」
思わず大きな声が出てしまった。まさかそこまで生きているとは思わなかったからだ。でも、よく考えてみると魔術師なのだから普通なのかもしれない。

大和

それにしては若すぎるような気もするけど……。まあそれはいいだろう。それより今は目の前にある魔術書だ。
「どうぞ。中をお読みください」
僕は言われるままに本を手に取った。そして表紙に書かれた文字を読む。そこにはこう書かれていた。
―――――――――――
禁断の書
著者:アーカム財団
発行所:株式会社KAWASHIMA出版局 Kawashima Press, Ltd. 〒110-0011 東京都台東区東上野4-1-6 電話03-3841-4321 Fax 033-583-0920 Eメール info@kawashimapress.co.jp ホームページ http://www.kawashimapress.co.jp/ この度、弊社より刊行致しました本書につきましては、 下記内容について重大な誤りがあったことが判明いたしま したため、誠に勝手ながら、お買い上げいただきました皆様へ は大変申し訳ありませんが、返品・交換等の対応を取ら

大和

返品・交換等の対応を取らせてい ただくことになりますことをご了承くださいませ。
1 本書は、2016年7月23日に初版を発行しておりますが、その後2017年に第二版を刊行しています。しかしながら本書の内容に関しまして、一部の設定に大きな齟齬が生じていたことが発覚し、読者の皆様に混乱を招いたことに対し深く謝罪を申し上げます。
2 第1巻では2016年6月に公開された第六特異点「神聖円卓領域キャメロット」にて発生した聖杯戦争の顛末を描いておりますが、当該箇所の記述に関して、以下のとおり誤謬がありました。
・アーサー及びマーリンは同一人物である →マーリンはアーサー王とは別人である 3 第2巻では第1巻における第五次聖杯戦争から数か月後のロンドンを舞台に物語が展開されていますが、一部登場人物の名前等に差異が生じたまま表記されておりました。
4 第3巻においては「亜種特異点IV」にて、ビーストVIIことゲーティアとの戦いが描かれる。
5 ビーストI~IIIまでに登場するラスボスについて、TYPE-MOON Wiki内の記事内に記載されている各ビーストの名前とその解説は以下の通り。
【ビーストII】"BEAST
II:BEGINNING OF THE NIGHT"オルガマリー・アースミレイユ・アニムスフィア
(Orgallimare Athumisfy Animusfa)
・地球上のあらゆる生命を絶滅させる能力を持つ獣性。
・地球の環境そのものを作り替えることができるほど強力。
【ビーストIII】"BEAST
III:NEVER STOPPING YOUR LIVES"キアラ・ファレルノ=ジニスモ
(Chiara Fareno-Ginismo)
・全人類の精神活動を停止させる能力。
・全ての人間は死に絶えるが、同時に魂までも停止してしまうため、輪廻転生することもなくなる。
・ただし、ごく一部の精神力の強い人間は生き延びることが可能。
【ビーストIV】"BEAST
IV:THE CHARIOT"フランシスコ・ドレイク
(Francisco Del Piero Doescudade Románica de la Rioja)
・リオハ地方(スペイン南部アンダルシア州の都市セビリアのある地域)に由来する名を持つ海賊。
・無敵艦隊アルマダを撃破したスペインの提督であり、アメリカ大陸を発見した探検家でもある。
・なお、彼は実在したとされる人物ではなく、伝説上の存在とされる人物である。
6 しかし、第五次聖杯戦争に参加したマスター達は全員生存しているため、ビーストVI以降の展開は発生していないと思われる。

大和

7 しかし、このイベントは2017年7月に発生したものなので、第四次の時点で既に召喚されているはずのオジマンディアス王やエルキドゥがいないことの説明にはならないだろう。
それに、第六特異でも第七特異点でもない、第五次聖杯戦争の開催地が冬木市であることにも矛盾が生じるはずだ。
つまり、この特異点における聖杯戦争は、本来の聖杯戦争とは根本的に異なるものであると考えられる。
また、本来存在しないはずの存在がこの特異点に存在することで生じた歪みにより、何らかの異変が生じていたことが予想される。
そして、それは恐らく今回の事件を引き起こした原因でもある。……とまあ色々と推察できる点はあるが、結局、これらの事象に対する答えは全て推測に過ぎない。
故にこれ以上の調査は不可能だと判断し、俺は早々に思考を打ち切った。
それから、しばらく経った後。
「ところで先輩、先程からずっと気になっていたのですが、そちらの方はどなたですか?」
マシュが俺の隣にいる女性を指さしながら訊ねてきた。
彼女は、ダヴィンチちゃんやホームズと一緒に、今この瞬間までこの部屋にいたのだが、話の途中で突然席を外すと言い残して何処かに行ってしまったのだ。
「ああ、ごめん。紹介するのが遅れたけど、こちらのお姉さんは――」
「はじめまして。私は藤丸立香の叔母です。よろしくお願いしますね

大和

「はじめまして。私は藤丸立香の叔母です。よろしくお願いしますね?」
第1部のラスボスにしてグランドキャスターでもあった魔術王ソロモンの正体とは……
実は彼の本名はロマニ・アーキマンであり、オルガマリーの弟であった! ソロモン=ドクターロマン説を提唱していた人はさぞ驚いたことだろう。そして同時に納得したことだろう。
彼がカルデアスの制御室にて死亡したことによって、人類の観測する宇宙の歴史は焼却されてしまった。
その後、彼は転生を繰り返しながら、ずっとカルデアを支え続けてきたのだ。
しかしそれはあまりにも悲しい運命だと言える。彼はただ愛する姉に会いたかっただけなのだから。
そしてついに待ち望んだ再会を果たした瞬間、彼は嬉しさのあまり涙を流してしまった。

大和

だがそれは決して叶うはずのない夢物語だと分かっていたはずだ。
だからこそ彼は願ったのかもしれない。
自分が姉の肉体になってしまえばいいと。
だがそんなことをすればどうなるかなど考えるまでもない。
当然、魔術王の魂は消滅してしまう。
それでも彼は後悔しなかった。愛する人と一つになれるのだから。
それがたとえ仮初めの命であっても構わない。
かくして一人の魔術師の願いは叶えられた。
愛しい人を自分のものにするために。
今ここに新たなる英雄譚が生まれる──
「君たちはもう知っていると思うけど、改めて紹介しよう!」
「我が友ダヴィンチちゃんだよー☆」
「おいコラァ!お前ら一体何を企んでるんだ!?」
『…………』
「だんまり決め込んでんじゃねぇぞクソ野郎共!!」
現在俺はサーヴァント達と一緒になって暴れまわっている。
なぜこうなったかというと数時間前に遡る。
ーーーーーー 今日は珍しく仕事がない日だったので家でゴロゴロしながら漫画を読んでいた。するとスマホが鳴った。
電話に出ると切嗣さんからの電話で内容は至ってシンプルだった。
「君たちの仲間になるはずの子が逃げちゃったみたいだから保護してくれないかな?」というものだった。
なんでそんなことになってんだよと思いつつも仕方ないと思ってサーヴァント達に事情を説明した。
最初はみんなポカーンとしていたけどすぐに理解してくれた。
そして今は一緒に探しているというわけだ。

大和

そして今は一緒に探しているというわけだ。しかし、これといって手がかりはない……と思っていたら!
「おーい!」
遠くから声が聞こえる。あのシルエットはまさか!?
「イリヤちゃん!!」
なんとそこには赤い帽子を被った幼女がいたのだ。どうやら俺達は無事合流できたようだ。これでなんとかなりそうだな。
「もうっ、探したんだからね!」
ぷんすか怒っている姿もまた可愛い。思わず抱きしめたくなってしまうほどだ。
だけど僕は知っている。彼女の怒りの矛先は僕ではないということを……。
「ちょっと!聞いているんですか!?」
「あーはいはい、ちゃんと聞いてますってば!」
僕の隣にいる女の子──花宮咲夜は今日も絶好調にプンスカしていた。
彼女は普段あまり感情を表に出さずクールなのだけれど、一度スイッチが入るとこうしてすぐにプリプリしてしまうのだ。
そんなところも可愛くて好きなんだけどね。でもそろそろ機嫌直してくれないと困っちゃうかなぁ。
「いいですか?今度こそ約束ですよ?」
「うん分かったよ。絶対に忘れない」
そう言うとようやく安心してくれたのか、先程までの怒った顔とは一転し穏やかな表情を見せてくれた。
そしてそのまま手をこまねいていたら、この第四次聖杯戦争の終盤にて冬木の大地そのものが消え去るという最悪の結末を迎えた。
その後、冬木の街全体が何らかの力場のようなものに包まれ、そこにあったはずの遠坂邸は完全に消滅してしまった。
第五次の舞台であったロンドンに現れた黒幕の正体は不明のままであったが、第六次の舞台となったキャメロットで起きた事件は、これまた謎に満ちたものだった。
黒幕の目的がブリテン島の完全なる支配にあった

大和

場合、この第五次聖杯戦争そのものが既に失敗に終わっている筈であり、更に言えばセイバーオルタのクラス適正はランサーであるため、この時点で矛盾が生じる。
しかし、もし仮に黒幕が征服王イスカンダル本人だとすれば全ての辻妻が合うことになる。
ただしその場合、本来のアーサー王とは別の存在であるはずのアーサー・ペンドラゴンがなぜアーサー王と同一の存在として扱われているかという疑問が残る。
また、セイバーオルタは黒化してこそいるものの、完全に理性を失っている訳ではないように思える。
黒騎士モードレッドとの会話の中で、彼女は「私はまだ諦めていない」と発言している。つまりまだ黒幕を倒すチャンスはあるということだろう。
そして黒幕の正体は、あのソロモン王だと言われている。

大和

ソロモン王は魔術王と呼ばれる程の魔術師であり、魔術協会の頂点に立つロード・エルメロイII世の事件簿においても、彼がその類まれな手腕をもってして作り上げた魔道書『ネクロノミコン』が重要なキーアイテムとして登場する。そしてそれは彼の弟子にして助手でもあるグレイ・フルバスターが所持するトランクにも隠されている。
彼はこの『ネクロノミコン』を利用して七つの封印指定を受け、現代社会における神秘の秘匿を揺るがす危険人物と見做されながらも、自らの探究心を抑えきれず、時計塔の派閥抗争に身を投じていくことになるのだが……その動機とは一体何だったのだろうか。
そもそも、この物語が始まった時点で既にソロモン王の死亡が確認されており、彼がどうやって死に至ったのかは謎に包まれている。

大和

「我が名は"星間侵略型決戦兵器:ジャガーノート"」
「"星間侵略型決戦兵器:ジャガーノート"は、対銀河級敵性体用に設計された超大型戦艦であり、これ単体で銀河系規模の防衛能力を有する。主砲となる巨大レーザー砲の他、多数の兵装を備える。
全長6600kmに及ぶ巨体はあらゆる外的要因からの防護壁として機能すると同時に、最大直径1万2000kmにも及ぶ艦体を安定させるべく重力発生

大和

重力発生装置としての機能も併せ持つ。
「私」は月の裏側の世界にいて、それは地球よりも遥かに大きなものだった。そして私は月の裏表双方から同時に観測された唯一の天体だった。私は自らを星と呼ぶことにした。
月の表面は氷で覆われており、そこに住む生物たちは独自の文明を発展させている。しかし彼らは自分たちのことを、月の住人だと思っていたようだ。
彼らにとって、月に生命は存在しないはずなのだから。
月の裏側の世界は巨大な機械に覆われていて

大和

そこにはかつてあった文明の跡があった。
そして、それを破壊した犯人は―――
―――「…………」
―――「どうしたんだね?」
―――「いえ、なんでもありません」
―――「そろそろ戻ろうじゃないか。ここに長居する理由もない」
―――「えぇ」
―――「さぁ、行こう。我々の世界を取り戻そう!」
―――「はい!お父様!!」
―――「あー、テステス。マイクテスト~」
―――「ん?おい、なんだこれ!?」
―――「なんですかコレ?」
―――「ちょっと待ってください!カメラ回ってますか!?」

大和

―――「あの日、私は死んだはずだった」
第1部のラストバトル直前、レイシフト適正のないはずの少女がカルデアスのある部屋に入った瞬間、彼女は黒い泥のようなものに包まれながら消えていった。それはつまり、特異点における死を意味する。
しかし現実では彼女の肉体はまだ存在し続けている。更に言うならば、あの部屋には本来なら入れないはずなのだ。
そして、この世界で起きている異変は第五次聖杯戦争の時よりも更に深刻であり、既に事態は切迫している。この世界を救えるのは、私達しかいないのだ……! 【キャラクター】
衛宮士郎/間桐慎二 本編の主人公。高校三年生。正義感が強くお節介焼きな性格のせいでトラブルに巻き込まれることが多い。料理の腕はプロ級だが、本人は自覚していない。
アーチャーとは腐れ縁の友人同士。弓道部に所属する。魔術師としては未熟もいいところだが、持ち前のガッツと根性で幾多の試練を乗り越えてきた。
魔術回路は常人より多く、投影は出来ないが固有結界を展開することが可能。

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