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名もなき紅嵐、夜を裂いて

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名もなき紅嵐、夜を裂いて

17 - 第7話 【 1度目の世界の破壊 】

♥

457

2025年05月31日

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「私が壊したのは、ビルや街じゃない "嘘と恐怖でできた現実"だ」 ーー血の嵐

西暦2050年。世界の秩序は、すでに限界だった 大企業による統治、無力な国家、 監視社会、規則だらけの教育、 自由は過去の概念になっていた そんな中、突如 ーー 東京上空に、【血の嵐】の姿が写る 各地の巨大モニター、ネットワーク全域がジャックされる

血の嵐

私は何もしない

血の嵐

ただ、

血の嵐

今の "現実" を終わらせる

同時刻、世界各国で ーー ・中央政府のサーバが同時停止 ・大企業の物流システムが崩壊 ・国際通貨が暴落 ・管理型AIネットワークに「干渉」 それは攻撃ではなかった "ルール"そのものの崩壊だった 彼女は、自らの拳で、何も壊していない ただ、現実を "無効化"しただけ

血の嵐

形だけの秩序なんて

血の嵐

笑えるでしょ?

破壊が進む中、弟子は影から動向を見つめていた

血の嵐の弟子

これが、

血の嵐の弟子

師匠の "本気"....

静かに、恐怖と敬意と哀しみが混ざる感情 彼女は知っていた 師匠は優しい でも、同時に冷たい時ほど "徹底している" 世界が本当に腐っているなら 師匠は、何のためらいもなくそれを壊す

地下街の子どもたち 小さなデバイスから映像を見つめていた

子供1

....この人が、血の嵐?

子供2

....すごい

子供2

ほんとうに、

子供2

空気が変わった

子供3

ねえ、あの人って....

子供3

私たちの味方?

先生のいない教室 ルールのない社会 でも、そこには "新しい希望" が漂いはじめていた

一方、大人たちは叫ぶ

大人1

危険だ!

大人1

奴は破壊者だ!

大人2

すぐに処理を!

しかし ーー

子供1

....それって

子供1

アナタたちにとって

子供1

都合が悪いだけでしょ?

子供たちの一言に、彼らは何も言い返せなかった

最終的に、経済も国家も崩壊しなかった なぜなら "人々が選んだ" からだ 「もう、今のままでいい」と 思っていた者たちだけが、残された

彼女が壊したのは "信じ込まされていた現実" 人々は初めて、 自分の意思で「次」を選び始めた

教科書(2100年版より) 『2050年、血の嵐による "第一の破壊"は 世界にとって暴力ではなく、 "目覚め"となった この出来事を境に、 人類は「選択すること」を覚えた 少女一人が、世界を再起動させたのである』

主)ただいまーーー! 修学旅行から帰ってきました! もう足が死んでますね!

次回もお楽しみに!

名もなき紅嵐、夜を裂いて

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コメント

4

ユーザー

いつも楽しみに見てます 体調に気をつけて頑張ってください 応援してます 続きを楽しみに待っています

ユーザー

おお!!修学旅行どうだった? 楽しかった? ちな私はまだ報告すらもされてない…… これからも頑張って!!

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