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物語のページをめくるとき

どんな気分になるだろう

物語が終わったとき

あぁ、これは良かった。

いや、駄作だった。

どういう気持ちになるだろう。

物語は最後まで 読まないと分からない。

私はその物語を読んでいる時が

好きだ。

始まった部分でもなく

終わった時でもなく、

途中の部分。

ハッピーエンドか

バッドエンドか

分からないところ。

その部分が好き。

この物語は

君が消えて

終わってしまった。

山口 雨

雪…

山口 雨

なんでいないの?

ガラッ。

山口 雨

…!

山口 雨

雪!

看護師

…。

看護師さん…?

山口 雨

…あの、雪は?
谷川雪はどこに行ったのですか?

看護師

…あ。

看護師

えっと、こちらからは個人情報を言うことは出来ないので

看護師

…すいません。

看護師は少し困ったような顔で笑った。

山口 雨

…そ、うですか。

山口 雨

…。

山口 雨

(どこに行ったの?)

山口 雨

(こうなるんだったら連絡先、聞いておけば良かった。)

モノクロの世界。

たった1人だけ私の世界に入ってくれた君は

もう私の前に現れることはないんだね。

私には衝撃的すぎた。

瞳から涙が溢れてくる

あなただけだった。

あなただけが私の

理解者だった。

山口 雨

あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!!!

その日、私は

君に恋していると気づいた。

でも、遅かったんだ

君はもう

この世界に

いないのだから。

10年後…

山口 雨

…初めまして。

山口 雨

今日からここで働くことになった山口 雨です

山口 雨

よろしくお願いします

10年後、私は社会人になった

この世界に君がいなくなって

また誰1人いない

白黒の世界に戻っただけだった。

あれは夢だったのかな。

ただの私が考えた

1冊の本だったのだろうか

上司

ここが山口さんの机ね

山口 雨

…はい

山口 雨

(目に少し影響あって先輩方に迷惑かけるかも。)

上司

じゃあ、後はよろしくね

 

はい。

山口 雨

…。

山口 雨

(あれ、)

私はカバンの中をあさった。

お守りにしてた、本が またどっかいっちゃった。

山口 雨

…やっぱり、ない。

 

…なぁ、この本お前のか?

頭上から声がした。

この声って…

山口 雨

…!!

谷川 雪

久しぶり、雨。

雪はあのときと同じようにニカッと笑った。

山口 雨

…なんで?

谷川 雪

いやぁー、あのときは本当に死ぬかと思ったけど、

谷川 雪

生きてるよ、俺。

彼が生きている

この世界にたった1人の

君が

ここにいる。

山口 雨

…嘘。

一回、目を閉じて

ゆっくり目を見開いた。

山口 雨

…え。

そこには見たこともない色が

目の前に広がっていた。

谷川 雪

…どうした、雨?

山口 雨

…見える。

谷川 雪

え?

山口 雨

色が見えるの…!

谷川 雪

…え!

山口 雨

…っ。

涙が溢れて、滝のように流れる。

光がさした、オフィス。

キラキラ輝くガラス

そして君。

山口 雨

雪は

山口 雨

こんなに優しい色をしていたのね。

谷川 雪

…どういうことだよ笑

山口 雨

…何か嬉しくて。

山口 雨

やっと、あの白黒の世界から抜け出せた気がする。

谷川 雪

…あぁ。

山口 雨

…ありがとう、雪。

谷川 雪

いや、俺は別に何も…

山口 雨

私は雪に向かって初めて笑った。

谷川 雪

…//

谷川 雪

なぁ、今日ご飯行かないか?

山口 雨

…行く!!

谷川 雪

じゃあ今度こそ、連絡先教えてくれるか?

山口 雨

…うん!

谷川 雪

雨、好きだよ。

谷川 雪

あの時からずっと。

山口 雨

…私もあなたのことが好き。

私は雪と声を上げて笑った。

ありがとう。雪。

好き。

あなたが大好き。

君はたった1人の

私を見つけてくれた。

この物語は

この先も続いていく。

終わりのない明日へ

1枚、1枚大切に

本のページを

君と

めくっていこう。

ーENDー

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1,441

コメント

23

ユーザー

続きがあったんですね。今までの物語最初から一つ一つ読んでいます

ユーザー

綺麗な物語ですね。 表現も相まってとても綺麗でした。

ユーザー

なーちゃん→うん

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