カランカラン、と店の鐘が鳴る。
あれからと云うもの、 太宰は依然より更に頻繁にうずまきに通うようになった。
雛森〇〇
太宰治
雛森〇〇
そう云ってシュンと眉を下げる〇〇。
〇〇の何気ない一言にも過敏に反応する太宰。
幸い表情には出ていないものの、 胸はキュンとときめきの音を鳴らしていた。
雛森〇〇
太宰治
注文を受けて今度はにこりと微笑む〇〇。
表情が鈴の音の様にコロコロ変わるのは、 見ていて和やかな気持ちになる。
太宰の瞳も、自然と優しいものになっていた。
国木田独歩
と、国木田がズカズカと大股で店に入り、 太宰の座るカウンター席前で止まる。
国木田独歩
太宰治
太宰治
国木田独歩
太宰治
国木田独歩
太宰治
国木田独歩
太宰の言葉に持っていた万年筆が真っ二つに折れる。
国木田に胸倉を掴まれて揺さぶれる太宰を、 〇〇は楽しそうに眺めていた。
雛森〇〇
国木田独歩
国木田独歩
国木田独歩
太宰治
国木田独歩
嵐が過ぎ去った様に客の居ない店内が静かになる。
割賦の半分程残った珈琲が、 嵐が去ったのを告げる様にゆらりと静かに凪いでいた。
コメント
1件
もう、ね、表現が天才、物語も最高