キキ
数年前
まだ、幼かった私は母を慕っていた
キキ
母
キキ
母
キキ
母
キキ
怒鳴られる
母
母
キキ
最初はこのぐらいだった
父
父は無口な人だった
いつも、冷たい目で私を見ていた
1年後
母
キキ
この頃から母は外を見ることさえ 禁止した
キキ
母
キキ
母
また、怒鳴られる
母
キキ
最近は殴られるようにもなった
キキ
キキ
父
父は相変わらず、ただ見ていた
さらに1年後
私はついに地下牢に入れられた
キキ
母
暗くて、冷たくて、嫌だった
キキ
もう、母は信じていなかった
父
父も……
誰も救ってはくれなかった
それからは地獄のような日々だった
母
楽しそうに私をいじめる母
食事を食べない日々が続き
本当に死を覚悟した
でも、次の日
母
いつもと違い悲しそうな顔をしていた 母は私に問いかけた
母
当たり前だろ…
そう言ってやりたかったが もう既に、声も出なかった
母
愛?
愛しているか…
そんなわけない、と首をふろうとした
でも、もし
ここで「愛している」と答えたら?
母は機嫌が良くなって
ご飯をくれるかも…?
そんな考えが頭をよぎった
すぐに私は頭を縦に降り
キキ
といった
すると母は
母
と、とても嬉しそうな顔をし、
母
と、ご飯を持ってきてくれた
私はそれに飛びつく
キキ
直ぐに平らげた
母
それから母は、毎日私に
母
と聞いてきた
そのたびに私は
キキ
と、返した
全ては生きるため
生きて生きて
いつか自由になるため
そんなある日、
母
母
チャンスだと思った
今日で、この生活も終わりにできる
そう思った
私は客人が私の牢のある地下の入口に1番近ずいたタイミングで
キキ
と、何度も叫んだ
声に気づいた客人は地下に入ってきた
客人は軍服のようなものを着ていた
客人
すぐ後ろには父と母がいた
母
客人
客人と母が言い争う
すると母が
母
と、聞いてきた
一瞬、ほんの一瞬「いいえ」と言うのをためらった
だって、私は外を知らない
一生ここで孤独に生きていた方が楽なのではないか……
そう、考えてしまった
でも、
そんな事をしたら、私の今までの努力が無になる
それに、1度助けを求めた私を母がどうするのか、なんて
予想が着いた
だから
キキ
キキ
と言った
母は顔を真っ赤にして私の牢の鍵を開け、中に入って来ようとした
しかし、
父
父はそういうと、母を押さえつけた
そして、客人は私の手を取り
客人
そう叫んだ
私は走った
客人に手を引かれて
母の横をすり抜けて
後ろで母が
母
母
と、繰り返し叫んでいた
家を出ると客人は自分のマントと、帽子を私に着せた
初めて見る外に感動していた
キキ
キキ
客人は私にたずねた
客人
客人
……私は
キキ
そう言った
客人
客人
キキ
私はしばらく客人について行った
客人は私を軍に預けた
客人
それが彼の口癖だった
キキ
それからは、楽しい5年間だったと思う
彼は私のところに毎日来て、
私と、遊んでくれた
でも、彼は外について教えてくれなかった
客人
なにか理由があるのだ。と
そう、信じてきた
そして、先月、
彼は亡くなった
彼は、「多分しばらくはこれない」 そう言い私の部屋を出ていったきり
帰ってこなかった
私は理由を聞いた
軍人
そう言われた
それでも、しつこく聞いた
すると
軍人
軍人
キキ
軍人
軍人
当時の私は5年前とほぼ同じくらいに無知だった
私は、教えて貰った
この世界が、今 魔王に滅ぼされかけていることも
私は今年、実は受験を受けること
全て、教えて貰った
軍人
キキ
軍人
キキ
軍人
軍人
軍人
キキ
軍人
軍人
驚くほど彼の声に似ていた
キキ
あると言えばあった
キキ
軍人
軍人
軍人
キキ
親、私にとっての親は
母のような人だった
だから、上手く言えないけど
キキ
キキ
軍人
軍人
そして、その軍人は別の軍人に呼ばれ、
別の軍人
軍人
別の軍人
軍人
別の軍人
軍人
軍人
キキ
行ってしまった
そして、受験を受けた
私はきっと難しいだろうと、思っていた
でも、彼が教えてくれたことばかりで
とても簡単だった
彼の話は今でも、鮮明に思い出せた
そして、合格した
入学式当日
私は校門の前で立ち止まっていた
彼は言っていた、
『俺は昔いじめにあっていた』と
自分も同じ目にあったら?
そう思うと、少し怖かった
でも
???
と、声をかけられた
???
キキ
ヒロ
ヒロ
キキ
ヒロ
明るくて、うるさい人だとと思った
でも、不安な気持ちは無くなっていた
今思えばヒロは気づいていて声をかけてくれたのかもしれない。
そう、思った
そして、今
私はたくさんの人に囲まれた 騒がしい日々を過ごしている
ヒロは、うるさいし
ミコもうるさい
でも、コタツは気づかいができるいい子で
でも、笑顔が気持ち悪い
カラスは、学力高いのを自慢してくるし、ウザイけど
優しいところもある
こんな環境で笑える私は
きっと幸せだよね?
でも、少し後悔していることがある
それは
彼の、名前を教えてもらわなかったことだ
でも、いい
それでも、私は
貴方の事が大好きだから
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