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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

宮舘涼太が メッセージを取り消しました。

宮舘涼太

『心配かけてごめんね。』3:06

岩本side

すぐに 取り消されてしまったメッセージ。

だけど俺は、 既読をつけていなかっただけで

バッチリそのメッセージを見ていた。

岩本照

...治った...か。

岩本照

そっか。

舘さんの 完治報告を聞いて嬉しいはずなのに、

素直に喜べない俺は最低だと思う。

舘さんが メッセージを消したことをいいことに

舘さんの完治には、 気付かないふりをした。

岩本照

『全然だよ』3:13

岩本照

『身体、気を付けてね。』3:13

宮舘涼太

『ありがとう。』3:16

ため息をつきながらスマホを投げて、

横で寝ている翔太の顔を眺める。

相変わらず綺麗な寝顔。

岩本照

翔太。

岩本照

舘さん治ったってよ。

寝息を立てている 翔太の頬を人差し指でなぞる。

岩本照

...治ったんだってさ。

岩本照

病気。

病気が治った。

それがどういうことを 表しているかというと。

岩本照

俺じゃないね。

岩本照

翔太を一番幸せに出来るのは。

別れた原因が治りました。

本当は二股ってのも嘘です。

舘さんはまだ翔太のことが好きです。

そんなの、俺、劣勢じゃん。

俺はただ、翔太の一番に なれた気がしていただけ。

翔太の本当の一番は、今でも舘さん。

そんなのとっくに気付いてた。

だけど、

二番でもいい、 翔太を幸せに出来るなら。

と思ってた。

正直、何番手かは関係ない。

翔太を"いちばん" 幸せにできることに拘ってた。

でもそれが俺じゃなくなった。

悔しいし、辛いし、苦しい。

だけど、

翔太を一番幸せに出来る人が、

俺じゃなくなった今、

俺が翔太のために出来ること。

それは...

岩本照

...っ、

考えるだけで涙が浮かんでしまう。

やっと、やっと一緒になれたのに。

だけど今なら、

あの日、 舘さんが下した選択の意味がわかる。

やっぱり俺も、

自分の好きな人に、 幸せになってもらいたい。

岩本照

ねぇ、舘さん。

宮舘涼太

ん?

深夜の三時半。

何事もなかったように 電話に出てくれる舘さん。

本当は舘さんだって複雑だろうに。

そんなことを思いながら、 舘さんに俺の考えを話す。

宮舘涼太

いや、それは...

岩本照

いいんだよ、
俺が決めたことだから。

宮舘涼太

でも...

岩本照

いいの。

岩本照

俺だって、
そうした方がいいの分かってるし

宮舘涼太

照...

岩本照

でもさ、一個だけ。

岩本照

あと一ヶ月、
俺に時間ちょうだい?

岩本照

一ヶ月でいいの。

岩本照

あと一ヶ月だけ、
翔太の隣に居させてほしい。

最初で最後のわがまま。

もう少しだけ、 好きな人と一緒にいたい。

そう告げると、 舘さんは深く承諾してくれた。

宮舘涼太

それはもちろん。

宮舘涼太

俺に断る権利なんてないよ。

その後もいろいろ話して、 電話を切る。

気付けば四時を過ぎていた。

岩本照

はぁ...

寝ている翔太の顔を、 見れば見るだけ苦しくなってくる。

岩本照

翔太...

翔太のこの、 可愛い寝顔を見れるのもあと三十回。

こうやって、 同じ時間を過ごせるのもあと三十回。

そう思うとやり切れない。

翔太を起こさないよう、

声を押し殺して泣いた。

泣いても泣いても、 泣ききれないくらい泣いた。

俺は最後の日まで、 翔太に何も明かさない。

舘さんにも、 そうして欲しいとお願いをした。

この一ヶ月で、

俺の一生分の愛を翔太に渡す。

こうして、

俺と翔太の、 最後の一ヶ月が幕を開けた。

この作品はいかがでしたか?

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コメント

4

ユーザー

更新ありがとうございます! コメント遅れました🥺 いわなべの関係が好きすぎて別れてほしくない! でも、しょぴ〜の幸せのために別れるっていう選択をした岩本さんは偉いと思う👏 30日間を幸せに過ごして欲しいなー(*˘︶˘*).。.:*♡

ユーザー
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