まだ少し肌寒さを感じる朝
長袖の学ランを袖に通して、
自分達のクラスへと急ぎ足手間入った。
楡井
あっ、蘇枋さん!
おはようございます!!

蘇枋
おはよう。にれ君

楡井
今日は何時もより
遅いんですね!

つい、瞑想する時間が
伸びてしまい、気づけば
何時もより少し遅い登校となっていた。
それでも遅刻と言う訳ではないのだが。
蘇枋
ちょっと色々あってね。

蘇枋
桜君はまだ来てないの?

楡井
はい、……

楡井
何時もなら、そこに座って
居眠りしてるとかなんですけどね…

楡井
俺もちょっと心配で……

我らが級長桜遥君。
この時間には
何時も窓側の席に座り、
机にうつ伏せながら風に揺られ
一眠りしている頃なのに
その姿は一切見えない。
蘇枋
でももし風邪なら、
連絡位はくれると思うよ

楡井
そうっすよね…

前まで1人で全て
何とかしようとしていた彼は、
俺達が毎度の事の様に
口酸っぱく
頼れと言い続けた結果
恥ずかしそうに頬を染めながらも
何かと最近は頼ってくれる様になっていた
そんな彼が、
連絡も無しに
無断欠席するなど
有り得ないと、
俺達は首を捻った
蘇枋
まだそんなに時間も遅くは
無いし、とりあえず待ってみようよ

蘇枋
珍しく寝坊したとかかもよ?

楡井
そ、そうっすね!!!

心配そうな顔をした
にれ君を落ち着けるため、
彼ならきっと大丈夫。
という意味を込めて言葉を放った。
桐生
もう授業終わりだよね~

桐生
桜ちゃんどうかしたのかなぁ…

楡井
それも連絡も無しに……

流石に可笑しいと気づき始めた
クラスメイト達
俺も笑顔は崩さず
桜君について話しているが、
内心は結構焦っていた。
楡井
ま、まさかっ、ゆ、誘拐っ!??

蘇枋
誘拐される様な
性格じゃないと思うよ彼は…

楡井
そ、そうっすよね…
桜さんは強いですもんね…

誘拐は無い……と考えたい。
彼ならきっと誘拐など
されようもんなら、
顔面に一撃でも入れて
倒してしまうだろう。
だとすると、やはり
寝坊だろうか……
それでも今はお昼過ぎ
流石に起きている時間だろう。
蘇枋
この後も連絡が無さそうなら、
俺が桜君を見てくるよ。

楡井
そうっすね……
お願いします!!

きっと何かしら連絡をしてくれる。
そう信じて、
俺は嫌な予感を
見て見ぬふりをした。
楡井
それじゃあ蘇枋さん!
桜さんの事お願いしますね!

蘇枋
うん。

結局、桜君は
学校が終わるまで
来ることは無かった。
連絡も何も来ていなくて、
話していた通り、
俺が様子を見に行く
ことになった。
クラスメイト達も
桜君が心配なのか
どこかソワソワしている。
熟彼は愛されているなぁと思う。
蘇枋
焼けちゃうなぁ…

楡井
何か言いました!?

蘇枋
ううん。なんでもないよ。
