咲音
蒸し暑いその日。
俺は遭遇する。
ザーーーー
咲音
俺は仕方なく、 雨宿りすることにした。
人通りの少ない所にある神社だ。
こんな所に神社があったのか、
街は広いものだと感心していると…
???
咲音
彼女は突然現れる。
ほっそりした体型に、 綺麗で長い黒髪。
あいにく彼女の髪は濡れていたが… ツヤがかっていてとても美しかった。
それにしても……
いつから俺の隣に……………?
???
咲音
魅力的な彼女はよく見ると… 本当に可愛らしい。
正直俺のタイプだ。
咲音
咲音
???
咲音
???
???
咲音
なんだ……?この人。
変な人だな。
咲音
咲音
咲音
???
咲音
咲音
???
???
咲音
咲音
???
???
咲音
彼女は俺の渡したタオルを… 早速髪にあてる。。
すると………
ビジャ…
咲音
しまった…変な声が出てしまった…
タオルが一気に水を吸収するもんだから…
それにしても…全然駄目だ。
彼女の髪…どんだけ濡れてるんだ…?
咲音
咲音
???
???
咲音
咲音
???
咲音
彼女は本当に人間か……?
こんな薄暗い神社に 女の人が1人でいるだろうか…
人通りも少ない神社に…。
それに髪の濡れが尋常じゃない。
おかしいぞ、この人。
???
咲音
???
???
降らせた……?
何をだよ…
え…?
雨を…????
咲音
???
???
???
咲音
どういうことだ…?
まさかこの人…………
人間じゃないとか…
咲音
???
???
???
その時…雨がやんだ。
咲音
咲音
咲音
咲音
え………?
いつの間にか…彼女はいなかった。
さっきまで彼女が立っていた コンクリートには…
全くと言っていいほど………
水気がなかったのだ。
まるで元から存在しなかったことを 示すように。
それからというもの…
『通り雨女』の噂が 街中に広まった。
あの人は今どこにいるのか…
人間なのか……
検討もつかなかった。
そして忘れることとなる。
滅多に現れない通り雨女のことを…
部長
部長
部長
咲音
咲音
その日…やってきた新米。
ほっそりした女性。
どこか…見覚えがあって………
???
???
???
咲音
あちら側の人間は紛れ込む。
人間の中に………。
彼女が来てからというもの…
うちの会社の近くは雨が多くなった。