体育館で合流したイガラシ達は、イシカワとフワを送り出した後、教員室へと戻ってきていた。
キョウトウ
しかし、にわかには信じられん。

キョウトウ
なにせ実際に校長先生も亡くなっているし――。

ミヤギ
これが全て、大掛かりな芝居だった――とは、やっぱり通じませんよね。

イガラシ
警察とマスコミまで動員して、全国的な事件にしてしまったんだ。

イガラシ
もし、本当のことが世間にバレたら、それこそ首謀となったナポレオンはもちろん――。

ミヤギ
手を貸した私も、社会的には生きていけないよね――。

ミヤギ
でも、後悔はしていないんだ。

ミヤギ
これでナポレオンが――イマナリ君が助かるのであれば。

イガラシ
それに関しては、イシカワ先生とフワ先生にかかってるけどね。

イガラシ
まさか、イシカワに命を託す日がやって来るとは思わなかったよ。

ナポレオンの正体を知らされたイガラシ達は、二手に分かれることにした。
一方は何事もなかったかのように学校に留まり、もう一方は水面下でナポレオンのところへと向かう。
ヤナギ
とりあえず、これ以上のゲームは起きないし、我々が【革命軍】にどうこうされることもない。

ヤナギ
あくまでも【革命軍】はナポレオンの意識の集合体のようなもので、その実体は存在しないようなもの――。

ヤナギ
私はそう思いますが、イガラシ先生はどう思いますか?

イガラシ
ヤナギ先生、これまで一緒に仕事をしてきましたが――初めて意見が一致しましたよ。

イガラシ
強引かもしれないけど、この事件はある種の集団ヒステリーだとも考えられる。

イガラシ
そうすることで――主犯であるナポレオンの存在をうやむやにすることはできるでしょう。

イガラシ
もちろん、そのためには――関与した人間が口裏を合わせる必要が出てきますが。

ヒグラシ
そうするのがベストなのは分かっていますが、一方で人が亡くなっているのも事実。

ヒグラシ
校長先生のご遺族のことを考えると、それで済ませていい問題ではないとは思っています。

ミヤギ
――せ、責任は私が取ります!

ミヤギ
私は彼の思惑を知っておきながら、力を貸した。

ミヤギ
責任は私にあります。

オオタ
あ、あの――だとしたら。

イガラシ
やっぱり、オオタ先生もそうだったんですね?

イガラシ
少なくとも、ナポレオンが何をしようとしていたか知っていた――。

キョウトウ
な、なんだって?

キョウトウ
だってオオタ先生は私達と一緒に――。

イガラシ
えぇ、教室対抗のじゃんけんもしましたし、同じチームとしてはないちもんめもしましたよね。

イガラシ
でも、オオタ先生もあちら側の人間なんですよ。
