由奈
お兄ちゃーーーん!!
由奈
あいすもってきた!
霸他
おはよう
霸他
お、アイスか
霸他
さ、早くおいで?
由奈
うん!
由奈
ひーっ!
由奈
おいひ〜♥
霸他
ん、美味しい…
由奈
アイスおいしいよね!
霸他
うん、
霸他
そういや、君名前は?
由奈
ゆなだよ!!
霸他
ゆなちゃんか
霸他
可愛い名前だね
由奈
でしょ!
由奈
おじいちゃんが付けてくれたの!
霸他
そうなんだ
霸他
じゃあおじいちゃんに感謝だね
由奈
うん!おじいちゃん大好きなの!
霸他
あははwww
それからというもの、
毎日のように遊んで
夏休みが終わったら冬休みに
冬休みが終わったら春休みにと
おばあちゃん家に泊まる時は絶対に霸他くんに会っていた
そして、私は大きくなった
初めは身長差もあったのに
今では同じ身長くらいで
それなのに
霸他くんは変わらなかった
いつもの狐のお面で
いつもの服で
いつもの声で
遊んでくれた
由奈
夜になっちゃった
霸他
そうだね、また明日おいで
由奈
ねぇ、
由奈
いつになったら霸他くんに触れられるの?
霸他
それは、、
由奈
私、今年で高校卒業するの
由奈
高校卒業したら専門学校に行くから
由奈
霸他くんに会えなくなっちゃうの…グスッ
由奈
私、やだよ…泣
霸他
……
霸他
今、僕が由奈に触れる事が出来るなら、
霸他
今すぐ抱き締めてあげたいよ
由奈
だったら…!
霸他
けど、それは無理なんだ
霸他
僕が消えてしまう
霸他
僕も君に会えなくなるのは嫌だ
霸他
嫌だからこそ、ずっとこのままでいたいんだ
由奈
……
由奈
帰るね、また明日
霸他
まって、
霸他
明日、近くでお祭りがあるんだ
由奈
(おじいちゃんが言ってた…)
『明日、村の近くにある祭りがあるんじゃ』
『神使のお兄ちゃんと行ってくれればどうかの?』
『最後に花火大会があるから』
『見てくればいい。』
霸他
一緒に行きたい
由奈
…うん、行く
由奈
夕方、浴衣でここに集合ね
霸他
うん、分かった
霸他
(これが、俺の最期に出来る愛し方だ)
続く…