ユウナ
んじゃ、ちゃんと来るのよー!
自分
分かってるって
ユウナ
遅れないのよ!
自分
分かってるって
自分
てかお前俺の母さんかよw
ユウナ
じゃ、また!
自分
はいはいー
ハルキ
お前、ラブラブだな?
ハルキ
付き合ってんのか?ん?
自分
ばーか
自分
付き合ってるわけねーだろ
ハルキ
えー、まじかよー
ハルキ
上手くいってんのかと思ってたんだけどな〜
ハルキのつまらなそうな顔
こいつもいつも通りだ
自分
で、朝話したんだけどさ
自分
入る?俺たちのチーム
ハルキ
ああ、新聞のことだろ
自分
そうだ
ハルキ
どーしよっかな………
ハルキ
ハルキ
よし!入るよ!お前らのチーム!
自分
おー、楽しくなりそうだな
自分
じゃ、放課後ユウナの家で待ち合わせなー!
ハルキ
りょーかいっ
自分
さーて、ユウナの家に行くとするか……
……
最近、ユウナに話しかけられると 胸がドキッとすることがある
俺だって男子高校生だ
幼なじみとはいえ、女子に話しかけられると 緊張するよな。
まあ、美人なユウナはクラス全員狙ってるし……
俺が付き合うことは……
自分
できない……かな。
ユウナ
なーにが?
自分
へっ!?
ユウナ
え?
自分
あれ……ここって
ユウナ
何?私の家だけど
ああ、そっか
もうついてんだ…… ユウナの……家
ユウナ
まあ、入りなよ。寒いっしょ?
自分
おう、ありが……
自分
へっくしゅん……!
ユウナ
ほらほら、早く
ユウナ
ハルキも来てるよー
ハルキ
お、やっと来たか!
自分
おう、待たせたな……
自分
てかお前、来るの早くないか?
ハルキ
まあな
ハルキ
お前とユウナをラブラブにする方法、考えるためにめちゃ早くきたんだぜ!
自分
……別に考えなくていいってw
コイツの名前はハルキ。俺の男友達だ。
ユウナと俺、それからハルキは幼稚園からずっと一緒の 友人で、クラスも離れたことがなかった。
全く……どんな偶然だよ……
ユウナ
お待たせー
ユウナ
はい、クッキーね
自分
お、ありが……
自分
ん?
ユウナ
どしたの?なんか入ってた?
自分
いや……違う……
このクッキーの味……どこかで食べたことがあるんだ……
思い出したくても……思い出せねえ……
自分
わ、悪い。なんでもないよ
ハルキ
おっ!このクッキーってさ
ハルキ
ユウのおばあちゃんが作ってたクッキーじゃねーの?
ハルキ
前、ユウに食べさせてもらったの覚えてるぜー!
自分
……それだ
自分
それだ!
ユウナ
何よ?いきなり大声出して……
自分
俺のおばあちゃんが作ってたクッキーだよな?これ
ユウナ
そうね。何日か前にアンタのおばあちゃん……
ユウナ
亡くなっちゃったけど……
ハルキ
でもさ。ユウナ
ユウナ
なに?
ハルキ
お前、なんでこのクッキー持ってんだ?
ハルキ
もう発売終わっただろ?
ユウナ
ユウのおばあちゃんから、貰ったの
ハルキ
貰った?
ユウナ
そう。私が死ぬ前に、みんなで食べてね
ユウナ
って……
自分
死ぬ前に……か。
ユウナ
でも、大切にしておきたくてさ
ユウナ
ユウのおばあちゃんが死んじゃっても残してたの。このクッキー
ユウナ
でも……
ハルキ
でも?
ユウナ
今日までに食べておかないといけなかったから……
自分
賞味期限……だな。
ユウナ
うん……
ハルキ
……
ハルキ
そうだ!
ハルキ
じゃあさ、良いことの長所と短所じゃなくて……
ハルキ
お前のおばあちゃんのことを新聞にしたらどうだ?
自分
それ……めっちゃいいな!
2話 〜完〜







