少し肌寒くなってきた10月。 ひとしきり仕事の終わった俺らは暗くなる前に早めに帰ろうと荷物をまとめていた
冬に入りかけているということもあって先程まで西陽で照らされたいた部室もほぼ真っ暗。はるてぃーは徐に「 ねえ うた 〜〜 。 今何時?」と少し離れた位置にいるうたに話しかける
ut
19時34分。
と スマホに表示されたままの数字をきちっとうたははるてぃーに伝える。
hr
はあ?まだ7時?外暗くね ー .. ?
ut
まあ 、 もうそういう季節なんでしょ。
と言いながらはるてぃーを急かすように何度か言葉を投げかける。
「ハイハイ分かってます」と言いたげな表情を浮かべながらはるてぃーは鞄を肩にかけ 中に誰も残ってないことを確認してから部室の鍵を閉めた。
hr
…ん。
少し先を歩くはるてぃーが此方に手を差し伸べる、
何だ?鍵ならはるてぃーが持ってるはずだし、俺は別に渡せるものなんて…
hr
ん゛ン゛ン゛!!
ut
なに。
弄るように手をぶんぶん振り回すはるてぃーに困惑しながらもそう問いかける
hr
手!!繋げってこと!…寒いんでしょ?
最初こそは大声で言っていたが 徐々に声は小さくなっていき、同時にはるてぃーの頬が赤く染まっていることに気付いた。
色々察した俺はこのまま繋がないわけにはいかないと思い、可哀想なはるてぃーの手に自分の手を重ねた。
hr
ウワ うた暖か!! カイロじゃん。
ut
はるてぃーが冷たいだけでしょ。
「てか はるてぃーが冷たいなら俺も一向に暖かくなんないじゃん。」と続けるとはるてぃーは黙り込んでしまった。
仕方なしにその冷たい手を俺がぎゅっと握るとすぐに俺の倍程握力のあるはるてぃーが繋ぎ返してきた。
かなり痛かった。