一覧ページ

幻想の名探偵

第5話 - 心の怪盗前編

2022年01月19日

#ミステリー

#まいぜん

#一次創作

#フィクション

#医療•科学トリック

#探偵

ロア

善一

…この街の風は…

善一

……泣いていますね。

どういう挨拶だ？

善一

……冗談はよして、今日は、善一です。

冗談の割にはカッコつけていたような…？

善一

気のせいだ。

……そういうことにしとく。そういや、なんで俺はまたもや此方の姿に？

善一

……善一の挨拶の話し相手いちいち考えんの面倒くせぇからテトでええやろ、との事だ。

よぉし、一発あの黒パーカー眼鏡女ぶん殴ってくる☆

善一

好きにしろ。

善一

……では、本編どうぞ。

善一

…あのさ、なんで君、此処いるのかな？

来夢音

え？ダメ？

善一

ダメって言うか…正直、親が心配すると思うよ？

来夢音

…いないよ。

善一

いない？

来夢音

…うん☆

善一

…それは、悪い事を言った…すまない…(…家には家具が残されていた。死亡したわけではないな。おそらく行方不明…この子の親も、いつか探さないとな)

来夢音

大丈夫！
ところで、昨日の事件はどうなったの？

善一

ああ、皆、覚醒剤を服用していたから、精神科の閉鎖病棟だよ。
来夢音君の友人はまだ使っていたのは２日だから、何ヵ月か立てば会えるよ。

来夢音

本当に？

善一

うん。

エス

…すみませんが、竈門善一様の御自宅は此方でしょうか？

善一

…ああ、勿論此方です。
何のご用件でしょうか？

エス

…私、彼の有名なリヴァン家に仕えております、エス・シーラーと申します。

善一

…どの様な御依頼で？

エス

…まずは、此方をご覧頂きたいのです。

善一

…このマーク…！

エス

ええ、ハットを被った怪盗の様な絵…巷で有名なHeartです。

来夢音

…どんな怪盗？

善一

…なんでも、各地の国々を周り、宝を盗んでは去っていく妙な連中らしい。

来夢音

らしい…竈門さんは会ったことないの？

善一

ああ。ただの風の噂で聞いただけだったからね…。

来夢音

ふーん…。

エス

…話を続けても？

善一

お願いします。

エス

分かりました。
このHeartという怪盗グループはリヴァン家の秘宝とされる紅蓮の瞳を頂戴するという事なのですが、家主のグアル・リヴァン…グアル様は大の人嫌いでして、警察の要請も頼みません。

エス

ですが、リヴァン様の奥様…リリアーヌヴェルサスファイン・リヴァン…リリアーヌ様が貴方様の噂を聞きつけ、怪盗逮捕を依頼するべく私が此処に訪れたのです。

来夢音

りりあーぬぅえるさ…リリアーヌさんはグアルさんに結構信頼されてるの？

エス

はい。お二人は26歳にご結婚なされたと存じております。
そして、そのまま25年…今も良き夫婦仲でございます。

善一

…娘さんとかはいらっしゃらないのですか？

エス

…実は、お嬢様はたったの8歳でお亡くなりになっているのです…。
その代わり、お嬢様が可愛いがられていた愛犬をまるで片身…いや、代わりの様に可愛いがられています。

善一

…そうですか…。

来夢音

随分と飼い犬を溺愛してるみたいだね♪(小声)

善一

…………。

エス

…ご依頼を、引き受けて頂けますか？

善一

…ええ、勿論。

ナバ

はい、蒼空君！
此処が今日の舞台だよ。

蒼空

暗くて見えねぇよ。

ナバ

だろうねぇ…其処の暗視ゴーグルで覗いてごらん？

蒼空

…城…？

ナバ

まぁ、城と言えば城だね。ただ、屋敷の方が正しいかな。
…あれは、リヴァン家という名家の屋敷だよ。

蒼空

…リヴァン家？

ナバ

うん。
元々、14世紀の王家だったんだけど、今となっては金持ちな家系になっちなったね。
でも、結構謎に包まれているから…闇深いのかもしれないよ。

蒼空

………俺がする事は？

ナバ

いつも通り、裏に回ってね。
名探偵君の捜査を掻き回した後に地下に行くから、それ相応の覚悟はしといてね。
それまでは、警備が結構厳重だから、屋根裏に隠れていても良いかもね。

蒼空

分かった。合流時刻は？

ナバ

午前1時。…それと、誰かと会っても戦わずにすぐに逃げる事、いいね？

蒼空

…分かった。

善一

…今晩は。
初めまして、竈門善一と申します。

来夢音

天衣来夢音です。

リリアーヌ

…ご丁寧に有り難う。
宜しくお願い致します、竈門さん。

善一

ええ…。

エス

…竈門様御一行のお部屋は此方です。

善一

…流石名家。

来夢音

だね。…このまま時間を潰すの？

善一

ああ。
予告人が現れるまで…ね。

はぁい、戻れねぇテトです。

善一

…主さんはどうしたんだ？

ぶん殴ろうとしたら、キッと睨まれたので手を引いた。

善一

ああ、あの人に近づこうものなら、しばかれるからな。

…1年以上、一緒に過ごしてるが知らなかったな。

善一

…謎が多いからな。

わぁ、苦手なタイプ…。まぁ、締めますか。

善一

…アディオス。

幻想の名探偵

作品ページ

次の話を読む

この作品はいかがでしたか？

1件

ロア

プロフィール

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

幻想の名探偵

第5話 - 心の怪盗 前編

関連するタグ

第5話 - 心の怪盗前編