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渡辺翔太

...照?

岩本照

あ、あぁ、そうだね。

遠くを見つめてた俺に 相槌を求める翔太。

慌てて相槌を返す。

この様子じゃ 翔太は気づいてないのか?

なら、早く教えてあげなきゃ。

あんなに楽しみにしてたんだし。

渡辺翔太

じゃ、そんな感じで。

渡辺翔太

みんな今日はゆっくりしてってね。

6人からの拍手に、 笑顔で俺を見る翔太。

上手く言えたよ、の顔。

可愛い。

とてつもなく可愛い。

その表情が愛おしくて、

可愛さに 溜息をつきながら優しく頬を撫でる。

佐久間大介

お!もういっちゃう?

ラウール

いっちゃういっちゃう?

岩本照

え、なにが?

深澤辰哉

なにがって、
決まってんじゃん!

目黒蓮

誓いのキスでしょ。

岩本照

...は?

岩本照

それはもうちょっと後だって。

阿部亮平

んもう。

阿部亮平

お二人さんったら
気が早いんだから。

岩本照

何キャラだよ。

向井康二

ここまで来たらもういっちゃえ!

深澤辰哉

よし、じゃあいくよ?
せーの!

ラウール

キース!キース!

佐久間大介

キース!

ふっかの合図で始まるキスコール。

ノリが中学生で、 如何にもこいつららしいと思う。

渡辺翔太

照。

俺のタキシードの袖をちょん、 と引っ張る翔太。

改めて向き直ると、 真っ直ぐな目で見つめてくる。

渡辺翔太

幸せにしてね、俺のこと。

懐かしいいつの日かの台詞。

自然に俺の頬も緩んで、 優しく翔太の頬に触れながら、

俺もあの日と同じ言葉を返す。

岩本照

もちろんだよ。

岩本照

一生かけて幸せにする。

微笑んで頷く 翔太の唇に優しく触れる。

いつも以上に、 甘くて柔らかい翔太の唇。

何秒か触れて、 そっと離すと安定の野次が飛んできた

佐久間大介

ヒューヒュー!

目黒蓮

アツいねぇ。

ラウール

んは、翔太くん顔真っ赤じゃん。

渡辺翔太

うるさい

阿部亮平

恥ずかしかったんだね翔太。

渡辺翔太

別にいつもしてるし
恥ずかしくねーよ。

向井康二

ぐは...特大マウント...!

深澤辰哉

照れてることに
気付いてないんだ、翔太は。

そんな野次に笑顔を向けながら、

バレないように、 もう一度そっと遠くを見る。

だけど、

そこに舘さんの姿はなかった。

: :

渡辺翔太

疲れた?

家に帰ってソファに座っていると、

翔太が声をかけてくれる。

渡辺翔太

お疲れ様。

隣にちょこん、と座る翔太。

岩本照

翔太もお疲れだね。

渡辺翔太

緊張したからね。

岩本照

緊張してたんだ。

岩本照

可愛い。

渡辺翔太

子供扱いすんな。

ぐしゃっと頭を撫でると

言葉では、 怒っているものの手を払わない翔太。

やっぱりツンデレだよなぁと再確認。

渡辺翔太

ほんとに俺でよかったわけ?

岩本照

当たり前じゃん。

岩本照

俺は翔太がいーの。

岩本照

逆に翔太こそ俺でよかったの?

渡辺翔太

うん。

渡辺翔太

照でよかったよ。

翔太から初めて 聞いたその言葉にびっくりする。

今までは、 涼太が涼太が...って言ってたから。

岩本照

そっかぁ、よかった。

渡辺翔太

ちょ、苦しいって。

嬉しくなって、 力一杯翔太を抱きしめる。

やっとのやっとで

俺が翔太の一番になれた気がした。

岩本照

あのさ、翔太。

渡辺翔太

うん。

抱きしめている 翔太に小さく言葉を溢す。

岩本照

......

渡辺翔太

なに、だんまりして。

渡辺翔太

照?

抱きしめていた体を 離して顔を覗いてくる翔太。

少し心配そうに眉を下げている。

岩本照

好きだよ。

渡辺翔太

は...なんだそれ。

渡辺翔太

ちょっと心配したわ。

岩本照

はは、ごめんごめん。

岩本照

結婚決まってから、
あんま言ってないなぁって。

渡辺翔太

それはそうだけどさ。

渡辺翔太

急にはダメだろ...///

俺の胸に顔を埋めてくる翔太。

恥ずかしいんだろうなぁ、 なんて思いながら頭を撫でる。

本当は、 舘さんのことを話そうと思った。

今日の結婚式、舘さん来てたよって。

だけど、それを伝えてしまえば、

翔太の気持ちが、 また舘さんに戻ってしまう気がして。

せっかく翔太の一番になれたのに、

と思うと、

どうしても言えなかった。

いや、言えなかったんじゃない。

言わなかったんだ。

岩本照

ごめんね。

渡辺翔太

なにが?

岩本照

ん、なんもない。

きょとん、 とする翔太をもう一度抱きしめる。

岩本照

好き。

渡辺翔太

うん。

岩本照

好きだよ、翔太。

渡辺翔太

知ってるって。

岩本照

ほんとに好き。

渡辺翔太

ちょ、痛い痛い。

ごめん、翔太。

俺、ずるいね。

翔太を引き止めるために隠すなんて、 最低だね。

ごめんね。

翔太が、 寝静まった夜にそっとLINEを開く。

開いているのは、 舘さんとのトーク画面。

岩本照

......

なんて言うのが正解なんだろうか。

病気、治ったの?

今日は来てくれてありがとう?

うん、どっちもしっくり来ない。

なんなら舘さんの、 気持ちを知ってるから気まずい

岩本照

...どーしよ。

そんなことを思っていると、 舘さんからLINEがくる。

たまたま、 タイミングが同じなだけあって、

すぐに 既読をつける形になってしまった。

宮舘涼太

『結婚、おめでとう』2:38

舘さんからのお祝いの言葉。

それにも、 なんて返すか迷ってしまった。

岩本照

『ありがとう。舘さん。』2:45

岩本照

『今日、来てたよね?』2:45

宮舘涼太

『うん、ちょっとだけね。』2:49

岩本照

『体調は大丈夫なの?』2:50

宮舘涼太

『大丈夫だよ。』3:02

宮舘涼太

『実は、治ったんだよね。
 病気。』3:06

宮舘涼太

『心配かけてごめんね。』3:06

この作品はいかがでしたか?

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コメント

3

ユーザー

初めから読んで来た者です! 複雑だけどゆり組がやっぱり1回でも会ってくれるといいな〜って願って読んでました笑 次回もゆっくりでいいので楽しみにしています!

ユーザー
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