店員
瑠色
気がつけばもう冬だ。
自然と漏れ出たため息が 白い煙となって宙を舞う。
瑠色
あれから…… 学校に行かなくなってから…
すでに9日。
毎日来ていた悠真からの心配の メッセージも 先週から途絶えていた。
瑠色
彼女を避けているのに とくに理由はない。
ただ、真実から逃げだしたい。
悠真に突き放されたくないだけなのに 自分から離れている……
なんて情けない話なのだろう。
瑠色
瑠色
家でダラダラしているのも何だから コンビニでアイスを買った始末だ。
木枯らしが吹いているのにも 関わらず
呑気にアイスを買っている馬鹿は 俺以外そうそういないだろう。
瑠色
なんて寂しくつぶやいて コンビニ袋を揺らしながら 俺は足を進めた。
悠真
もっとも、 自分が探し求めていた人物が そこにいるだなんて思ってもいなかった。
瑠色
柔らかなツインテール…
ではなくいつの間に その長かった髪を切ったのだろう セミロングに見慣れた制服。
華奢な瞳。
大好きで大切な人がそこにいた。
瑠色
悠真
悠真
瑠色
悠真
瑠色
瑠色
悠真
瑠色
瑠色
瑠色
悠真
瑠色
悠真
なんなんだろう。 どこか余所余所しかった。
悠真
悠真
瑠色
悠真
悠真
悠真
悠真
瑠色
瑠色
悠真
悠真
悠真
悠真
悠真
悠真
瑠色
悠真
悠真
悠真
瑠色
悠真
瑠色
瑠色
瑠色
瑠色
瑠色
悠真
瑠色
瑠色
瑠色
瑠色
瑠色
瑠色
瑠色
瑠色
瑠色
瑠色
瑠色
悠真
悠真
瑠色
悠真
悠真
悠真
悠真
悠真
瑠色
鈍い音がした。 手が震えていた。
悠真
悠真の小さな悲鳴が聞こえた。
いつの間にか俺の手は… 悠真を突き放していた。
自分が何をしたのかよくわからなくて…
頭が真っ白で………
でも気づいた時。
椎名
そこには俺の嫌いなやつがいた。
悠真をかばい…肩を抱いていた。
瑠色
瑠色
悠真
椎名
椎名
椎名
悠真
椎名
悠真
椎名
椎名
わかってたんだ。
悠真を見るのが怖い。 悠真に触れるのが怖い。
自分がどれだけ馬鹿で アホで。過ちをおかしてきたか。
瑠色
そんなの…… 俺が1番わかってんだよ……。
瑠色
瑠色
悠真
悠真
俺は弱いから…
もう君を守れない………。
俺は意気地なしだから…
この場にいることに 耐えられない。
瑠色
瑠色
瑠色
瑠色
瑠色
静かに歩みを進める中で… 最後に聞こえたのはそう……
悠真の嗚咽だった。
私達…どこからすれ違った…?
私…何を間違えたの……?
悠真
どれだけ考えても… あふれるのは涙ばかりだった。
愛しくてしかたがなかった。
それなのに……
いつから……?
椎名
悠真
椎名
椎名
椎名
椎名
悠真
悠真
悠真
悠真
椎名
椎名
椎名
椎名
椎名
悠真
悠真
椎名
その時の彼の表情は 未だかつてない
迷いのない色をしていた。
椎名
そして彼は…愉快で… 切なくて……悲しくて…
でも奇跡的に再開した 幼馴染の話をしてくれた。
それがとてもいい話で… 素敵で…
椎名くんの何故か 真っ直ぐな強い瞳が
私の心を癒やしていた。
私は気づいていたんだ。
椎名くんが… いっくんなんだって。
でもそれはもう… どうでもいいんだ。
今の彼は昔の彼より… 何倍も…何百倍も…
素敵で…魅力的だったから。
だから私は…今の彼だけを みつめていこうって…
それから瑠色のことも…
追いかけるんだ… 諦めないんだって…
決心したんだ。
悠真
椎名
悠真
悠真
椎名
悠真
悠真
悠真
悠真
椎名
椎名
椎名
椎名
椎名
悠真
悠真
悠真
悠真
悠真
椎名
椎名
悠真
悠真
悠真
悠真
悠真
悠真
悠真
悠真
悠真
悠真
悠真
悠真
悠真
椎名
椎名
椎名
椎名
悠真
椎名
椎名
悠真
椎名
椎名
椎名
悠真
悠真
彼の瞳は太陽のようだった。
昔よりずっと綺麗で… 優しい光をもっていた。
悠真
私はまた一歩… 新しい決心にむけて進んでいく。
悠真が涙を見せた時… 悲しい悲鳴を響かせたとき…
僕は自分の負けを実感した。
確かに彼女はこれまで… たくさん傷つけられてきた。
だけど…それでも。
その気持ちを…感情を 一直線にみつめ続けている。
馬鹿なほど一途なんだなって…
他のことなんて見えてないんだなって…
僕ははっきり思い知らされた。
だから……
椎名
椎名
僕は背中を押すと決めた。
大切な君の為に……
そして……
椎名
最高のライバルの為に……
でも…もう涙は見せない。
これで終わりにするんだ。
なにもかも……この悔しさも…。
僕は涙をぬぐって 笑顔をつくる。
バレないように…自然に…。
悠真
悠真
椎名
悠真
悠真
悠真
椎名
椎名
椎名
今……なんて……
椎名
椎名
椎名
結局…僕は負けたんだ。
今の彼女には昔なんて関係ない…
そう…大切なのは今の想いなのだから
もう迷いのない彼女の背中は…
あの時のように… 誰かに守られるべき小さな背中ではなかった。
なんだろう。
どこかたくましく… それでもって美しい。
彼女は成長したんだと…
僕はその時気づいたんだ。
次回は♥800にて!!
コメ欄にて感想まってます!!
コメント
6件
めっちゃ、感動した〜💖
感動しましたー!😭
初コメです(><) 続き気になったのでハート 押させて貰いました!