テラーノベル
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貴方の前世を知る者は、 この世界のどこにも居ない。 ……いや、 もしかしたら貴方自身すら、 忘却の彼方に置いてきて しまったのかもしれないね。 だが、もしも。もしも仮に、 その肉体が覚えている「前世の異能」 「失われた才能」「かつての力」を、 今この瞬間に引き出せるとしたら__ 貴方は一体、何を選ぶ? その強大な力を現世に引き出すには、 ある儀式が必要だ。 魂の最奥に刻まれた、 固有の『合言葉』 それは人それぞれ異なり、 道を行き交う普通の 民が知る由もない。 なんせそれは、歴史の影、 世界の狭間に潜む 「誰も知らない裏組織」だけが 共有している秘匿情報なのだから。 その組織の構成員は皆、 自分自身の合言葉を知っている。 しかし、他人の合言葉は 決して知らない。知る術がない。 魂の鍵は、ただ一人の主の ためだけに鋳造されたものだからだ。 そんな彼らが、孤独に、 しかし確実に集う理由。 彼らが掲げる真の目的__ それは、 この世界から『歪み』を 消し去ること。 あぁ、そんな顔をしないでくれ。 「正義のために悪を 滅ぼす組織なのか」 だって? ふふ、滑稽な質問だ。 そんな安っぽい絵空事を 信じているのかい? いいかい、この世に『正義』 なんて存在しない。 同じように、『悪』 だって存在しないんだよ。 人間が「あいつは悪だ」 「これは罪だ」と騒ぎ立てる 対象の正体、 それが何だか分かるか? __それはね、 ただの「感情の歪み」だ。 欲、羨望、恐怖、執着。 そういった感情の波がほんの 少し歪んで形を成したとき、 人間はそれを自分に都合の悪い 『悪』だと錯覚し、断罪し始める。 そして、悪が存在しなければ、 それを討つための『正義』もまた、 生まれることはない。 歪みがあるからこそ、悪が生まれる。 悪があるからこそ、 正義という独善が芽吹く。 すべては表裏一体、 マッチポンプの悲劇さ。 なら、話は早いと思わないか? 植物を枯らしたければ、 葉を毟るのではなく、 根っこを断てばいい。 この世界における根っこ__ それこそが『感情の歪み』だ。 根を完全に消し去ってしまえば、 悪は発生すらしない。 悪が消えれば、 正義を振りかざす必要もなくなる。 そこにあるのは、 争いも、憎しみも、涙もない、 完全なる凪。 それこそが、 人類が求めて止まなかった 『平和な世界』の究極の 姿だと思わないかい? だってそうだろう? 人間はただ、 自らが制御しきれなかった心の歪みを 「悪」と呼んで忌み嫌っているだけ。 そんな簡単な、 あまりにも単純な世界の構造にすら、 誰も気づいていない。 ……ふふッ、まぁいいさ。 言葉でどれだけ尽くしたところで、 歪みの中で生きる貴方には 理解できないかもしれないね。 なら、大人しく特等席で 見て狂うといい。 かつての力を持たぬまま、 ただの観客として。 彼らがその大いなる目的を達成し、 この世界から全ての光と影__ 『歪み』を消し去る その瞬間まで、ね。
踊り狂いたまえ
主
紫月 無紫
主
紫月 無紫
主
紫月 無紫
主
紫月 無紫
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コメント
3件
え〜っと、第2話読んできたよ〜!📖✨ 「歪み」を消すって目的、すごく哲学的でカッコよすぎん?? 「正義も悪も表裏一体」って語り手のセリフがめっちゃ刺さった…😭💕 合言葉で前世の力が目覚めるっていう設定もロマンあって好き! 次どうなるのか気になって仕方ないよ〜!✊🔥 続きが待ち遠しい〜!!