TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

タイトル、作家名、タグで検索

テラーノベル(Teller Novel)
俺にしとけよ。

俺にしとけよ。

「俺にしとけよ。」のメインビジュアル

20

俺にしとけよ。 20-1

♥

200

2020年05月04日

シェアするシェアする
報告する

ダラダラ。

今年の夏休みはこんな感じですごした。

あれだけ辛かったのに手越くんの事を考える時間も減った。自分でも驚いた。

気持ちが変わったのは、気持ちを伝えてきっパリと振られたからこそのこと。

苦しくて辛くて今でも思い出すと胸が痛くはなるけども……。

でも、手越くんを好きになってよかった。

そう思うことができるんだ。

明日からは新学期か。

心に空いた穴は今も埋まらずにいる。

お母さん

○○ー!!

廊下からお母さんが私を呼ぶ声。

お母さん

牛乳切れたから買ってきてー!!

断るとグチグチうるさいだろうから、 素直に従う。 お母さんからお金を受け取って外に出ると、 あたりはすっかり真っ暗だった。

げんなりしながらコンビニに向かっているとガラの悪い男子高校生4人が座り込んで、 たむろしているのが見えた。かなり騒がしい。

うわやだなぁ……。

前を通りたくない。

目を合わせないように足早に通り過ぎようとすると……。 そこにいる男子たちの視線がつき刺さった。

男子

すっげぇ、可愛い子発見!!

男子

俺らと一緒に遊ぼうぜ!!

男子

おーい!聞いてますか?

うわ、やだやだ!無視しよ!

男子

待てよ。

店内に入ろうとした私の腕を男子が掴んで引っ張った。

○○

なっ、なんですか?

男子

俺らと一緒に遊ぼうぜ?

○○

急いでるんで結構です。

そう言って、腕を振り払おうとしたけど、 強い力で掴まれていたから無理だった。

○○

あ、あの本当に無理なんで。

男子

まあ、そう言わずにさぁ、
今からカラオケ行こうぜ!!

○○

いや、だから……

無理って言ってんじゃん。

男子

なんなら、
君のお友達も誘ってさぁ。

下心丸出しで、ニヤつく男たち。 私の中のセンサーが危険だと告げている。

とにかく逃げなきゃ。

○○

わ、私もう帰るんで!!

男子

おっと。逃がすかよ。

なんでこんなことするの?

店員

ありがとうございましたー!!

ちょうどその時だった。

コンビニのドアが開いて、 中から人が出てきた。 暗いのと男たちが邪魔で、 その人の顔は見えない。

男子

ほら、駅前のカラオケ行こうぜ

○○

や、やだ、離して!

いくら言っても聞いてくれなくて、 強引に連れていかれそうになる。

怖いよ…

誰か助けて……。

??

お前ら何やってんだよ?

必死に腕を振り払おうとする私の耳に低く、 怒りを覚えた声が聞こえた。

声のした方を見ると、そこには貴久が居て。

私の腕を掴む男を鋭く睨みつけている。

いままで見た事のないような鋭い目付きと、 ダークなオーラ。明らかに怒っている。

増田

離せ。

男子

は?なんだよ。お前。

増田

汚い手で○○のこと触るんじゃ
ねぇよ。

………。貴久。

増田

さっさと離せよ。嫌がってるだろ?見てわかんねぇのかよ。

男子

なんだよ。めんどくせぇな。

威圧的な貴久のオーラに怯んだのか、 男たちはあっさりと引き下がった。

増田

大丈夫?

○○

う、うん。

貴久は私の目の前まで来て、 心配そうに顔を覗きこんだ。

優しい優しいいつもの貴久。

○○

ありがとう。貴久。

増田

つーかこんな遅い時間に1人で歩くなよ。

○○

まだ8時だよ?

そんなに遅くないと思うんだけど。

増田

………

黙ったまま、貴久は私を見つめる。

なんだか久しぶりすぎて、緊張する。

増田

帰るぞ。送ってく。

○○

待って!牛乳だけ買ってくるから!

増田

はぁぁ?早くしろよ。

○○

うん!!

牛乳を買ったあと、 久しぶりに貴久と並んで歩いた。 聞きたいことは沢山。

でも何故かドキドキして何も話せなかった。

つづく…

この作品はいかがでしたか?

200

コメント

4

ユーザー

うわぁかっこいい😍 続き楽しみです!

ユーザー

うわぁ最高です!!21時が楽しみ!!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store