◤◢◤◢ 注 意 ◤◢◤◢ こ の 投 稿 に は 文 豪 ス ト レ イ ド ッ グ ス の 太 宰 さ ん と 中 原 さ ん の カ ッ プ リ ン グ 要 素 が 含 ま れ て い ま す 。 そ れ で も い い よ ! っ て 方 は ど う ぞ .ᐟ
ま だ 明 日 を 知 ら な い 僕 ら
第 二 十 三 話
中也
…
紅葉
中也、体調はどうかえ?
中也
…はい、特には…
紅葉
…あの一件があってから、気分が優れないようじゃが
中也
俺が二人で話したいなんて言ったからあんな事に…
紅葉
そう自分を責めるでない、中也
紅葉
太宰の奴の否は明確じゃろう?
中也
……ですが
紅葉
兎に角、自分を責めるのはよせ。中也の行った事は確かに褒められるものではない、だが、善意でした事なのじゃから
中也
…はい、すみません
紅葉
謝る必要などない、…今日はもう休め
中也
……はい
中也
…
昨日、太宰と喧嘩した。
姐さんは気にしなくていいと云うが、やはり直ぐには忘れられない。
嫌いな人間にそこまでして助けようとするなんて、馬鹿じゃないの…!
中也
……
馬鹿はそっちだ
置いてけば良かったのだよ!!正義心か何か知らないけど、君には反吐が出る!!!
中也
…っ
置いてくなんて、出来るわけねぇだろ…!
中也
好きなんだよ...手前が...!!
紅葉
…
安吾
はい!?階段から突き落とされた!?
太宰
うん、顔も体も見えなかったけど、間違いなく故意にね。
安吾
織田作先生に報告します…!
太宰
待って
安吾
もう…何ですか!?まだ何か言いたいことでも…!?
太宰
…織田作には、まだ云わないで欲しい
安吾
はぁ…!?巫山戯ているんですか貴方は!!
太宰
…
安吾
階段から突き落とされるなんて、危険すぎます!!今すぐにでも報告して、休暇をとってくださ──!
太宰
……犯人を突き止めたいんだ。
安吾
駄目です、もう知ってしまったからにはこちらで対処させていただきます。
太宰
安吾に、僕の周りを見張ってて欲しいんだ…お願いだよ、安吾
太宰
絶対に犯人を突き止めて、終わらせたいんだよ…
安吾
…何故、そこまでして犯人の解明に拘るんです?
太宰
…
太宰
…愛しているからさ、中也を
安吾
…
太宰
今…中也が退院して、学校に登校したら…中也にまで危険が起きかねない
太宰
…中也が退院するまでにカタをつけたいんだ。
安吾
それで、貴方に危険が及んでもですか…!
太宰
構わない
安吾
……っ
太宰
中也を守る為だったら、僕はどんなリスクを負ったとしても構わないよ。
中也は、僕の為に身を削った。
だから、僕にも少しだけリスクを負わせてよ
安吾
…はぁ……貴方って人は…本当に……何処まで僕を困らせるんですか
君がもしここに居たならば、矛盾していると、愚かだと口を挟むだろう。
太宰
…悪いね
でも、それでいい
君は僕を憎めばいい。
憎まれても、嫌われても、僕は君を愛し続けるから
安吾
……分かりました。
安吾
この事は内密にしておきます。
太宰
本当!?
安吾
ですが、ちゃんとこの件が解決した後には…織田作先生にきちんと全て報告する事。いいですね?
太宰
…本当に良いの?
安吾
えぇ、そこまで懇願されては断る気も起きないですから
困るように笑う安吾
太宰
安吾にも危険が起きないとは限らない、安全は保証出来ないよ。…それでも本当に良いのかい?
安吾
──承知の上です。
太宰
…ありがとう、安吾
安吾
さて、話もひと段落ついたとこですし、もう帰りましょう
太宰
うん、またね。安吾
安吾
帰りに見張りは必要ですか?
太宰
一応、お願いしてもいいかい?
安吾
全く…仕方ありませんね。
包み込むように橙色の夕日に照らされた安吾の顔が笑った。
続く