TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
LINE907

一覧ページ

「LINE907」のメインビジュアル

LINE907

1 - あ

2023年07月24日

シェアするシェアする
報告する

メイ

ねぇ〜私そろそろ休憩入るんだけど、

メイ

溜まってた仕事全部あんたのデスクの上にあげておいたから

メイ

私が休憩から戻ってくる前に全部終わらせといて〜?w

メイ

あんた向上心だけはあるみたいだし、これくらい出来るでしょ?w

メイ

それに新人なんだから休憩なしで仕事しなさいよw

メイ

新人だからって甘やかされると思ったら大間違いなのよ?

メイ

ってかあんたどこに行ってんの?

メイ

まさか私より先に休憩入ってるんじゃないでしょうね!?

メイ

あんまり仕事舐めてると痛い目見るよ〜?w

サツキ

メイさん、お疲れ様です。

サツキ

今は部長と一緒に外回りについてきていましたが…

サツキ

午後からも外回りの予定が入っていますし、

サツキ

もしかしたら直帰になるかもしれないと言われているので、

サツキ

メイさんの仕事まで出来る余裕がないんです。

サツキ

すみませんが、自分でやっていただけますか?

サツキ

それに新人だから休憩なしで仕事するというのは、

サツキ

少しおかしいのではないでしょうか?

メイ

はぁ!?

メイ

あんたってマジで生意気ねw

メイ

部長と外回りに行くなんて10年早いっつーのw

メイ

それに新人は上司の仕事をやるのが当然でしょ?

メイ

そのために私は仕事を溜めていたわけだしw

メイ

仕事舐めてると痛い目に遭うよって言ったばっかりよね?w

メイ

社会人1年目で分からないことばかりなんだから、

メイ

黙って私の言うことを聞いていれば良いのよw

メイ

ってかあんたより私の方が営業向きだと思うんだけど、

メイ

何であんたが行ってんのよ!!

メイ

あ、分かった!

メイ

部長に色目使って外回りについて行ったんでしょ!

メイ

あんたみたいなやつはそういう卑怯な手を使わないと、

メイ

出世出来ないもんね〜w

サツキ

そんなこと言われましても…

サツキ

部長から外回りについて行くようにと言われただけですので、

サツキ

色目を使うなどそのような卑怯な手は使っていません。

サツキ

それに元々メイさんに割り振られたの仕事だと思うのですが、

サツキ

どうして私がやらなければいけないのでしょうか?

サツキ

部長からも何も聞いていませんし、

サツキ

そもそも私はメイさんがおっしゃる通りの新人です。

サツキ

ですから、まだまだやったことのない仕事ばかりですし、

サツキ

分からないことばかりなんです。

サツキ

なので、ご自分で仕事をされた方が良いかと思うですが…

メイ

な、なんなのよあんた!!

メイ

そんな態度なら永遠に成長しないわよ!?

メイ

向上心ばっかりあっても全く意味ないんだからね!?

メイ

あんたがそんな態度だったってことは上司に報告しておくから!

メイ

もちろん上司は私のことをかーなーり信頼してくれてるから、

メイ

あんたが喚いたところで全く信用されないでしょうねw

メイ

とりあえず今日は自分でやるけど、

メイ

明日以降は文句言わないで私の仕事やりなさいよ!!

メイ

これ以上の文句は受け付けないから!

メイ

本当無駄な時間を過ごすことになっちゃったじゃないの!

メイ

これで私の仕事が期限内に終わらなかったらあんたのせいにするからね!

サツキ

あ、はい…

サツキ

それでは部長に呼ばれていますので失礼します。

サツキ

お疲れ様でした。

〜就業後〜

タツオ

サツキさんお疲れ様。

タツオ

就業後に申し訳ないが、1つ聞きたいことがあるんだ。

タツオ

今良いかな?

サツキ

部長お疲れ様です。

サツキ

今日は色々教えてくださってありがとうございました。

サツキ

私に聞きたいこと…なんでしょうか?

タツオ

うん、うちの部署のメイさんのことなんだけれど、

タツオ

上手くやれているかなと心配になってしまってね。

タツオ

なんとなくやりづらそうにしている雰囲気を感じてしまったし、

タツオ

メイさんがサツキさんにキツく当たっているところを見てしまったんだよ。

タツオ

このことは一切口外しないから遠慮なく言ってもらって大丈夫だよ。

タツオ

こんなこと就業後に聞いてしまって本当申し訳ないな。

サツキ

メイさんのことでしたか…

サツキ

そうですね、確かにやりづらさを感じています。

サツキ

最近では新人だからと仕事を押し付けられることも出てきましたし、

サツキ

私の担当業務ではないことを伝えると罵詈雑言を浴びせられて…

サツキ

どうしたら良いのか悩んでいたところでした。

サツキ

逆に気にかけてくださって本当にありがとうございます。

タツオ

やっぱりそうだったんだな…

タツオ

既に仕事の押し付けまでされていたとは…早く気付けず本当申し訳ない。

タツオ

実は僕も新人時代に同じようなことをされたことがあってな、

タツオ

自分が上司になったらそういうことを無くしたいと思っていたんだ。

タツオ

メイさんは去年入社してきたばかりなんだが、

タツオ

同期3人に仕事を押し付けていたことが発覚して、

タツオ

こちらの部署に異動させられてしまってね…

タツオ

しばらくは大人しく仕事をしてくれていたんだけど、

タツオ

常に要注意人物として様子は見ていたんだよ。

タツオ

早いうちに気付けなかったのは上司として本当に申し訳なかった。

タツオ

このことは上層部で会議させてもらいたいと思っているが、

タツオ

当事者としてサツキさんも会議に参加してもらえないかい?

タツオ

多分2回目ということもあって、メイさんは何らかの処分になるだろう。

タツオ

私的には彼女にはそれ相応の処分があった方が良いと思うんだ。

タツオ

サツキさんの意見を聞かせてもらいたい。

サツキ

そんなことがあったんですね…

サツキ

正直このまま今の部署に居ても同じことを繰り返す気がします。

サツキ

メイさんのことをよく存じ上げていないのですが、

サツキ

入社2ヶ月でこれでもかというほどバカにされ、

サツキ

酷いこともたくさん言われてきました。

サツキ

私は精神的に強い方なので何も思いませんでしたが、

サツキ

これ以上被害者を増やさないためにも何らかの対応は必要かと思います。

サツキ

新人なのに出過ぎたことを言ってしまい、すみません。

タツオ

やはりそう思うよな…

タツオ

メイさんの日々の様子も観察しつつ、上層部で処分を話し合ってみるよ。

タツオ

先ほど言った通り、サツキさんにも会議に参加してもらうかもしれないから、

タツオ

そのつもりで考えていてくれると助かるよ。

タツオ

サツキさんはうちにとって本当に必要な人材だと思っているから、

タツオ

これからも頑張ってくれると嬉しい。

タツオ

迷惑をかけてしまったけど、よろしくお願いします。

サツキ

分かりました。

サツキ

わざわざご連絡ありがとうございました。

〜数週間後〜

メイ

おい!!お前!!

メイ

会社クビになっちゃったんだけど!!

メイ

お前がなんかやったんだろ!?

メイ

私があんたに何をしたっていうんだよ!!

メイ

ふざけるのも大概にしろよ!?

メイ

なんでお前みたいな新人が庇われて私がクビになるんだよ!!

メイ

マジでこの会社クソだな!!ふざけんな!!

サツキ

お疲れ様です。

サツキ

そんなこと私に言われても正直困るのですが…

サツキ

今回の決定は私が下したわけではありませんし、

サツキ

メイさんがやったことがバレたからこうなったんですよね?

サツキ

仕事の押し付けや部下に対しての横柄な態度、罵詈雑言など

サツキ

過去にも同じようなことがあったみたいですし、

サツキ

せっかく異動でチャンスを与えられたのに同じことを繰り返すなんて…

サツキ

学習能力ないんでしょうか?

メイ

はぁ!?

メイ

お前私のことおちょくってんのかよ!!

メイ

私の方が確実に仕事出来るんだから、

メイ

この会社に要らないのはお前の方だろ!?

メイ

上層部は何にも分かってねーんだよ!!

メイ

しかも私の方が可愛いのに、お前ばっかりチヤホヤされやがって!

メイ

そんなんだから仕事押し付けられたり、いじめられるんだろw

メイ

今回のことは全く私には非はないから謝罪なんてしねーからな!!

サツキ

はぁ…そうですか…

サツキ

今このラインをあなたのお父様と一緒に見ているのですが、

サツキ

お父様、カンカンに怒っていらっしゃいますよ。

メイ

へ!?

メイ

何でお前がうちのパパと一緒にいるんだよ…?

メイ

まさか、部長がパパにチクったのか!?

メイ

マジでありえない。

メイ

パパにバレるのは流石にまずいんだって…

メイ

ラインもこれ以上見せないで!

メイ

お願いします!!!

サツキ

一気に態度が変わりましたねw

サツキ

メイさんのお父様って取引先の社長だったんですね。

サツキ

元々高飛車な性格のメイさんは最後の最後まで内定を貰えず、

サツキ

お父様が社長に声を掛けたことによるコネ入社だったそうですね。

サツキ

今、こちらもとってもカオスな状況になっていますよ。

サツキ

メイさんのお父様、社長、部長、私の4人でラインを見ていますから。

サツキ

みんなあなたの言動にドン引きしていますよ。

サツキ

全く悪びれる様子もなく、このままだと同じことを繰り返しそうですね。

メイ

いや…本当にそんなつもりなかったんだって…

メイ

私結構良い大学出てるのにパソコン系が苦手だから、

メイ

仕事が全然分からなかったんだよ!

メイ

後輩に聞くとかプライド的に許せなかったし、

メイ

上司はみんな忙しそうだから聞くに聞けなくて…

メイ

仕方なく仕事を押し付けてたんだよ!

メイ

ね?私何も悪くないでしょ!?

メイ

全ては私を守ってくれなかった環境が悪いんだって!

メイ

正直に言ったからパパも社長も部長も許してくれるよね!?

メイ

ワンチャンクビ撤回とかもあり得るんじゃない!?

サツキ

「そんなわけないだろ。」

サツキ

「何を考えているんだ、この人は…」

サツキ

「勘当だ…」

メイ

え?

サツキ

あなたの発言を見た後の社長、部長、あなたのお父様の一言です。

サツキ

あなたのお父様に至っては、育て方を間違えたと涙目になっておられますよ。

サツキ

「私の顔に泥を塗るようなやつは娘とは思わん。」

サツキ

「2度と家に帰ってくるな!!」

サツキ

だそうです。

サツキ

お父様が怒るのも無理はないですよね。

サツキ

父親の会社が自分の働いている会社と取引関係にあると分かっていて、

サツキ

こんな好き勝手していたんですからね。

サツキ

全く、お父様には心から同情しますよ。

サツキ

メイさんはどこまでも自分のことしか考えていない方でしたね。

サツキ

先ほど宣告された通り、あなたはクビです。

サツキ

人の仕事を邪魔していじめたり、自分の仕事を押し付けるような方は

サツキ

社会人に向いてないんじゃないですかね…?

サツキ

学生からやり直したらどうですか?

メイ

そんなこと言われたって…

メイ

仕事も失って家も失ったら私どうしたら良いの!?

メイ

パパに電話したけど着信拒否されてるみたいだし、

メイ

サツキさんからなんとか説得してよ!!

メイ

また新しい会社紹介してってパパに話してってば!!

メイ

私は社会人なの!学生になんて戻りたくないわよ!

サツキ

もう相手にしなくてよいとお父様から言われましたので、

サツキ

連絡先もブロックしますし、もう2度と返信もしません。

サツキ

それではお元気で。さようなら。

〜後日談〜

サツキ

こうしてメイさんは会社をクビになりました。

サツキ

その後のメイさんはというと、

サツキ

両親からは本当に勘当されたらしく、家から追い出されたそうです。

サツキ

それから1人暮らしを始め、就活に挑戦したようですが、

サツキ

噂周りが早い業界のため、内定を貰えることはありませんでした。

サツキ

最終的には就活を諦めて、夜のお仕事を始めたそうです。

サツキ

一度町ですれ違いましたが、会社員時代の面影は全くなく、

サツキ

けばいメイクに派手な服装、過労で頬はコケていました。

サツキ

かろうじてあの性格が直っていれば良いのですが…と思いつつ、

サツキ

私にはもう関係ないので忘れることにしました笑

サツキ

私はというと、毎日バタバタしていますが、

サツキ

仕事もたくさん覚えることができ、出来ることも増えてきました。

サツキ

少しずつ会社の力になれれば良いなと思い、日々精進しています!

この作品はいかがでしたか?

0

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚