優花
何だったんだろう、あの電話…
優花
よりによって何で私がイタズラ電話の標的になるのさ…笑
そう思いながら長い坂道を 息を荒らげながら 自転車のペダルを漕いだ。
すると、奇妙な車を見つけ、ひたすらに漕いでいたペダルを止めた。
優花
なんだあの車…
優花
後ろも前も窓全部にあんな濃いスモーク貼ってて、警察に止められないのかな
優花
まさか、人さらいだったりして…笑
優花
不審な車を見つけ、一目散に警察に通報し、誘拐犯を撃退して、拐(さら)われた1人の少女を救った女子高生!!
優花
なーんてニュースに取り上げられたりして〜笑
優花
変な妄想辞めて早く帰ろ
そして再び 自転車を漕ぎ始めた。
優花
ただいま〜!!!
シーン…
優花
あれ?
優花
お母さんー?
優花
なーんだ、お母さんまだ帰ってないのか
優花
あ、ケンジから電話だ、
ケンジは、幼少期からの幼なじみで 最近はお互い学校や部活、バイトが忙しく、中々連絡取れずにいた。
優花
もしもしー?ケンジ久しぶりじゃん!
優花
どうしたのー?
ケンジ
…な …だ ……な!!
優花
ん?え?なに?
優花
電波悪い!
ケンジ
……な…
ケンジ
…ったい……
ケンジ
……めだ…
優花
え?
優花
ごめん本当に聞こえない!
ブチッ… ツー ツー ツー
優花
え、切れた
優花
なんだったんだろ?
優花
んもー、それにしてもお母さん遅い!!
優花
先にお風呂入ってこよっと!
陽気に鼻歌を歌いながら シャンプーをしている。
優花
〜〜♪
浴室の中がたちまち、湯気の霧でいっぱいになる。
優花
〜〜♪
頭を流そうと 蛇口に手をやる。
すると曇った鏡に目がいく。
優花
ん?なにこれ、
お題: Mother&father
優花
んぁ?なんじゃこりゃ
優花
お母さん、どんな落書きだよ、もー笑
きっと母が前日、曇った鏡に落書きしたのだろうと、気に止めなかった。