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朝起きると、そこにいるはずの人がいなかった。
夢だったのかと、途方もない絶望が顔を覗かせる。
それでも、彼女の痕跡は確かに部屋の中に散らばっていて、状況の整理が追いつかない
夢だったら残酷すぎる、そんな悲観ばかり脳内に満たしたそのとき。
扉の開く音が聞こえて顔を向けると、呑気にバスタオルで頭を拭きながら現れた彼女。
唇にやわく食まれただけの煙草はまだ焦がされる前。
少し腫れた目尻を下げてはにかんだ。
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もう付き合って数ヶ月程経つはずなのに、口調も会う頻度も付き合う前から何も変わらないから、本当に付き合ってるのか分からなくなる。
彼女にとって俺は、彼氏なんてものではないのかもしれない。
そんなことが脳を巡っていると、また目の前から消えた彼女。
あたたかな風に吹かれて舞うカーテンが居場所を教えてくれた。
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清楚系の彼女は、見た目からは想像できないくらいお酒に強いし、煙草もよく吸う。
知った時は勿論驚いたが、そんなところも愛おしく、今ではそこに惚れたのではないかとも思っている。
俺も見たよ。○○から好きだって言われる夢。
でもさ、
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タオルを被った頭ごとこっちを向かせて、夜通し触れたその感触を重ねる。
しっとりと合わせて離れれば、名残惜しく余韻が爆ぜた。
そう言った彼女の目が俺を見る。
柔らかく微笑まれ、心臓が脈打つ感覚が伝わる
急に飛び出してきた言葉の羅列に、言葉が出なくなる
好きだよ、さえも滅多に言ってくれない彼女だから、そんないきなりは心臓に悪すぎる。
なんならさっき、彼氏って思ってくれているか心配やったんやから。
まぁ、そういう所も含めて好きなんやけど。