女
ふぅ…
男
あれ、靴脱いで屋上なんて、これから飛び降りでもするんですか?
女
そうですが、あなたなんですか?
男
よかったぁ!
女
はい?
男
だって、自殺するんですよね?ここから飛び降りるってことは
女
そうですが
男
自殺するって言うなら、その前に僕に抱かれませんか?
女
はい?
男
なかなか出会えないんですよね、これから死ぬ人に
女
……
男
しかも僕は運がいい。こんな美人と巡り会えるなんて
女
あの、飛び降りてもいいですか?
男
僕の話、聞いてたでしょう?
女
ええ。エッチがどうとか言ってましたね
男
フッ、そうです。僕の目的はその1点のみです
男
安心してください。
男
あなたの自殺を止める気なんて、僕にはこれっぽっちもありませんよ。
女
帰ってもらっていいですか?
男
僕には帰る場所はありません。あるとしたらあなたの胸だけだ
女
もう飛び降りていいですか?
男
どうして!?
女
ご自分の胸に聞いてください。
男
いいでしょう。あなたを止める資格は、僕にはない
男
ただ、一つだけ聞かせてもらってもいいですか?
女
ひとつだけですよ。
男
3日前って白のパンツ履いてました?
女
……はい?
男
なぜ見ず知らずの男が、私のパンツの色を知っている?
男
そんな顔をしてますね
女
あなた、なんなんですか
男
フッ、どこにでもいる素人童貞ですよ
女
それは聞いてません。
男
なぜ僕があなたのパンツについて知っているか
男
簡単ですよ。あなたはここ1週間、このマンションの屋上から飛び降りようとしていた
男
そうですね?
女
1週間も前から私のことをみていたんですか
男
正確にはあなたではなく、あなたのスカートの中を、ですがね
男
あなたは飛び降り自殺を実行しようとしていた
男
しかし、いつもギリギリでやめてしまいますね
女
……
男
いやぁ、一週間前にこのマンションをみあげた時は驚きましたよ
男
あっ、パンツだ!って
女
パンツだったんですか、真っ先にあなたの目に飛び込んできたのは
男
そりゃそうでしょう。
男
なかなかいないんですからね。パンチラに出会う機会って
女
あなた、これから死ぬ人間によくそんなことを言えますね
男
逆ですよ。口なしになる人だからこそ、思ったことをぶっちゃけてるんですよ。
女
で、抱かせてくれですか?
男
なんなら、僕が抱かれてもいいですよ
女
結構です。