龍一
片付け、終わった?
水姫
あ、はい
龍一
悪いな。ほとんどやらせて
水姫
...いえ、こちらこそ
龍一
風呂...使いたかったら使って
龍一
タオルと着替え、一応適当に出してるしから
龍一
なんなら洗濯機使ってもいいし、ドライヤーも遠慮なくどーぞ
水姫
ありがとうございます。でも煩くないですか?
龍一
まだしばらく起きてるし、洗濯機はナイトモードあるから
水姫
そうですか。じゃあお風呂借りますね笑
プルルル...プルルル...
明鈴香
もしもぉーし
明鈴香
寝てたんだけど...
龍一
なんでケータイ隠した?
明鈴香
んー??何?
龍一
明鈴香、妹のケータイわざとソファに隠しただろ
明鈴香
チャンス作ってあげるって言ったでしょ?
龍一
こういうチャンスはいらない
明鈴香
何言ってんの
明鈴香
他にどんなチャンスがあんのよ
龍一
普通に話せれば別に...
明鈴香
手っ取り早い方がいいじゃない。めんどくさい
龍一
お前な
プツッ。ツーツーツー...
龍一
......あいつ切った
ガチャ。
水姫
あ、お風呂いただきました〜
水姫
お言葉に甘えて洗濯機とか色々お借りしました笑
龍一
あぁ、うん
龍一
明鈴香に連絡しといたから
水姫
あ、そう言えば。何か言ってました?
龍一
いや、別になにも
水姫
そうですか
龍一
あの...さ
水姫
はい?
龍一
......
水姫
?
龍一
なんでもない
龍一
もう寝るよな?
水姫
そうですね
水姫
えっと...私はどこで寝れば
龍一
そっち
龍一
奥に寝室あるから、使って
水姫
神崎さんは?
龍一
ソファで寝るから
水姫
いやそれはなんか悪いですよ
水姫
それにお布団で熟睡したら始発逃しちゃうかもだし、私がソファで寝ますよ
龍一
......始発で帰んの?
水姫
はい
水姫
......あぁ!大丈夫ですよ笑
龍一
?......何が
水姫
いえ、私の考えすぎだとも思うんですけど......一応明言しといた方が安心かなと
龍一
だから何が
水姫
何もしません
龍一
は?
水姫
ただでさえ私の不注意でご迷惑かけてるのに、ご好意で泊めて頂いてるわけですし
水姫
この上神崎さんに嫌な思いさせたくないので
龍一
言ってる意味がよくわからない
水姫
つまり、私は神崎さん襲ったりしませんので
水姫
安心して寝てください笑
龍一
......!?お前
水姫
そもそも私、夜這いのシュミとかないですから笑
龍一
......ど
龍一
どこまで聞いた?
水姫
あー......えっと
水姫
おねーさんと仲良くなったきっかけとか
龍一
それだけじゃないよな?
水姫
まぁ...
水姫
あとは聞くに絶えなかったので忘れました
龍一
あ.....
龍一
あのクソ兄貴本っ当に余計な話しやがって...!
水姫
あの......
水姫
私また考えすぎて余計なこと言っちゃいましたかね......?
水姫
よくやるんですよね......もう治らなくて笑
龍一
いや、別にそういう話じゃなくて
龍一
とりあえずあの九官鳥は今度会ったら焼き鳥にして捨ててやる
水姫
あ、食うんじゃないんだ
水姫
でも捨てられちゃうと私仕事キツいなー。一応直属の上司なんで
水姫
せいぜい丸焦げくらいで笑
龍一
......はぁ
龍一
あいつはホントにどこまで俺の邪魔すれば気が済むんだ......
水姫
うーん…心中お察しします
龍一
......
龍一
ちょっと俺の話聞いてくれる?
水姫
少しなら
水姫
(いい加減眠い)
龍一
本当は今日あんたに言いたいことがあったんだけど.....
龍一
あいつのせいで言う空気じゃなくなった
龍一
チャンスはチャンスだったのにな
水姫
よく分かりませんが、言いたいことは早めに言った方がいいですよ。これ私の経験論
水姫
人の縁なんていつ切れるかわかりませんし
水姫
あの時言っとけばよかったーって後悔しても、もう言えませんから
水姫
ほら。あの有名な先生も言ってるじゃないですか
龍一
......今?
水姫
今
龍一
......
水姫
何か言い難い話ですか?
龍一
......まぁ
水姫
おねーさん?
龍一
なんで?
水姫
いえ、上司の話からなんとなく
水姫
もしかしておねーさんのこと好きだったのかな?と
龍一
全然
龍一
明鈴香は良い奴だし1番感謝してるけどそれ以外なんとも思わない
水姫
ならアナタのお兄さん?
水姫
たぶん私が唯一の部下なので多少は力になれますよ
水姫
ちょっとした制裁的な?
龍一
部下が、制裁?
水姫
お目付け役みたいな感じです笑
龍一
すごく唆る提案だけどまた今度
水姫
うーん...じゃあ何ですか?
龍一
あんたの話
水姫
私?
水姫
な、何かしましたか?
龍一
いや、全く
龍一
寧ろそれがいい
水姫
???
龍一
明鈴香は例外だけど、今まで俺と知り合う女は俺に何かしようとするやつばっかりだったから
龍一
あんたは俺に何もしなかった
龍一
それどころが初めて会った時から俺の事考えてくれて普通に大事にしてくれた......気がしたから
水姫
...はあ
龍一
こないだ会った時も、一緒にいていいなって思ったし
龍一
こういう人が恋人なら普通に幸せなんじゃないかとも思ったりして
水姫
え?え!?
龍一
もしそうならおれもあんたの事ちゃんと大事にできるんじゃないかと考えてる自分がいて
水姫
あー......
水姫
つまり、愛の告白?
龍一
そう......だな
龍一
たぶん、これがそうなら俺
龍一
あんたのこと好きだと思う
龍一
付き合ってください
水姫
えぇーっと...
水姫
お気持ちはとても嬉しいのですが
水姫
他に想う方がいるので
水姫
ごめんなさい