駿佑
〇〇
私とは裏腹に随分と機嫌がいい駿佑は
楽しそうに会社に行った。
さてと…
〇〇
〇〇
いつもは鍵が掛かっているはずのドアが
今日は空いていた。
〇〇
外に出るべき?
それとも、見なかったことにするべき?
全くもう…。
駿佑のせいで、
前に進むことを忘れちゃったよ。
〇〇
「今しかチャンスはない。」
そう思い、
必要なものだけ持って
前に進んだ。
外の世界は実に5年ぶり。
変わってるものもあれば
見覚えがあるものがある。
〇〇
〇〇
〇〇
〇〇
久しぶりだからテンション高め。
でも、楽しいのはここまで。
外がだんだん暗くなってきた。
〇〇
でも、またあそこに戻ったら
きっと外には出れない。
こんなに楽しいのに、
こんなに面白いのに
もう体験出来ないなんて
〇〇
「今日は野宿にしよう。」
そう決めて、後もう少し出歩いた。
夜だからか寒くなってきた。
〇〇
まだ夏だから良かったけど
冬だったら「終わったな」と思う。
そう考えると寒気もする。
野宿…頑張るか。
そう思いながら前を見た。
私の知ってる景色はこんなに明るくない。
〇〇
…………
駿佑は今、探しているのかな?
きっともう、家に帰っているから
異変には気づいているはず
…ここまで来たのに。
ここまで来られたら嫌だな。
〇〇
方向感覚はある方だから大丈夫なはず
はやく離れないと。
そう足の速さを速くしたら
?
〇〇
聞いたことはない。
でも。
どこか懐かしさを感じる
そんな声が、聴こえた気がした。
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