レイ
がらくたの中から小さなオルゴールを見つけたレイ。
ネジを回しきり、手を離すと優しく、キレイな音が鳴り出した。
レイ
基地内は薄暗く、レイは鼻歌を唄いながら、一人ワルツを踊ってみた。
レイ
目を瞑りながら踊っていたので、何かにぶつかったらしい。
レイ
ゼラ
レイ
ゼラ
レイ
レイ
ゼラ
レイ
ゼラ
レイ
ゼラ
レイ
レイはがらくたの山に君臨するソファーにおいたオルゴールを見ていると
ゼラが手を伸ばした。
レイ
ゼラ
ゼラ
レイ
ゼラ
レイ
ゼラ
ムッとした顔をするゼラ。それに対して、レイは軽く笑う。
レイ
ゼラ
ゼラ
月に照らされる廃墟の工場の中、キレイなオルゴールが鳴り響く。
そのオルゴールの音に合わせて
二人の偽りの父娘がワルツを踊っていた。
父が娘の手を取り、娘は父に身を任せる。
今は全てを忘れて、踊ろう。
レイ
ゼラ
その唄を鼻で刻みながら、時に躓きながらも踊る二人は
まるで本物の親子のような
優しい雰囲気に包まれていたのだった。
そう、今だけは。
完
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