正解を映した心は

ああ、怠いな。結局5時間も寝れていない。

鏡に映る私は案の定隈ができている。

だって、お母さん忙しいから。 早くしなくては。

どうして妹は障がいを持っているの？

そんなこと言っちゃダメ… 思っちゃダメ…

羨ましい…な

今日も今日とて私は独り

心那の歳、自分はもうお母さんに甘えられなかった。

死にたいの 辛いよ 苦しいな

家でも学校でも、しっかり者の自分しか必要とされない。

ああ、私って姉失格だ…w

無機質な部屋の天井を見つめてばかりの１日を過ごした。

物思いに耽りながら、幼子の頃を想った

優しい両親に溢れる愛をもらえた日々

あの頃を証明するものは何もない

きっと憶えてるのは私だけ

そう思うと、涙が溢れる

大きな掌で空を掴むように いつの日かに失った当たり前の日々を恋慕う。

もう戻れない日々であると解っていながら、やはり恋しい

お母さん、いや、 「大人」の声

心那、ううん、 「妹」の声 「子ども」の声

私の人生の主人公は妹だ。

どうして私じゃないの？ どうして妹なの？

叶うはずのないことを希う 傷に染みて苦しさが増す

長年誤魔化してきた本音