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カクテルの意味かっこよそして美味そ
mob兵士α
mob兵士β
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mob兵士β
mob兵士α
mob兵士β
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mob兵士α
mob兵士β
パシュ パシュ
サイレンサーで音を小さくした銃声が、αとβがこの世で聞いた最後の音だった。
頭を撃たれ倒れ込む男達を、鬱は蔑むような目で見下した。
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鬱はそうこぼすと、自らが作り上げた屍を蹴る。
何事もなかったように、スーツの胸ポケットからタバコを取り出し、明後日の方向を見つめて煙を吐いた。
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カランコロン
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マスター
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マスター
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マスター
コトッ
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マスター
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マスター
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グビッ
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...
カクテルの意味 【ギムレット】 「遠い人を想う」「長いお別れ」 【イエローパロット】 「騙されないわ」 【ブルームーン】 「完全なる恋」「叶わぬ想い」
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祭りはクライマックスを迎える花火が上がっている。
結局、新しい参謀長の戦いも、総統がやりたかったお祭り騒ぎの一環に過ぎなかった。
参謀長の気持ちを慮ると、不服なところもあるだろう。
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鬱はチーノの意を汲み、あの二人を始末したであろう。
兵役期間中、一緒に戦い、一緒のメシを食ってきた仲間が《観光客》であったことを、チーノは信じたくなかった。
だが、兵役満了で彼らを野放しにするのも、チーノとしても許せなかった。
彼らを野放しにすれば、いずれ火種はチーノの故郷を焼く。
それだけは、何ものにもさせる気にはなれなかった。
自分が育ったスラム街は、決していいところではなかった。 飢えと暴力が横行し、死と隣合わせの、人の心も汚くなったあの場所。
数年前の自分なら、帰ろうなどとは思わなかった。
あんなクソみたいな汚れきった場所にも、先生がいた。頼れる仲間もいた。
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チーノの心の支えであった二人が、今どこにいるのかチーノは知らない。
暴力と盗みしか知らなかった子供たちに、学ぶことの楽しさと大切さを教えてくれた、ゆかり先生。
圧倒的弱者であった子供たちをまとめ上げ、搾取者からみんなを守ってきたショッピ。
二人はチーノ憧れだった。
だから、ゆかりが、ショッピがいなくなったスラムから、チーノも逃げた。
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ゆかりが授けてくれたように。ショッピが助けてくれたように。
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ふとチーノが顔を上げると、遠くに見覚えがあるような顔があった。
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忘れるはずもない。 子供たちのボスだったショッピは、皆の憧れだった。 泣き虫だったチーノをかばってくれたショッピを、忘れるはずもなかった。
ショッピもまた、兵役につくために来ていたのか。
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懐かしさと愛おしさに、思わず駆け寄ろうとしたその時、チーノはショッピと肩を組み楽しそうに喋っている男に気付き、足を止めた。
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仲良く、楽しそうに談笑するかつての友と幹部の姿に、チーノはどこか吹っ切れた笑みを浮かべ、静かにその場を後にした。
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幹部と対等に歩くショッピを見て、チーノは改めて己の弱さを痛感した。
ショッピ同じように歩くには、自分は全然役不足だ。
彼と対等には歩けない。
ふと、鬱先生にスカウトされた時のことを思い出し、やはり受けとくべきだったかと後悔した。
だが、すぐにチーノ思い直した。
ショッピだからこそ、あの高みに行けた。 だが、自分はどうなのか。
自分には到底届かぬ場所だ。
だが、諦めるつもりはない。 力不足なら、力をつければいい。戦い方を研究すればいい。 この組織でなくとも、のし上がる方法はきっとある。
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兵役満了まであとひと月。
まずは、世界を知ろう。
夜空を彩る花火を見上げながら、チーノは改めて未来の自分に対して決意を固めた。
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最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
物語はこれにて閉幕です。
長らくの御清覧、ありがとうございました。