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コメント
1件
みぅだよ🤍🥀 ……うん、読んだよ。この話、胸がぎゅってなった。 こさめが「行かなきゃ」って自分に言い聞かせながら、なつくんの隣を離れるところ、すごく切なかった。合鍵もブレスレットも置いてくの、最後の覚悟の現れだよね。それなのに「生きたい」って思えたのは、なつくんがくれた希望なんだ…って思うと、余計に苦しい。 トラックのシーン、衝撃的だった。信号青だったのに…って、運命の残酷さがひしひしと伝わってくる。「君色の雨に濡れて死にたい」って最期の願い、美しすぎて泣きそうになったよ。なつくんの声が聞こえた瞬間、本当に救われた気持ちになった。 次の展開が気になる…無事でいてほしい。
ワンク⚠️:微かな事後表現、微グロ表現を含みます。耐性のない方は🔙お願い致します
__𝒔𝒊𝒅𝒆 雨乃こさめ
朝
鳴り響く着信音で、目が覚めた
覚めて…しまった
寝ぼける頭でスマホの画面を覗くと
そこに見えるのは、大量のメッセージ
そして…何十件もの着信履歴
帰ってきて
今、どこにいるの?
早く
お願いだから
お父さんが
雨乃 こさめ
雨乃 こさめ
よっぽど、お義父さんが怖いんだね
……
見たくないものから目を逸らすようにスマホの電源を切り
身体の向きを変えると
そこには
雨乃 こさめ
大好きな人の姿があった
暇 懐
規則正しく寝息を立てて
猫のように眠っている
その頬を指でひと撫ですると、彼は心地よさそうに笑った
雨乃 こさめ
優しく、美しく
どうしようもないほどに愛しい君を
心配させたくはない
起こさないように、ゆっくりベットから立ち上がる
6月だというのにまだ少しだけ肌寒い
そこに違和感を感じて
不意に鏡の前に立つと…自分の姿に気づいた
雨乃 こさめ
気づいた瞬間声が漏れた
咄嗟に涙が溢れてきて
起こさないように、口を塞いだ
床に座り込むと、静かに涙を流す
雨乃 こさめ
雨乃 こさめ
〝繋がったんだねっ…〟
思い出したのは幸せな夜の記憶と
甘くて優しい、君の声
ソファーに押し倒されて
見上げた時に見えた熱を持った瞳
こさめを思いやって…離れて行こうとする君を
遠くに行ってほしくなくて
思わず、引き止めてしまった
君のことだけを考えていたくて
そんなこさめの我儘を受け入れて
ずっと…ずっと、愛してくれた
少しだけ痛む身体と、胸元にできた痕がそれを物語っている
雨乃 こさめ
やだなぁ、
行きたくない…ずっと、一緒にいたいよ
この痕を見たら、お義父さんは…どんな反応するんだろう?
……殴られる、だろうな
ははっ…もしかしたら、もう生きてられないかも
けど、
助けて
こさめ
行かなきゃ
ずっと育ててきてくれたお母さんを見捨ることなんて、出来ない
だから…
身なりを整えて、なんとか立ち上がった
何度も来たここに来るのも、今日で最後
合鍵も、お揃いで買ったブレスレットも部屋に置いた
馬鹿だ…
これなら、なつくんがこの先もずっと
こさめのこと覚えててくれるかもなんて
愛してくれたのに、ごめんね
こんな悪い子で、ごめんね
もう…こんな子に捕まっちゃ駄目だよ?
雨乃 こさめ
これが最期のおまじない
こめかみにキスを落として
そっと家のドアノブを握った
雨乃 こさめ
雨乃 こさめ
今日きっとこさめは
お義父さんの〝もの〟になる
何件も、何件も
鳴り響く着信音が鬱陶しかった
わかってるよ、お母さん
今から、助けに行くからね
震える指を動かすと
遂にそのメッセージを送った
帰るから、待ってて
雨乃 こさめ
雨乃 こさめ
雲行きが怪しい空
もうすぐ、雨が降るのだろうか?
心も…余計に沈んでいく
これから先に起こることを想像するだけで
気持ち悪くて仕方ない
同時に、愛したいものではないものを愛さなければいけない事実が
ただただ悲しかった
なのに…もう消えたいとは思わなかった
きっと、こさめの人生は生き地獄になってしまうのだろう
けれど
君が与えてくれた希望は
生きたいと思えたその心だけは
ずっと守っていよう
忘れないでいよう
そう思えた
そう…思ってたのに
モブ
雨乃 こさめ
何処からか聞こえてきた叫び声
横断歩道を渡ろうとしていたときだった
信号は青だった
けど、
気づいたら感じた
身体への衝撃
持っていた傘は遠くへ吹き飛び
近くには、変形したトラックが停まっていた
モブ
モブ
沢山の人が慌てる声が聞こえる
周りに人が集まってきたのがわかる
みんなみんな、こっちを見ている
あれ…こさめ、
轢かれたの?
目を無理やり開けた
モブ
モブ
沢山の人が声をかけてくれた
大丈夫って言いたいのに、言えなかった
身体が…全身が、寒くて仕方なかった
雨乃 こさめ
何処か頭の片隅でそう思った
生きたいって、思えたのに?
なつくんが生きていたいって思わせてくれたのに?
こさめはお母さんを助けることすらできないで
なつくんにまた会うこともできないまま
消えちゃうの?
そんなの…嫌だ
雨が降り出した
気づいたら、強くなって…身体が濡れていく
寒いなぁ
雨乃 こさめ
ねぇ、
我儘なこさめの
本当に本当の
最期のお願い
もし、このまま消えちゃうなら
消えちゃうならせめて…最期に
〝君色の雨に濡れて死にたい〟
赤色
強くて綺麗な、君の色
赤色に濡れて…消えたい
暇 懐
そう願ったとき
君の声が聞こえた気がした
暇 懐
暇 懐
何度も何度も名前を呼んでくれる
力を振り絞って、手を空へと伸ばした
血と雨が混ざって
こさめに降り注いだ
あ…良かった
雨乃 こさめ
酷く安心すると
こさめの意識は、そこで途切れた